2008年から「平成の大修復」を行っていました京都市東山区の清水寺で、本堂(国宝)の檜皮葺(ひわだぶ)き屋根が約50年ぶりに葺き替えられました。工事中に本堂を覆っていた素屋根が取り外され、「照り起(むく)り」と呼ばれる優美な曲線美が再びお目見えしています。<徳川家光>による再建以来初めて破風の飾り金具も修理。落ち着いた檜皮の屋根に金色が映えています。
本堂の修復は2013年に始まりましたが、屋根を葺く檜皮は2017年2月の工事開始前から国内各地で探し始め、通常より20センチほど長い檜皮約170万枚を10年かけて確保しています。
「照り起り」は屋根が緩やかな弧を描く構造で、寺院の屋根では珍しく、本堂から張り出した部分の屋根は反り返っており、異なる形の屋根が組み合わさる複雑な構造も、建物をより魅力的に見せています。
来年度は舞台板の張り替えが行なわれます。全ての工事が完了するのは2021年3月の予定です。
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