「1ドル=147円16銭」
Aug
12
12日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、前週末比60銭円安・ドル高の「1ドル=147円20〜30銭」で取引を終えています。一時は「1ドル=148円23銭」と約1週間ぶりの円安・ドル高水準を付け、円の高値は「1ドル=147円08銭」でした。
週内に物価指標など注目度の高い米経済指標の発表が相次ぐ前に持ち高調整の円売り・ドル買いが優勢でしたが、米消費者の予想インフレ率の落ち着きを示す指標などは円相場を下支えしました。
13日に7月の米卸売物価指数(PPI)、14日に7月の米消費者物価指数(CPI)が発表されます。15日には7月の米小売売上高も発表を控えています。景気懸念が強まった後で、米連邦準備理事会(FRB)による利下げペースを探りたい雰囲気が強く、インフレが鈍化する流れや消費の底堅さを見極めたい様子でした。
市場では「相場の変動率が高まっている局面では、経済指標の上振れと下振れの双方のサプライズに対して相場の反応が通常時以上に大きくなりやすいようで、前週初めにかけて急ピッチで円高・ドル安が進んだ後で、持ち高調整を目的とした円売り・ドル買いが出ています。
円は売り一巡後は下げ渋りました。ニューヨーク連銀が12日発表しました7月の消費者調査で1年後の予想インフレ率は(3.0%)と6月と変わりませんでした。一方、3年後は(2.3%)と2013年6月の調査開始後で最も低い水準となりました。
イランが近くイスラエルを攻撃するとの観測が高まっていることも、相対的にみて安全資産とされる米国債の買いにつながり、米長期金利が低下し、日米金利差が縮小するとみた円買い・ドル売りを誘っています。