今年の読書(9)『白砂』鏑木蓮(双葉文庫)
Feb
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コンビニでバイトしながらつつましい生活ぶりの彼女がなぜ被害者なのかと、違和感を感じる<目黒一馬>警部は、部下の<山名勘一>とともに捜査を始めます。
生まれ故郷の京都・美山を詠んだ短歌が短歌大賞を受賞している彼女ですが、祖母は<小夜>の遺骨引き取りをかたくなに拒んでいるのに違和感を覚えた<目黒>は京都に出向き、<小夜>の母親<小百合>の昔話に興味を持つのでした。
運命に翻弄された女たちの悲劇が、悲劇を招く事件、真実が分かり思わぬつながりに驚愕せざるを得ない、切ないミステリーでした。