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昨年は「母の日」制定100周年ということで、花屋さんでは色々な <カーネーション> を見かけたのですが、今年は気が付かないほど質素な雰囲気でした。
17世紀にはイギリスやオランダで品種改良の進んだ<カーネーション>ですが、日本には江戸時代「正保(しょうほう)年間」(1645~1648)にオランダより渡来、当時は「アンジャ」や「アンジャベル」と呼ばれていました。
現在<カーネーション>は「キク」や「バラ」と並び生産高を誇る植物であり、ハウス栽培で一年を通して約500品種が流通しています。
2013年、農業・食品産業技術総合研究機構などが<カーネーション>の「ゲノム」解読に成功していますので、これからも従来にない色や形・耐病性のある新しい品種の開発が進みそうです。
花径10ミリほどの大きさですので、注意しないと見過ごしそうな【アメリカフウロ(亜米利加風露)】が、道端に咲いていました。
フウロソウ科フウロソウ属の一年草で、原産地は北メリカですが、帰化植物として野草化しています。
葉は3~5裂し、それぞれの葉はさらに分かれています。
花の雄しべは10本あり小さな部分に密集、5弁の花弁は淡紅色から白っぽいものまで変異があり、茎葉基部からよく分岐して草丈40センチばかりに成長します。
フウロウソウ科は12属700種が世界に分布しており、日本に於いては「ハクサンフウロウ」・「イブキフウロウ」・ 「ヒメフウロ」 ・ 「アケボノフウロ」 等があり、「ゲンノショウコ」もその仲間です。
絞り模様のある<ツツジ>も、(3) を紹介してから3年ほど間が空きましたが、今回久しぶりに採集ができましたので、まとめてみました。
赤紫色の「小絞り」や「大絞り」、「斑点」や「筋」等、絞り模様も変化に富んでいました。
「バラ」 などの園芸的に改良された品種とは違い、自然にできる絞り模様は「オシロイバナ」 や 「マツバボタン」 にも見られますが、偶然の造形に驚かされるばかりです。
イングリッシュガーデンの定番として人気のある<ベロニカ>ですが種類も多く、一般的には細長い花穂を持つ 「ベロニカ・スピカータ」 が好まれているようです。
本種は花穂形状にはなりませんが、小さな4弁花を咲かせる【ベロニカ・オックスフォードブルー】です。
ゴマノハグサ科の常緑多年草で、ヨーロッパ・アジアが原産地です。
寒い時期になりますと葉が赤茶色に紅葉、青い花との色の対比が楽しめる品種です。
道路脇に置かれた植木鉢に、白色の花を咲かせている【カネノナルキ(金のなる木)】を見つけました。
花径5~7ミリほどの星形の小さな花を、冬から春先にかけて咲かせます。
昨日は赤紫色を多く見かける「シラン(紫蘭)」の園芸品種である 「シロバナシラン」 でしたが、この【カネノナルキ】も淡い桃色の花弁が一般的で、白色はあまり見かけません。
ベンケイソウ科クラッスラ属の常緑低木で、露地植えで成長しますと樹高3メートルほどに成長します。
正しい和名は「フチベニベンケイ(縁紅弁慶)」ですが、一般的には【カネノナルキ】や「カゲツ(花月)」などの呼び名のほうが普及しています。
「シラン(紫蘭)」 の園芸品種の【シロバナシラン】が、風に揺れていました。
ラン科シラン属の耐寒性多年草ですので、植えっぱなしでも毎年花を咲かせてくれます。
漢字表記をしますと「白花紫蘭」となり、なんだか違和感を覚えてしまいますが、別名としての「ハクラン(白蘭)」のほうがしっくりときそうです。
大きなプランターに植え込まれた多彩な色の【ヒナゲシ(雛芥子)】が、風に揺れていました。
ケシ科ケシ族の耐寒性一年草で、ヨーロッパが原産地です。
葉は根生葉で羽状の切れ込みがあり、初夏に長い花茎を伸ばし、茎の先に花径5~10センチ、薄い和紙で作ったようなシワのある4弁花を咲かせ、八重咲きの品種も出ています。
蕾は最初は下を向いていますが、咲くときに頭をもたげ、蕾の先端がふたつに割れて花を咲かせます。
別名として、中国の歴史上の美女<虞美人>にたとえて「グビジンソウ(虞美人草)」、英名の「ポピー」、フランス語の「コクリコ」などがよく使われています。
花径2センチばかりの大きさですが、青紫色の花弁にきれいな筋が入る【シシリンチューム】です。
和名は「ニワセキショウ(庭石菖)」と呼ばれていますが、「菖」の文字があるようにアヤメ科シシリンチューム属の多年草で、原産地は北アメリカです。
花期は4月~5月頃、白色・黄色の花色もあるようで、葉はアヤメ科らしく細長い形状をしています。
草丈15センチほどの矮性品種で、おそらく「カリフォルニアスカイ」と呼ばれる園芸品種だとみています。
オーストラリアからパパアニューギニアにかけて、約300種が分布している<グレビレア>です。
ヤマモガシ科グレビレア属の常緑低木で、葉は線形または針形で、羽状に裂ける品種もあります。
タワシのような花を咲かせますが、その姿は様々で、実の形も品種によりかなり形状が違います。
花弁に見えるのは<総苞>で、そこから雄しべが飛び出した花姿をしています。
<グレビア>の名称は、イギリスの園芸家<チャールズ・グレビル>に因んで名づけられました。
日が落ちる夕方や日が差さない日には花弁を閉じる性質がありますが、お天気がいい日が続いていますので、<ガザニア>もきれいに開花しています。
キク科ガザニア属の植物で、原産地は南アフリカ、原種としては15種類ほど確認されているようで、日本には明治時代に導入されました。
半耐寒性の多年草で、暖地では宿根草として多年草ですが、日本の寒い地域では冬に枯れてしまい一年草扱いかもしれません。
花色も多彩で、橙色・黄色・白色・桃色などがあり、花の真ん中に蛇の目模様が入るのが特徴的で、また花弁に縦紋が入る品種もあります。
色鮮やかな色合いと絵に描いたようなまるい完璧な花姿で次々と咲き続け、春から秋にかけて開花時期も長く、楽しめる花だと思います。
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