Dec
5,
2021
読書会でドラッカーを読み進めながら(Day6)「知識労働の生産性向上のためには?」
興味深いスタイルの「読書会」で、P・F・ドラッカー著
「プロフェッショナルの条件」
を読み進めています。
その読書会のスタイルは
「一冊の本を参加者が、順番に輪読しながら読み進めるスタイル」
そう、まるで小学校の国語の授業のようにです。
従って、ゆっくり・じっくり聞いて、深く読む感じで、読書が進む。
この読書会に参加するたびに、ドラッカーがいかに「凄い人」なのかが、心に沁みてきました。
今日から不定期ではありますが、読み進めながら重要な部分を綴って参ります。書かれている内容が相当「深い」ので、行間を理解したい方は是非、書籍を全文で読んで頂きたいです。
この本の凄さは、出版されたのが2000年、従ってドラッカーは、それ以前の1990年代にはこの草稿を練っていたはず。まるで30年後、2020年代の現在が見えていたかのような記述が随所に出てきます。
Part2:働くことの意味が変わった
第1章「生産性をいかにして高めるか」
【生産性革命は終わった】
(1)物を作ったり運んだりすることの生産性は、ここ100年間で社会的事件と言えるほど向上し、史上例のないものだった。
(2)しかし先進国においては、これまでのような生産性革命は終わった。今日重要性を増してきた知識労働者の生産性は全く向上していない。分野によっては低下している。
(3)知識労働者には、研究活動を行う科学者や心臓外科から、製図工、小売店の店長、保険会社の保険請求処理部門で働く者まで多様な職種が含まれる。だが知識労働者が多様であっても生産性向上に役立つもの、役立たないものは同じである。
【資本と技術は生産手段に過ぎない】
(1)我々が強い衝撃を持って最初に学んだことは、知識労働においては、資本は労働(すなわち人間)の代わりにならない、ということである。技術も、それだけでは知識労働の生産性を高めることは出来ない。
(2)経済学の用語に従えば、肉体労働については、資本と技術は生産要素である。しかし知識労働については、もはや生産手段に過ぎない。
(3)資本と技術が仕事の生産性を高めるか損ねるかについては、知識労働者がそれらを使って、何をいかにするかにかかっている。仕事の目的や、使う人の技量にかかっている。
(4)30年前、コンピュータが事務要員を大幅に削減すると信じていた。そのためサービス業におけるコンピュータ投資は、素材加工における機械投資と同じように行われた。ところが人の数は増えたが、生産性は実質的にはほとんど向上していない。
(5)医療コストの爆発は、病院の生産性を大幅に向上させることでしか食い止めることは出来ない。より賢くは働くことでしか達成できない。
【「目的は何か」を問うことが重要】
(1)フレデリック・テイラーが後に科学的管理法として結実した研究を始めたとき、肉体労働について、「何が目的か」は問わなかった。問題にしたのは「いかに行うか」だった。
(2)それに対して、知識労働の生産性の向上を図る場合にまず問うべきは、「何が目的か。何を実現しようとしているか。なぜそれを行うか」である。
(3)それを手っ取り早く効果的に生産性を向上をさせる方法は、仕事を定義し直すことである。特に、行う必要のない仕事を止めることである。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
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