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- 今年の読書(66)『薔薇窓の闇(上)』帚木蓬生(集英社文庫)
著者の作品は、『エンブリオ』 や 『インターセックス』 など、医者らしく医学界を舞台とした作品が好きで、時代小説としての 『天に星』・『地に花』 も秀逸でした。
本書は、著者の専門分野である35歳の精神科医<ジュリアン・ラゼーグ>を主人公に据え、1900年に開催されたパリ万博を舞台としています。
警視庁勤めの<ラゼーグ>は、犯罪者の精神鑑定を職務としていますが、ある日警察に保護された日本人らしい16・7歳の少女<音奴>を診察しますが、多くを語ろうとしません。
一方、仲の良い<ベロー>警部から、万国博を訪れた若い外国人観光客の連続失踪事件の相談を受けます。
またそのころ<ラグーゼ>自体に謎の馬車に付きまとわれ、41歳の伯爵未亡人が彼に一目留ぼれしたことが判明、自宅に訪問、深い関係に陥ります。
<音奴>の問題、若い女性の連続失踪事件、伯爵夫人との関係を残しながら、下巻へと続きます。
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