<鏑木清方>「築地明石町」を収蔵@東京国立近代美術館
Jun
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「築地明石町」は、縦173・5センチ、横74・0センチ。明治期に外国人居留地だった東京・築地の明石町で、入り江に停泊した帆船のマストを背景に、ひとえの小紋の着物に黒い羽織姿の女性がふと振り返る様子を描いている作品。凜りんとした女性の立ち姿が生え際の髪の流れまできめ細やかに描かれ、1927年の帝展では帝国美術院賞を受けています。
1975年の展覧会を最後に所在がわからなくなっていましたが、同美術館の調査でこのほど判明。個人蔵となっていた本作を、三部作として制作された「新富町」「浜町河岸」(いずれも1930年)とともに、計5億4000万円で購入しました。11月1日から12月15日まで同美術館で開催される「鏑木清方 幻の『築地明石町』特別公開」で展示されます。