神戸：ファルコンの散歩メモ

２０１５年に８９歳で死去したブルース・ギターの帝王、故＜Ｂ・Ｂ・キング＞（１９２５年９月１６日～２０１５年５月１４日）が所有していた指輪や衣装など計５５０点以上がオークションにかけられました。

楽器メーカーのギブソン社が＜キング＞の８０歳の誕生日に贈った「ＥＳー３４５」のプロトタイプ型ギターが２８万ドル（約３０２４万円）で落札されています。落札者の詳細は非公表。当初の予想落札価格は８万ドル（約８６４万円）から１０万ドル（約１０８０万円）でそれを大幅に上回っています。

このギターはキング氏が「ルシール」と呼んだギターのひとつで、背面には同氏のサインが入っています。１９５０年代、＜キング＞氏はアーカンソー州のクラブに出演していましたが、その際、２人の男性がけんかを始め、ストーブを倒したために火災が発生。＜キング＞氏は外に避難したものの、自分のギターを忘れたために、燃え盛る建物の中に突入してギターを持ち出した経緯があります。翌日になってけんかの原因が「ルシール」という名の女性を巡って争っていたことがわかり、＜キング＞氏は自分がその後、愚かなことをしないように自分のギターにその名をつけるようになりました。

なおダイヤモンドを散りばめた金の指輪は１万６２５０ドル（約１７６万円）で落札。同氏所有のブルースのレコード類（７８回転のＳＰ）は当初５００ドル（約５万４０００円）～７００ドル（約７万６０００円）と見られていましたが、５万１２０００ドル（約５５３万円）という予想外の高値が付き、オークションを主宰したジュリアンズ・オークションは落札総額が１３０万ドル（約１億４０００万円）に達したとしています。