『讀賣新聞』朝刊一面の下段には、普段なら数冊の図書案内があるのですが、今朝は 兵庫県立神戸高等学校 卒業の<村上春樹>(71)氏の本日発売の『一人称単数』(文藝春秋刊)の全面広告でした。14作目の小説『騎士団長殺し』(2017年2月・新潮社刊)以来3年ぶりとなる小説の新刊であり、『女のいない男たち』(2014年4月・文藝春秋刊)より6年ぶりの短編集になります。
「一人称単数」とは世界のひとかけらを切り取る「単眼」のことです。しかしその切り口が増えていけばいくほど、「単眼」はきりなく絡み合った「複眼」となります。そしてそこでは、私はもう私でなくなり、僕はもう僕でなくなっていく。そして、そう、あなたはもうあなたでなくなっていく。そこで何が起こり、何が起こらなかったのか? 村上ワールドの「一人称単数」の世界に浸れるようです。
収録作品としては、「石のまくらに」、「クリーム」、「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」、「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」、プロ野球・ヤクルトファンの著者らしく「『ヤクルト・スワローズ詩集』、「謝肉祭(Carnaval)」、「品川猿の告白」、(以上、「文學界」に随時発表)「一人称単数」(書き下ろし)、の8編が納められています
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