“浜万年青”《襍草 ・/・古往今来242》

真鶴岬突端上部に咲く浜万年青、眼下の三ツ石を見守っているようだ!

ハマオモト(浜万年青) ヒガンバナ科(Amaryllidaceae)
学名:Crinum asiaticum L. var. japonicum Bak.
  ;Crinum asiaticum L.(広義)
別名: ハマユウ(浜木綿)
英名: crinum lily, poison bulb, beach lily

葉がオモトに似て海岸に生えることに和名は由来する。
一般的に「ハマユウ」と呼ばれ庭先にもよく植えられている。
地下茎は鱗茎、葉は70cmにもなる、幅4~10cm、厚く光沢があり先が尖る。
花茎は太く、頂部の散形花序に固まって花を多数つける。
花の芳香は、強く夜に強く匂う。雄しべ6個。
螬果は直径3~4cmの球形、熟すと不規則に裂開する。
種子は直径2~3cmの球形、コルク質の厚い種皮に包まれ水に浮き海流で運ばれる。

ハマユウ(浜木綿)、花が神事に用いる幣を作る木棉(ユウ)に似ている事に由来。
南方系植物で房総半島が自生北限らしい。
花は、シロバナヒガンバナに見間違ごう。ハマオモトもヒガンバナ科である。

11月29日誌「真鶴半島三ツ石2014・11・10」


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“照葉野葡萄の実”《襍木 ・/・古往今来241》


テリハノブドウ(照葉野葡萄)  ブドウ科(Vitaceae)
学名:Ampelopsis glandulosa var. heterophylla
;Ampelopsis brevipedunculata (Maxim.) Trautv. var. glabrifolia Honda.

『寒さ暑さに強く、本州南部、四国、九州に分布、花期:7月~8月、
実期:10月~11月、花色:黄緑;
テリハノブドウは暖地の主に海岸に分布する落葉樹でノブドウの変異したもの。
葉に光沢ある事からこのような名前になった。
夏に小さな花を咲かせ、秋に紫色から青色の0.7cm位の実をつける。
ノブドウは日本全土に分布、こちらは暖地の海岸の日当たりの良い所に自生している。
実の中には「ブドウタマバエ」や「ブドウガリバチ」の幼虫が寄生している実が多く、
実の色が様々な色合いをしているのは虫が寄生しているからと言われている。
実が熟すと中が液体になるのですが、不味くて食べられないらしい。
テリハノブドウは丸っこい葉をしていますが、ノブドウは葉に切れ込みがあるものと、
丸い葉が交じる事があり、葉に深い切れ込みあるものをキレハノブドウと分ける異がある。』

以上のような解説を目にした。
身近なメモも同様だが、仔細に示したものに。。。日本各地の山地や野原に生える。
茎は暗灰褐色で節の部分は膨らむ。茎は毎年枯れるが、基部は木質化して直径4cmほどになる。
つるは長くのびてジグザグに曲がり、節はしばしは肥厚する。
枝ははじめ粗い毛が密生するが、のちに無毛。円形の皮目が多い。葉は互生。
葉身は長さ10cm前後、幅9cm程度のほぼ円形で3~5裂する。裂片の先は尖り縁には粗く浅い鋸歯がある。基部は心形。表面は無毛。裏面の脈腋にまばらに毛がある。
葉と対生して集散花序をだし、淡緑色で直径約3mmの小さな花を多数開く。
花弁は5個で卵状三角形、雄しべは5個、雌しべは1個。
開花したのち、雌しべの花柱だけを残して花弁と雄しべは落ちる。
果実は球形で直径7mm前後、淡緑色から紫色を帯び碧色になるが、
虫えいができ異常にふくらんでいるものが多い。花期は7~8月
冬芽は半円形の葉痕の奥に隠れて見えない。
葉が深く切れ込むものをキレハノブドウとして区別されることもある。
ヤマブドウやエビズルと同じブドウ科のつる性植物だが、食用には成らない。
葉は蛇葡萄、根は蛇葡萄根と呼ばれる漢方の生薬として名高く、
また日本の民間伝承薬草として、多くの効能が知られている。
ハエやハチの幼虫が寄生し虫えいを作る。実の様々な色はその影響によることが多い。


11月28日誌「真鶴半島三ツ石2014・11・10」

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“照葉野茨”《襍樹 ・/・古往今来240》

花期も終わりに近いか??かなりくたびれていた!!

テリハノイバラ(照葉野茨) バラ科(Rosaceae)
学名:Rosa wichuraiana Crep.
;Rosa luciae Rochebr. et Franch. ex Crep.
英名:memorial rose

テリハノイバラの実、ノイバラやヤマテリハノイバラ同様、赤い実をつける。
日本固有の野生種のバラ。海岸・砂浜に生えるものは、地面に茎を這わせる。
野茨は、僅かに赤み・クリーム色がかった花もあるが、テリハノイバラは純白。
ノイバラに似るが、葉に光沢がある。茎は鉤形の刺がある。
葉は互生し奇数羽状複葉で小葉は2~4対。
小葉は表・裏とも無毛、革質で、光沢があり、ほぼ円頭、鋭く粗い鋸歯がある。
托葉はやや厚みがあり、幅が広く、上部の裂片は三角形状。
腺毛は托葉の鋸歯の先などにあるが少ない。
萼片に明瞭な小裂片があるのが特徴的である。
花はやや大きく、直径約3㎝。果実は直径約7㎜の卵球形。
花期はノイバラより遅く開花する。
花期は、6~7月。つる性で落葉低木。
自生生育場は、海岸から高山の川原、草地までと広く分布している。
日本固有種で本州(宮城県以西)、四国、九州、沖縄で見られる。
葉は互生。長さ4~9cmの奇数羽状複葉で、小葉は2~4対ある。
頂小葉と側小葉はほぼ同じ大きさ。
小葉は長さ1~2cmの楕円形または広倒卵形で、ふちには粗い鋸歯がある。
先端は丸いものが多いが、尖るものもある。
革質で厚みがある葉は、両面無毛で表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡緑色。
側小葉に柄は殆どない。
托葉は緑色で下部が葉柄と合着し、ふちに先端が腺になった鋸歯がある。
枝先に芳香ある白花が数個つく。花は直径3cm位。花弁5個。雄蕊多数。
花柱は柱状に合着し、有毛。萼片の内面には短毛が密生する。
果実は萼筒が肥大した偽果で、先端に花柱や萼片の一部が残る。
直径8mm前後の卵球形で10~11月に赤く熟す。
偽果のなかに入っているそう果は、長さ5mm程度。花期は6~7月。

こんな観点から、“照葉野茨”と思われる。

11月27日誌「真鶴半島三ツ石2014・11・10」


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“小待宵草”《襍樹 ・/・古往今来239》


コマツヨイグサ(小待宵草) アカバナ科(Onagraceae)
学名:Oenothera laciniata
別名: ツキミソウ(月見草)
英名:cutleaf evening primrose

北アメリカ原産の帰化植物で関東地方以西の海岸や河原などに見られる。
花は2~3cm、茎の丈も30cmと小柄。
全体に粗毛があり茎は地面をはうか斜めに立ち、基部からよく分岐する。
中には地表にマット状に広がっているのも見える。高さ20~60cm位。
葉は無柄で互生し縁は不規則な鋸歯か、波状に浅~深裂、と変異が大きい。
花は日中に咲き、直径2~4cmの淡黄色の4弁花を葉腋につける。
しぼむと赤味を帯びる。花の下に長い萼筒がありその下に長い子房がある。
果実はさく果、長さ2~5cm、幅2~4mmの円柱形、先端に4溝がある。
一般的には、花期は7~8月とされるが、11月とは??気候変化故か?
マツヨイグサの小形版とされる小待宵草だが、
マツバボタンのような葉と地面を這う背の低い姿は、別ものではないか?
マツヨイグサの仲間は月見草とか宵待草とも呼ばれ、夕方から早朝に花が開く。
茎は、毛が密生する。根生葉はへら形で葉柄がある。
花の直径3~4cmになるものはオオバナコマツヨイグサと別種に分類、
(var. grandiflora (S.Watson) B.L.Rob.)
茎は地を這うことが少ない。が中間的なものもあり両者を区別しない見解もある。


11月26日誌「真鶴半島三ツ石2014・11・10」


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“?な花・実⇒蔓蕎麦”《襍草 ・/・古往今来238(236+α)》


ツルソバ(蔓蕎麦) タデ科(Polygonaceae)
学名:Polygonum chinese L.;

長いツルを伸ばし成長、葉も花もソバに似てるが、ミゾソバにも似ている。
しかし、蕾や葉の形からツルソバ(蔓蕎麦)と断定した。

* * * * * 
本末転倒、両親の記録に出ていた。
温暖な海岸等で見られ花期も長い、冬でも花を咲かせる。
茎は蔓状に横に這い斜めに立ち上がる。
葉は互生・長さ10cm位、卵状長楕円形、基部切形、先は尖り葉裏に腺点あり。
白色花が枝先に纏まって咲く。花被は5深裂し長さ4mm程度。
花後には花被が肥厚し液質になり暗黒紫色に熟す。
痩果は黒色、長さ約3mmの3稜形で光沢はない。(真鶴岬)
花期:5~11月、分布;伊豆半島、紀伊半島、四国、九州、沖縄。
* * * * * 

ツルソバは、紀伊半島以西で見られると勘違いしていた。
画像の様にトベラの葉に隠れて茎・葉が確認出来なかった。
少し離れた場所で撮った画像には、葉の形が見える。
これ等で、「ツルソバ」と・・・。
この所、メール・・返信に忙殺され、ぼけていた(単に言い訳)。
反省仕切りであるm(._.)m(^з^)!?!

11月25日誌(11月22日誌補足)「伊豆城ヶ崎海岸2014・11・09」


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“染井吉野の葉”《襍樹 ・/・古往今来237》


ソメイヨシノ(染井吉野) バラ科(Rosaceae)
学名:Prunus x yedoensis

エドヒガンとオオシマザクラの人工交配で作られたソメイヨシノ、
自身の花粉では実はできず山桜や大島桜の花粉とでは実ができる。
日本には桜の自生種10、自然交配種20、園芸種は、300位ある。
最近、染井吉野は、大島桜江戸彼岸の一種コマツオトメとの交配!?!
その可能性が高い、と発表された。
染井吉野とは、江戸時代に染井村(東京都豊島区)の植木屋が作出したもの。

桜の葉は、綺麗に紅葉する。
昨今、紅葉と言えばイロハモミジ等が人気を集め、観光的に様々に植裁されている。
艶やかですばらしい。が、桜・染井吉野の紅葉も捨てたもんじゃないって思う。
桜の落ち葉、その風情は、なんとも艶っぽい。
地面に散り、一日ぐらい立った頃の水分が残ってしんなりとした風合い。
木についている時に比べて、一段と赤みや黄みが増し、しっとりと美しい。
桜の落ち葉を手に取って触れるがいい。あの心地よさ、ひんやりとした触感。
而して一枚一枚異なった色合いの微妙さに、新たな感動を持つ。
自然の美は、深淵である。

11月24日誌「伊豆高原さくらの里2014・11・10」


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伊豆-11月花8“十月桜”《襍樹 ・/・古往今来236》

「さくらの里」植栽された樹々の間隔が広くとられていた。
敷地の広さと相まって、将来に向かって立派な「園」が想像出来た。
かわいい「10月桜のはなびら」

ジュウガツザクラ(十月桜)  バラ科(Rosaceae)
学名:Prunus x subhirtella cv. Autumnalis

紅葉・黄葉を探しながらの旅!?!・・で「桜の花」に出会えた。
この季節に桜ってなんとなく場違い、季節感が違う気もするが!?!
伊豆高原・大室山の麓に「さくらの里」と銘打って桜の園が造園されてる。
一年中、何かしらが咲いているらしい。園芸って凄い!!
訪ねた時、まばらな咲き具合って感じたが、十月桜が柔らかな表情を魅せていた。
間近に見ると花弁が小さくて他種の桜よりかわいらしく感じる。
エドヒガンとマメザクラの交雑種、小彼岸桜(コヒガンザクラ)の園芸品種だ。
江戸時代後期から広く栽培されてきたと言われる、歴史ある園芸種。
十月桜と呼ばれているが、花期は9~12月と春に2度咲く由。
花の大きさは、 春のほうが少し大きいとか。花色は白ないし淡い紅色。
花径は25~35ミリ位。花弁数は10~20枚。


11月23日誌「伊豆高原さくらの里2014・11・10」


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“???な花・実”《襍?? ・/・古往今来235》



タデ科(Polygonaceae)
多分、タデ科の植物だろうと推察するが???
花・実もさることながら、茎・葉を間近で観察できなかった。
来年までおあずけの小さな植物。
「しっかりと見ないから・・・!」って、
画像の中から笑われているように映る。

11月22日誌「伊豆城ヶ崎海岸2014・11・09」


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“櫨の木”《襍紅葉 ・/・古往今来234》

2014/11/10(ホテルの吹き抜け2階大窓よりの眺め)

ハゼノキ(櫨の木) ウルシ科(Anacardiaceae)
学名:Rhus succedanea L;Toxicodendron succedaneum
別名: リュウキュウハゼ、ハゼ、ロウノキ、トウハゼ

緑と赤がまざりあうハゼノキの紅葉。
ウルシ科の仲間、紅葉の鮮やかさ・かぶれることが先ず話題にされる。
夏にかわいい花をさかせるが、意外と見た記憶のある人は少ない。
ハゼノキの実から木蝋(もくろう)を取り、和蝋燭が作られる。
琉球櫨の名前は、蝋燭作り技術が室町時代に中国から琉球を経て伝わったを意味する。
葉の形や紅葉もヤマハゼやナナカマドと酷似している。
だが、ハゼの仲間はウルシ科、さわるとかぶれる恐れもある。
木々の紅葉の中で最も早く紅葉し人目を引く木だ。
核果からロウを採る和蝋燭の油、それ故、栽培され拡がったらしい。
樹皮は滑らかで灰褐色、小さな皮目が多い。
万葉集や古事記では「はじゆみ」と呼ばれ、この材で弓を作った由。
また真言密教では、春の甲子の日にこの木を切って護摩を焚く木にした。
心材は深黄色で美しいため装飾材や寄せ木細工に使われる。
黄櫨染などに使われた黄櫨はヤマハゼと言われている。
葉は奇数羽状複葉で互生、小葉は4~6対で披針形。
両面ともに無毛で、裏面は緑白色。縁は全縁。
ヤマハゼと見分けが難しい。が、ヤマハゼは両面に短毛がある。
核果は扁球形で無毛、光沢がある。晩秋に枝先の円錐花序に沢山の実が成る。
* * * * * * *
画像は、お気に入りの“Petit Hotel Grandvert”2階よりの眺め。
* * * * * * *


11月21日誌「伊豆・大室山麓2014・11・10」


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伊豆-11月花7“磯菊”《襍草 ・/・古往今来233》


イソギク(磯菊) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Chrysanthemum pacificum Nakai

城ケ崎海岸、黒潮からの風にもめげず健気な姿を魅せる「イソギク」。
同様な海岸に育つハマギクやアシズリノジギクが普通の花弁なのに対し、
イソギクは、非常に小さい花弁である。
房総半島~伊豆半島以西の太平洋岸に自生している。
近寄って見ると小さな5枚の花びらのような管状花の集まりに見える。
茎は斜上し上部まで密に葉をつけ厚く倒披針形、裏面に銀白色の毛が密生する。
また、管状花の周囲に舌状花を持つものをハナイソギクという由。
「研究者ノート」(筑波大学・遊川知久)
キク属は、染色体の数を大きく変化させながら進化したことがよく知られていますが、
イソギクは90本と、日本産のキク属でもっとも多くの染色体を持ちます。
近縁のシオギク、キイシオギクは72本の染色体を持ち、
四国東部から紀伊半島の太平洋沿いに分布します。
この仲間が、日本列島の太平洋岸を西から東に向かって、染色体の数を増やしながら、
進化したことがうかがえます。
* * * * * * *
観賞用に多く栽培されているが、自生地で見る磯菊は、より逞しくも楚々としている。
和名由来の通り磯菊は、海辺の磯近く、崖上に生えてる。野生は、ヤッパリ良い。
* * * * * * *


11月20日誌「伊豆・城ヶ崎海岸2014・11・09」


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