<北川景子>『ラーゲリより愛を込めて』@<瀬々敬久>監督
May
31
<二宮和也>扮する「山本幡男」は、日本への帰国が絶望的な状況下において、強制収容所(ラーゲリ)内の日本人俘虜たちに日本の文化と帰国への希望を広め、一同の精神的支柱になり続けました。自身は帰国の夢が叶わず収容所内で病死していますが、死の間際に家族宛ての遺書を遺しており、同志たちがその文面を暗記することで日本の遺族へ届けています。
<北川景子>が演じる妻「山本モジミ」は、第二次世界大戦中に家族と共にハルビンで過ごしていた中、突然の空襲により「幡男」とは「日本で落ち合おう」と約束を交わし、離れ離れになります。「幡男」はそのままシベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留されたため生存状況がわからない中、帰国を信じ11年もの間待ち続け幼4人の人の子どもたちと共に激動の時代を懸命に生き抜きました。
本作は、シベリア抑留の実態を描いた<辺見じゅん>のノンフィクション小説『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(1989年・文藝春秋)を、<瀬々敬久>監督が映画化しています。劣悪な環境でも帰国(ダモイ)を信じ続け、多くの捕虜たちの心に希望の火を灯した、日本人捕虜「山本幡男」さん(享年45)の壮絶な半生を描いています。