『燃ゆる女の肖像』@<セリーヌ・シアマ>監督
Sep
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カンヌでは脚本賞を受賞し、ゴールデン・グローブ賞と英国アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされたほか、世界の映画賞で44もの賞を受賞。ヨーロッパでのヒットに続き、アメリカでも過去公開された外国語映画の歴代トップ20入りを果たす大ヒットとなりました。メディアからも各誌で称賛されたほか、アメリカのWEBメディアIndieWireの「世界の批評家304人による2019年ベストフィルム」第5位に選出されています。
舞台は18世紀、フランス、ブルターニュの孤島。ある貴婦人が、娘の「エロイーズ」の見合いのための肖像画を、画家の「マリアンヌ」に頼むところから物語は始まります。結婚を拒んでいる「エロイーズ」に画家という身分を隠して近づき、密かに肖像画を完成させた「マリアンヌ」でしたが、真実を知った「エロイーズ」は絵の出来栄えを否定します。描きなおすと決めた「マリアンヌ」に、モデルになると申し出たのは意外にも「エロイーズ」でした。
美しい島を散歩し、音楽や文学について語り合ううちに恋におちてゆく2人。約束の5日後、肖像画はあと一筆で完成となりますが、それは別れを意味していました。
結ばれるはずのない運命のもとで燃え上がる愛と喪失を捉え、決して消えることのない燃ゆる愛の世界を、本作でセザール賞にノミネートされた<ノエミ・メルラン>(31)が「マリアンヌ」、<シアマ>監督の元パートナーで、セザール賞2度受賞の<アデル・エネル>(31)が「エロイーズ」を演じています。
監督は、本作で長編映画5作目ながらにして輝かしい受賞歴を誇る<セリーヌ・シアマ>(41)が務めています。