今年も11月1日にDaylight Saving Timeから標準時に戻り、ゴルフシーズンは終わる。USGAによるゴルフスコアのポスティングも11月15日をもって終了し、来年2月末まではこの地域でラウンドしたスコアは登録されない。
今年のくまごろうのUSGAハンディキャップインデックス(GHIN)は17.3で始まった。昨年11月3日のブログルでは16.8でシーズンを終えた、と書いたが、その後11月15日に17.3が示されたので、16.8は正確ではなかったことになる。
シーズン初めは例年のことながらスコアがまとまらずGHINは5月には18.4まで上昇し、その後やや持ち直したもののシーズン真っ盛りの夏に何故かバンカーショットがうまく打てなくなり、1回で出ないことが頻発して9月15日には今シーズン最悪の19.4を記録した。そのためバンカーを集中的に練習し、別にスウィングを変えたわけではないのに以前のようにうまく打てるようになった。この練習の甲斐あって10月にはスコアも良くなりはじめ、11月15日には16.9で今年のGHINは終わった。
今年のシーズンを振り返ると、ドライバーショットは比較的安定しており、また2打目も悪くなく2打でグリーン近くまで来ていることが多かったように思える。一方スコアの悪い日はパーが少なく、ダブルボギーがいくつかあったりトリプルボギーを叩いたりしていることが多い。毎朝自宅で練習しているパットも今年は成果が上がっているようだ。来年はハーフでパーを3つ取ることを目標にしよう。そうすればかねてからの目標である15.0を達成することも夢ではなかろう。
シアトルでは来年3月頃までは雨が多く、気温も10℃以下となり、フェアウェイもかなりウェットではあるが、最近のレインジャケット、レインパンツ、レインシューズは高性能で快適であり、多少の雨などものともしない。寒さにめげず週1回のラウンドを重ね、来シーズンに備えるつもりである。
鉢植えの柚子の木
直径が約50ミリの柚子の実
2013年11月7日に柚子のことを書いてからほぼ2年が過ぎた。その年に13個の実をつけた鉢植えの柚子は屋外で越冬させたが、毎日日中は日なたに、夜は軒下に移してみたが、マーサーアイランドの冬の寒さには耐えかねたのか枯れてしまった。また露地植えしてあった柚子も枯れてしまった。
2014年春に新しい苗木を鉢に植えたが実はならなかった。冬の間は室内に移して大切に育てた結果、今年はゴルフボールより大きい直径約50ミリの実が15個なった。先週ひとつの実を採って洋子さんが柚子味噌を作り、ふろふき大根にかけて食したが、柚子の香りがとても良く美味であった。
もう少し大きくなって色付いたら友人などにも分けてあげるつもりだが、今年の冬は柚子を楽しめそうだ。次回はインターネットに出ていた大根と鶏肉の柚子味噌煮を作ってもらおう。
12番ホールティーグラウンド
1番ホールティーグラウンド
昨日はPSP Inc. 9th Annual Invitational Golf Tournamentに参加し、楽しい一日を過ごした。昨年は都合がつかず不参加だったため、2年ぶりの参加となる。当日は晴天で気温は約30℃、絶好のゴルフ日和だ。コースは内倉さんとTinyさんのホームコースであるAldarra Golf Clubで、難しいコースだが、シアトル郊外のため遠くに山並みが見え、また一部のホールでは妙義山に似たMount Siの絶壁を望むことが出来、まるでリゾートの高原でラウンドしている雰囲気がある。
このコースは2012年以来のPSP Inc. Invitationalのコースであり、またそれ以外にも2012年に1度ラウンドさせていただいたが、スコアは48/54、49/49、48/50とあまり人様に見せられるようなものではない。くまごろうにとって、特に3番パ-5の谷を越さなければならないティーショット、13番パー3の狭い打ちおろしの210ヤードティーショット、18番パー4の2つの谷越えが印象に残っており、その中でも3番のティーショットについては何回打っても谷を越えられない悪夢を見るほど強く記憶に残っている。
今回は11番パー5からスタート。3打でグリーンのすぐ手前まで来たが、寄せがうまく行かずおまけに3パットでダブルボギー発進。続く12番もパー5だが下り坂、3打目100ヤードがやや短くてグリーン手前、まあまあの寄せだったがグリーンが読めず3パットでまたまたダブルボギー。問題の13番パー3はティーショットでグリーンまであと1インチのところに打てたが、グリーンが読めず3パットで残念なボギー。3連続3パットは正直落ち込む。14番パー4ダウンヒルドッグレッグ388ヤードは2打目がグリーン手前だったが寄せがうまく行って1パットのパー。15番パー3は197ヤードでティーショットは理想的だったが約2フィート不足してグリーン手前の深いバンカーへ。1打では出なくておまけに3パットでトリプルボギー。完璧なティーショットの結果がさんざんなスコアでくまごろうはがっくり。
問題の18番パー4、ティーショットは完璧ではないものの最初の谷は軽く越えてまずまずだったが、そこからグリーンまでは残り200ヤード、キャリーで175ヤードないと2番目の谷を越えられないと思い、140ヤード地点まで刻み、3打目でピンから15ヤード位につけた。最初のパットはやや大きすぎ2パットのボギーは上出来だ。
1番ホールは打ち下ろし384ヤード、ティーショットはバンカーやや右の残り165ヤード付近、2打目はわずかにグリーンに届かなかったが寄せが完璧でピンまで3フィート程、パーが取れた。最難関の3番パー5打ち上げ530ヤードはよく見る悪夢とは異なりティーショットで難なく谷越え、2打目、3打目までは順調だったが寄せでヘマをしたのでボギーだがこのホールとしては悪くない。
18ホールをラウンドしてのスコアは48/50。過去と比較して全く変りばえしない平凡なスコアとなってしまった。反省すれば、あまりにも多い3パット、寄せの失敗、バンカーショットの失敗など、小技に改善の余地が集約されているように思われる。これからはもっとショートゲームやパットの練習に打ち込まなければならないと自覚した一日であった。ラウンドの後はクラブハウスでのディナーパーティ、美味しい料理と今日ラウンドを共にした戦友たちとの楽しい語らいで19番ホールを大いにエンジョイした。
PSPの皆さん、今年もAnnual Invitational Golf Tournamentをすっかり楽しませていただき有難うございました。PSPの一層のご発展を心よりお祈りしています。
地球とKepler 452bの想像図(Wikimedia Commonsより借用)
NASAは7月23日、2009年に打上げられたケプラー天体観測衛星を使って地球に最もよく似た惑星Kepler 452bを発見したと発表した。はくちょう座の方向約1400光年離れた所にあり、半径は地球の約1.6倍、組成はまだわかっていないが岩石惑星の可能性が高く、地球にとっての太陽にあたるKepler 452の周りを385日かけて公転している。
ケプラー天体観測衛星は地球と同じような環境にある太陽系以外の惑星の探査を行ってきたが、これまでは地球から600光年離れたKepler 22bが水の存在しうる唯一の惑星と言われてきた。今回の発見では、太陽と似た恒星であるKepler 452からの距離が液体の水が惑星表面に存在しうるハビタブルゾーンにあたり、水や生命の存在が期待されるという。しかし太陽系は誕生してから約46億年だがKepler 452系は誕生後約60億年経っており、そのためKepler 452bはKepler 452より太陽から地球が受けるよりも約10%多いエネルギーを受取っているので、水や生命は過去に存在しても今は失われているかもしれない、という見方もある。いずれにせよKepler 452bを詳しく観察することにより、今から15億年後の地球の姿を予測することが出来るかもしれない。
太陽系にも水のある星がある。木星の衛星であるユーロパは表面は厚い氷に覆われているが、氷の下に液状の海が存在し生物が生息している可能性があると言われている。また土星探査機カッシーニを使った調査により、NASAは2014年4月、土星の衛星のひとつであるエンケラドゥスには地下に液体の水でできた海があり、微生物が生息している可能性を示唆している。
日本では梅雨時の花であるあじさいがわがやでは今月初め頃から見ごろを迎えている。
バックヤードが一面つたで覆われており、その緑は目に優しいもののやや退屈なので10年以上前から直径15センチほどの鉢に植えられたあじさいを買ってバックヤードに植えてきたが、毎年買い足していったら今年はこの写真のようになった。ほとんどのあじさいは手毬あじさいで、1株だけがくあじさいが植えてある。
くまごろうにとってあじさいの名所といえば鎌倉の明月院を思い出すが、ちかごろでは全国各地にあじさいを売りにする神社仏閣が増えているようで、それらはニュースなどにもよく登場する。あじさいはくまごろうでも簡単に植栽出来るので、それらの場所ではきっとお手軽な植木なのだろう。
写真のあじさいの上の方に見える赤紫の木は2009年に植えた日本のもみじ(Emperor Japanese Maple)だが、6年経ってもあまり大きくならない。とは言え幹は直径2センチほどだったものが今では5センチほどになっている。1990年に訪れた金閣寺の参道にはみごとなもみじがたくさんあったことを思い出すが、もみじをあのような巨木に育てるには長い年月と十分な手入が必要なのだろうと実感する。
トヨタMIRAI(Wikimedia Commonsより借用)
2014年末にトヨタ自動車が燃料電池自動車MIRAIの販売を発表した。2015年末までに400台を販売する計画だ。またホンダも2015年中に燃料電池自動車を販売すると発表しており、いよいよ燃料電池自動車実用化の時代が到来した感がある。
自動車の原動機として歴史上は1769年のフランスのキュニョーによる蒸気機関が最初だが、これは実用化に至らなかった。19世紀になるとイギリスで蒸気機関を搭載した自動車による定期バスが運行され、フランスやアメリカでも普及していった。1870年にドイツでオットーがガソリンを燃料とした内燃機関を発明するとダイムラーがこれを改良して馬車に取付け、最初のガソリンエンジン自動車となった。実用的なガソリンエンジン車は1885年のドイツのベンツによる三輪車が最初で、数百台販売された。それ以来内燃機関が改良されることにより実用性や性能などが格段に向上し、自動車の原動機はガソリンまたはジーゼルエンジンが中心となり今日まで発展してきた。
1997年にトヨタがプリウスを発売して以来、低燃費で環境にやさしいということでハイブリッドカーの人気が上昇したが、これらのハイブリッドカーはスプリット方式と呼ばれるハイブリッドシステムを採用している。スプリット方式はエンジンからの動力をプラネタリーギヤ(遊星歯車)により発電機と車輪の駆動力に分割するシステムで、エンジンを最大トルクの低燃費領域で使用することにより燃費性能を向上させることが出来る。すなわち燃料消費の多い発進時や低速運転では電動機による駆動とし、減速時や下り坂では電動機を電磁誘導発電機として使用することによりエンジン効率を高める。ハイブリッドカーは通常のガソリンエンジン車より燃費性能の優れた車ではあるが、本質的にはガソリン車であり、また駆動にガソリンエンジンと電気モーターの2つの動力源を持つため、高価とならざるを得ない。
2008年にアメリカのテスラモーターズ、2010年に三菱自動車とニッサンが電気自動車の一般向け販売を開始した。これらの電気自動車はリチウムイオン電池と三相交流モーターを搭載し、電池に充電された電力で駆動する。電気モーターの高効率により燃費性能は高くハイブリッド車よりも低燃費だが、高速充電でも30分、通常の充電では8時間を要すること、および一回の充電による走行距離が200~300Kmとガソリン車やハイブリッド車に劣る。
電気自動車ではリチウムイオン電池にあらかじめ充電された電力を使用するのに対し、MIRAIのような燃料電池自動車では燃料電池で水の電気分解の逆を行い、水素を燃料として空気中の酸素と反応させることにより発電し、その電力で電動モーターを駆動する。すなわち水素分子は水素側電極の触媒層で電子を奪われ水素イオンとなって電解質溶液中を移動し、水素分子から奪った電子は外部の回路を通って酸素側電極にて酸素分子と結合して酸素イオンとなり、更に酸素イオンが水素イオンと結合して水分子となる。この際外部回路を通過する電子の流れにより水素側電極と酸素側電極の間で電気が発生する。リチウムイオン電池の場合は充電された電力がすべて放電されると放電が停止するのに対し、燃料電池では水素と酸素が供給され続ければ永続的に放電することが出来る。実際の燃料電池は水素側電極(負極)と酸素側電極(正極)の間にイオンの移動を可能にする高分子膜を電解質として貼り合せて一体化した膜・電極接合体を、水素と空気の供給や生成した水の排出を効率的に行うプレートで挟み込んだユニットを基本単位とし、これをユニットセルと呼ぶ。電極としてはカーボンブラック担体に白金、コバルト、ルテニウム・白金合金などの触媒が使用される。ユニットセルでは約0.7ボルトの発電能力があるが、これを直列に接続してより高電圧が得られるセルスタックとする。MIRAIでは370のユニットセルを重ねてセルスタックとし、発電能力が114キロワット(155馬力(PS))となっている。トヨタは『3Dファインメッシュ流路』と呼ばれるユニットセルの酸素供給プレートを超精密プレス加工で製作することにより改良し、酸素の供給および生成水の排水性を向上させることによって旧モデルと比較して2.2倍の出力密度となる3.1KW/Lを達成し、セルスタックの小型化に成功した。MIRAIは700気圧に圧縮された水素約5キログラムを容積122.4リットルの高圧タンクに充填することにより約650キロメートルの走行が可能であり、水素の充填は3分程度である。
日本における現在のエネルギー価格をもとに1キロメートルあたりのエコカーの燃費を見ると、ハイブリッドカー(トヨタプリウス)では4.9円、夜間電力を使用した電気自動車では1.3円であるのに対し、燃料電池自動車では8.5円程度となり、これは高級ハイブリッドカーとほぼ同等である。しかし将来水素を主たる二次エネルギーとした水素社会が構築されれば、水素の価格は低減し燃料電池自動車の燃費は格段に向上すると予想されている。
燃料電池自動車が普及するために克服しなければならない課題のひとつに、ガソリンエンジン車のガソリンスタンドに相当する水素ステーションの整備がある。ガソリンスタンドは全国に約35,000あるが、経済産業省によると2014年7月末で水素ステーションは首都圏、中京圏、関西圏、北九州圏の四大首都圏に45か所しかない。トヨタに加えホンダも2015年に燃料電池自動車の販売を予定しており、燃料電池自動車普及を促進するために経済通産省は水素ステーションを2015年度に100ヶ所とする計画である。東京都も独自に水素ステーションの整備を計画しており、2020年までに35ヶ所、2025年までに80ヶ所とする予定である。
発電の大半を化石燃料に依存している電力を利用した電気自動車と較べ、燃料電池自動車は電力を消費しないが、その燃料たる水素は今のところほとんどが天然ガスなどの改質により生産されるため、その過程で副産物として炭酸ガスを発生し脱炭素化には至っていない。また日本全体のエネルギー消費を見ると、運輸部門が占める割合は20%を超える程度で、残りの大半が電力としてのエネルギー消費である。将来を期待されている化石燃料に代り水素を二次エネルギーとする水素社会を実現するためには、燃料電池自動車はその起爆剤に過ぎない。化石燃料を使用しない水素の工業的な生産方法としては水力、風力、潮力、太陽光、地熱など再生可能エネルギーによる電力を使った水の電気分解が容易に想像出来るが、2015年のくまごろうのサイエンス教室『高温ガス炉』で述べた高温ガス炉原子力発電の高温ガス利用による熱化学水素製造法もまたそのひとつである。その記事の繰返しになるが、熱化学法では水とヨウ素の混合溶液に二酸化硫黄を反応させてヨウ化水素と硫酸を生成させ、高温ガス炉からのヘリウムによりヨウ化水素は400℃で分解してヨウ素と水素を、硫酸は900℃で分解して酸素と二酸化硫黄を生成させることが出来る。日本原子力研究開発機構では2030年の高温ガス炉による熱化学水素製造法の実用化を目指している。福島原発事故のような冷却剤喪失によるメルトダウンとは無縁にもかかわらず、高温ガス炉を含めた原発新設の否定は水素社会の構築という日本の将来にとって国益とはならないだろう。
更に遠い未来の世界を見れば、2013年のくまごろうのサイエンス教室『人工光合成』で述べた光触媒を用いた可視光による水の分解も2050年頃には水素製造法として実用化される可能性がある。
二次エネルギーとしての水素は従来の方法では長距離の大量輸送が容易ではない。天然ガスの場合は-160℃程度に冷却することにより液化が可能だが、水素は-253℃まで冷却する必要があり、現在の技術では冷却貯蔵は容易ではない。千代田化工建設が提案している有機ケミカルハライド法はトルエン分子に水素原子を結合させて常温で液体のメチルシクロヘキサンとし、水素の体積を約500分の1にして既存のケミカルタンカーで輸送して、消費地でメチルシクロヘキサンから水素を分離してトルエンを回収する方法である。同社はこのプロセスで重要なメチルシクロヘキサンから水素を分離するための高効率触媒の開発に成功している。有機ケミカルハライド法が実用化されれば、例えば日照時間が長い海外の砂漠などに高効率太陽光発電設備と水素製造設備を建設し、メチルシクロヘキサンとして輸入することにより、より廉価な水素の供給が可能になる。人類は有限かつ環境に負担となる化石燃料中心のエネルギー供給体制より脱却し、水素社会を実現すべく技術開発を推進すべきであろう。
シアトルでは先週より比較的暖かい日が続きここ数日は15℃以上だったので、わがやのさくらは1週間ほど前に開花したばかりなのに一気に開花が進み、本日で満開となった。昨年は3月23日、2013年は3月30日、2012年と2011年は4月8日、2010年は3月15日、2009年は4月11日の満開だったので、今年は2010年と同様早めの満開だ。来週にはお彼岸も来るので、これからはそれほど寒くなることはなさそうだ。
わがやのさくらはこの家に引越してきた翌年の春に日系の植木屋さんから買って来て植えた『そめいよしの』で、植樹してから25年目となる。植えた時の幹は直径3センチほどだったが今では30センチを超える大木に成長している。
九州以北の日本での今年のさくらの開花予想は最も早い高知で今月20日、名古屋23日、東京24日、仙台4月9日となっているが、今年のシアトルは高知よりも早い開花だ。今夜は花見酒と洒落込もう。
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