今年の読書(54)『幻のお好み焼きソース』松宮宏(徳間文庫)
Oct
20
長田のお好み焼きに欠かせないソースを造り続けている間口ソースが、高利貸しから借りた借金のためにつぶれるということを知った人情暑い三代目川本組の親分<川本甚三郎>は、伝統ある間口ソースを絶やさないためにも会社再建のために一肌脱ぎ、神戸で開催されるB級グランプリに出場するお好み焼き「駒」のために子分共々奔走します。
登場してくる地名や企業名が神戸に密着しているので思わず「ニヤリ」としてしまいます、
「そばめし」の元祖はお好み焼き「青葉」ですが、B級グランプリの会場として登場してくるのが、「青葉小学校」、「伍福」は 珍味処「伍魚福」 のもじり、「オリーブソース」は 「オリバーソース」 かなと思わせます。
また実際に建設される兵庫県と神戸市との 「新長田合同庁舎」 なども登場、粉もん文化の下町の熱い思いが詰まったグルメ人情物語が面白く楽しめました。