13日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は3営業日続落して始まりました。朝発表の経済指標がインフレの鈍化を示し、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに転じやすくなるとの観測を強めています。ハイテク株の一角に買いが入る一方、景気敏感株やディフェンシブ株などが売られダウ平均株価を押し下げています。
5月の米卸売物価指数(PPI)は前月比(0.2%)下落し、市場予想(0.1%上昇)に反してマイナスとなりました。前日発表の5月の米消費者物価指数(CPI)も市場予想を下回りました。13日朝発表の週間の米新規失業保険申請件数は市場予想に反して前週から増えています。
市場ではインフレや雇用の伸び鈍化を示す指標を受け、(FRB)の利下げ開始が遅れるとの見方が後退しています。米債券市場では米長期金利が(4.24%)と前日終値(4.32%)から低下し、約2カ月半ぶりの低水準を付ける場面がありました。
金利低下を受け、株式の相対的な割高感が薄れたとみて高PER(株価収益率)のハイテク株の一部に買いが入りやすくなっています。人工知能(AI)関連の業績期待も買いを誘っています。
ダウ平均株価は、前日比65ドル11セント(0.17%)安の3万8647ドル10セントでした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、前日比59.12ポイント(0.34%)高の史上最高値更新となる1万7667.56でした。
S&P500種株価指数は、前日比12.71ポイント (0.23%)高の史上最高値更新となる5433.74でした。