著者の作品としては、『儚いひつじたちの祝宴』 以来になります。
本書には表題作を含む6編の短篇(夜警・死人宿・柘榴・万灯・関守・満願)が納められており、どれも密度の濃い内容で、短編でありながら、長編小説にも勝る満足感が楽しめました。
それもそのはずで、本書は、第27回山本周五郎賞受賞。2014年の「ミステリが読みたい!」(早川書房)、「週刊文春ミステリーベスト10」(文藝春秋)、「このミステリーがすごい!」(宝島社)において国内部門1位となり、史上初のミステリーランキング3冠に輝いたミステリー短篇集です。
6篇のうち、「夜警」・「万灯」・「満願」の3編がNHK総合テレビでミステリースペシャルとして2018年8月にテレビドラマ化されています。
切実に生きる人々が遭遇する6つの奇妙な事件、入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジックでもって、「妙味」という味わいが心に残る一冊でした。
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