これまでにもさまざまな時代劇や文芸作品を手がけてきた<秋原北胤>監督が、<フランツ・カフカ>の不条理文学『変身』を原作に、物語の舞台を室町時代に置き換えて描いた『変身』が、2024年11月22日より公開されます。
時は室町時代。特異な催しで人々を楽しませる、ある見世物小屋が人気を博していました。その小屋の楽士である「行高」は真面目な性格で、毎日遅くまで働き、稼いだお金はすべて家族のために使っていました。そんな「行高」の家では、弟の「行定」が兄のような立派な楽士になろうと、鼓の稽古に励んでいました。
ある日、食事の時間になっても起きてこない「行高」を母親が起こしにいきますが、返答がありません。何度も「行高」を呼ぶ母の声を聞き、起きあがろうとする「行高」でしたが、どうにも身体が動かず、様子がおかしい。ふと自分の姿を鏡で見た「行高」は、そこに思いもしないものを目にします。
「行高」役は、『火面 嘉吉の箭弓一揆』・『応天門の変』・『おけちみゃく』などの<秋原北胤>監督作品に出演してきた、狂言師の<和泉元彌>が演じ、「行定」に<市川男寅>、「団長」に<坂元健児>、「楽士」に<スティーブ・エトウ>、「行高の母」に<田口麻子>、「家政婦」に<咲良>ほかが出演しています。