30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まり、下げ幅は一時600ドル超に広がっています。
終値は、前日比652ドル22セント(1.86%)安の3万4483ドル72セントで取引を終えています。
米連邦準備理事会(FRB)の<パウエル>議長が量的緩和の縮小(テーパリング)加速を示唆したことが売りにつながりました。新型コロナウイルスの「変異株(オミクロン)」に対して既存のワクチンや治療薬の効果が薄いとの報道や発表が相次いでいることも投資家心理を冷やしています。
<パウエル>議長は30日の米上院の議会証言で、12月半ばの米連邦公開市場委員会(FOMC)で「資産購入を数カ月前倒しで終えるべきかどうか議論するのが適切だ」としています。(FRB)は3日の(FOMC)でテーパリングの開始を決め、国債などの購入を来年6月に終える道筋を示していましたが、インフレの加速などを踏まえて緩和をより早く終える可能性が高まっています。
一方、米バイオ製薬モデルナの<ステファン・バンセル>最高経営責任者(CEO)は、(オミクロン)に対する既存のワクチンの有効性は「かなり低い」との見方を示しています。また、同業のリジェネロン・ファーマシューティカルズは30日、同社の抗体カクテル療法の有効性は(オミクロン)では低下しそうだとの見解を示しました。(オミクロン)の感染例が各国で見つかる中、世界景気の回復が遅れかねないとの見方が重荷になっています。
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