27日のニューヨーク外国為替市場で円相場は5営業日ぶりに反発し、前日比20銭円高・ドル安の「1ドル=150円45〜55銭」で取引を終えています。円の高値は「1ドル=150円08銭」、安値は「1ドル=150円58銭でした。
同日発表の米指標が市場予想を下回り、米景気の減速を意識させたことが円買い・ドル売りにつながりましたが、日米金利差の拡大観測による円売り・ドル買いが円相場の上値を抑えています。
朝発表の1月の米耐久財受注額は前月比で(6.1%減)と、市場予想(5.0%減)以下でした。同日発表の2月の米消費者信頼感指数は(106.7)と前月改定値(110.9)から悪化し、市場予想(115.1)も下回っています。所得や労働の短期的な見通しを示す「期待指数」は前月改定値の(81.5)から(79.8)に悪化し、景気後退リスクの高まりを示すとされる(80)を下回りました。米経済の鈍化が意識され、円買い・ドル売りを誘いました。
日本時間27日朝に発表されました1月の日本の全国消費者物価指数(CPI)で前年同月比の上昇率が市場予想を上回ったことも、円相場の追い風となりましたが、円の上値は限られました。
29日には1月の米個人消費支出(PCE)物価指数が発表されます。(FRB)が重視する物価指標であり、今後の金融政策の方向性を探るうえで内容を見極めたいとした雰囲気もでています。