“2015・夏・其の一”《襍囈 ・/・叛逆のろれつ・戦後70年》

“2015・夏・其の一”《襍囈...
今年もあの痛ましい戦禍を思う日をもった。
「戦争(国家間の)戦災」を実際に被災され語れる人は、少なくなった。
70年の月日に記憶も薄れ、遠い過去になりつつある。
「原爆投下の日に関する世論調査」とされる結果を8月3日にNHKが発表した。
調査対象者1000人のうち7割が広島と長崎への原爆投下の日を正確に回答できなかった、と!?!
大方の一般庶民感覚からしてみると驚く数字ではない。
史実概要を知っていることが大切で、正確な日時は二の次(試験問題ではないのだから!?!)。
今の若い世代、「終戦記念日」と言ってもピンと来ないのでは??
広島の原爆投下「昭和20年8月6日」、長崎の原爆投下「昭和20年8月9日」
其れよりも前の昭和20年3月10日の「東京大空襲」等、過去の史実を語り継ぐ必要性を改めて思う。
昭和20年というより1945年といったほうが、より月日の経過がはっきりとする。
戦後70年の日本の歩み、現在の日本の立ち位置、而して諸外国に日本の立場を堂々と表すべきだ。
今年は、2度に渡り異国の地で日本の立場を世界に発信する、日本国首相の表明が実現した。
「平和」を基軸に戦後復興を実践、「民主主義」を実践してきた、と誇りに思う(結果論であっても)。

「核軍縮」「原爆使用」等々、過去の「原爆投下」についても国際的に議論が見られる。
世界唯一の原爆被災国としてこの70年余り、核兵器反対を国として発信し続けてきたのも事実だろう。
だが、今年の広島・長崎の平和祈念式典で被爆者団体代表らが政治的発言を表明、全きの場違いである。
審議中の安全保障関連法案に対し;
「(法案は)核廃絶の思いを根底から覆そうとするもので許すことはできない」、と。
非核三原則と言う言葉尻を捉え国内の政治問題を発信、場に乖離する発言に驚愕した。
歴史認識、史実、それらの具象を背に真摯に語り継ぐべきだ。政論の場では断じてない。
原爆投下したのは米国側である。また、現核兵器保有国は、どこか!!
保有国が、新たに保持した(しようとする)国々を批判できるのか??そのほうが問題である。
70年の歳月を以って、原爆投下時の史実も漸く鮮明になってきたのに。
昨今の国会討議を観ていると反対のための反対!?!中身がないに等しい。
更には、枝葉末節的な議論ばかりで、全体・総体が見えず骨格が崩れてきたようにも映る。
国外を見れば、極悪非道の敗戦国・・日本、って叫んでいる隣国人。
戦後の日本の歩み、隣国にいかに対処してきたか、声を大にして諸外国に史実を発信すべきである。
今年の広島・長崎の平和祈念式典の報道を聞いていて、疑問・矛盾が色々と浮かんできた。

安保法制に関し多くの法学者が「違憲」と表明している。
法学者は、政治的行動を好まない。冷静な分析がしにくくなるから。
今云われているのは、現憲法上の狭義解釈論(学問的な)。
学問とは、真理の探究だが、己の知識・論理の構築でもある。
学問的「憲法論」と現行国際条約(政治的部分)との整合性を議論するのが国会での議論だろう。
安全保障関連法案の審議で「憲法違反の戦争法案」と称し焦点とするは、些かおかしくないか。
法案の本質は、諸条約を基に、日本の平和や国民の安全を如何に守るかにあるのではないか。
「戦争抑止法案」といったほうが良いと思える。
厳しさを増す安全保障環境や実効性の高い防衛政策への考察を軽視している。
「違憲」「戦争に巻き込まれる」と???
現実的に「自衛隊」の立ち位置を曖昧にしてきた責任でもある。
法案成立阻止と言う攻防に終始、形骸化的姿勢は本質議論ではなく現況では内容理解はできない。
衆院憲法審査会で参考人質疑で三人の憲法学者が皆、
集団的自衛権限定行使容認する関連法案を「違憲」と断じ「法的安定性を大きく揺るがす」と。
成れば自衛隊って何??、自衛隊そのものが違憲である、と言っているのか、伺ってみたくなる。
憲法審査会は関連法案の審議場所ではない!?!
憲法9条の解釈に関し、昭和34年の砂川事件最高裁判決は、
「自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置」を認めている。
サンフランシスコ講和条約や新・旧日米安保条約では、
日本に国連憲章上の個別的自衛権と集団的自衛権があると明記している。
その後、政府は昭和47年や56年などに示した見解で、保持できる戦力は必要最小限度で、
集団的自衛権の行使はその範囲を超えるとの判断をとった(当時の安全保障としては、だ)。
周辺環境の激変に応じ、砂川判決の下で新たな解釈をとろうとするのが今回の安保法制ではあるまいか。
違憲と決めつける論理は的外れといえる。
現憲法の成立過程からすると、独立国の安全保障観点としては不備がある。憲法改正が望ましい。

集団的自衛権は、憲法改正した上で行使すべきだが、憲法改正に失敗したら中国が侵攻拡大してくる。
南沙諸島での埋め立てとか空港建設など中国の侵略が日常的に急ピッチで進んでいるではないか。
中国は、「台湾は自国の領土だから台湾の領土は自分のもの」という立場で、尖閣にも同様な主張。
台湾も李登輝総統までは「尖閣は日本の領土」としていた。
現、馬総統は中国よりで、去年も中国に有利な条約を結ぼうとして、台北で学生デモが大規模に起きた。
馬総統は「尖閣は台湾の領土」と活動している。尖閣に押し寄せた漁船は台湾から出航してきた。
馬総統は中国出身で尖閣は台湾の領土と言って憚らない。慰安婦問題でも日本は謝罪しろと繰り返している。
東南アジア各国はいかに経済成長しているとはいえ、中国に対抗できる海上兵力を備えるには何十年もかかる。
安保法案成立は、外交上からもかんがえるべきだ。
自国の論理だけでは済まされない時代背景を真摯に考えるべきである。
戦後70年という、長き時間を以って、日本人は平和ボケ!?!に陥ったか、と危惧する。

僕個人の事、なおかつ躯体の問題だが、若き頃の登攀での怪我をしっかりとケアーしてこなかった。
程々の回復に満足。登攀は諦めたが自転車があるって、結構、過激にサイクリングライフを謳歌。
だが、日常生活に支障がなかった事もあって充分な注意を怠って今日にまで来てしまった。
昨年の春から私的な雑務に紛し、而して被災したある村の復興手伝いをも参加させてもらっていた。
ところが、この7月に入り体調不良に陥った。検査の結果、休養が必要と、ある場所でリハビリを。
最悪、自力歩行ができなくなると・・・脅かされ、懸命にリハビリを。。。!
何とか復調できつつある。
こんな時に、終戦記念日を迎えた。夜の報道を聞くにつけ・・・のんきな事を言っているって!?!
「予防」とか「不測な出来事に対する予防対策」を考えるべき、とこの一ヶ月余り思ってきた。
何事も日頃からの対策・準備を怠ってはいけない。
己の生活、この半世紀余り、戦争を我が身に感じることはない程に「平和な日常生活」過ごしてこられた。
だが、異国の紛争(戦闘行為)現場を実際に見ることはあった。
更には、隣国よりの主権侵害に、なぜ政府は穏便な緩やかな対処をしたのか??
韓国にして40年ほど前に金大中拉致事件を引き起こしている。今では、中国にして尖閣問題。
最もひどいのは、北朝鮮による日本国内での日本人拉致、、、これらは、日本を甘く観ている証だろう。

安倍総理を批判することは良しとしても、戦後(1945年以降)の隣国の所業を世界に問うていない。
戦後、歴代の政権が執ってきた世界に向けての自己主張のなさが、隣国を助長させてきたと思える。
先の民主党政権の所業を思い起こすと、お粗末としか言い様がない。

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“自転車ロードレース”《襍感 ・/・拈華微笑27》

本名: Joaquim Rod... 本名: Joaquim Rodríguez Oliver
ホアキン・ロドリーゲス・オリベル
愛称: エル・プリト(El Purito)
生年月日: 1979年5月12日(36歳)
国籍: スペイン
身長 169cm
体重 57kg
“自転車ロードレース”《襍感 ...
“自転車ロードレース”《襍感 ...
“自転車ロードレース”《襍感 ...
5月に開催された“ジーロ・デ・イタリア”世界最高のレース。
7月に開催された“ツール・ド・フランス”世界最大のレース。
どちらも、20日間以上も毎日150km前後を走り、
総合・山岳賞・新人賞等ある超人のレース。
そして、其々の一日レース区間でのステージ優勝。
これは、参戦者の誰しもがねらっているだろう。
中でも山岳ステージは、ファンが熱狂する。
今年のツール・ド・フランスで、自走を見たことある選手のステージ優勝!?!
おこがましい表現だが、とっても嬉しかった。
「激坂男」の異名をとるエル・プリト(愛称)ことホアキン・ロドリーゲス。
36歳という年齢だが、走りに老練さ・周りを見れる冷静さで魅了してくれた。
ベテランはお飾りではない。ティームは、異なれど周りは注視している。
凄い・・・・“ベテラン”がいるからこそレースが盛り上がる。

それにしても、画像のようなところを登るのだ!!!
異次元の世界。
これらのレースにでれることがステイタス。
今年は、5・7月ともに日本人の姿はなかった。

世界3大レースの最後を飾る“ブエルタ・ア・エスパーニャ”が8月に開催される。
「悪夢のようなコース設定」、と云われ最狂のグランツールとも称される。
「山岳地獄」・・見渡すかぎりの茶色い乾いた大地の「乾燥地獄」
そしてジリジリと太陽が照りつけ気温40度以上、路面上では体感温度50度以上の「灼熱地獄」
そんなレースでホアキン・ロドリーゲスは、どんなレース運びを見せてくれるか!!
調子も良さそうだ、ホアキンの優勝を願わずにはいられない。自国の誇りを以って。




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“庭の花暦・作百合!?!”《襍草 ・/・拈華微笑26》

サクユリ(作百合) ユリ科(L... サクユリ(作百合) ユリ科(Liliaceae)
学名:Lilium auratum var.platyphyllum
別名:タメトモユリ
学名:Lilium auratum Lindl. var. platyphyllum Nichols.
“庭の花暦・作百合!?!”《襍...
今年もサクユリが開花した。昨年と全く同じ日に!!
花もさることながら蕾も大きい(当たり前^^)。
花の大きさ、24cm(直径)も昨年と同じ。
不思議なことに3年続けて7/14に開花。
1本しか径を出さないが、迫力満点だ。
伊豆七島で分化したヤマユリの地方変種と解説書にある。
ヤマユリに似るが、丈も高く、葉も大きい。
ブログルに記載したこともある。
先日、来客された方が「見事なカサブランカ」って申されて!!!

このユリを庭で初見したのは、1996年の夏。
以来毎年、母から孫達に遊びに来るよう電話が入った。
たまたま子供についてきた時、「青ヶ島のさくゆり」と聞いてた。
初めて見た時、花弁に黄色い筋をはっきりと確認している。
時が立ち「花弁から黄色い筋が消えている??
これでは、当にカサブランカ!?!ボケ老人気付かなかった。
意図的に何かしたのか、否か、両親に聞くことができない。
植物の変移は、野生種の醍醐味だが、このでかい花。
来客には、カサブランカということにしよう。日本産の^^)。
また一つ神秘的な発見。神秘的と言えば・・・、
同じユリ科のスルガジョウロホトトギス。しっかりと茎を伸ばしていたが、
春先の暑さと、水やりをおこたったか??? 今年は葉を枯れさせてしまった。
かわいそうなことをしてしまった。大いに反省(;_;)
本来なら、庭先で見れる花ではない。
もっと大切に管理、育てなければ申し訳ない。
山懐奥の沢筋に見れるスルガジョウロホトトギスや親種のサガミジョウロホトトギス。
そしてサクユリにしてもいかようの経路での到来か?? 
親に聞いておけばよかった、と後悔しきりである。

「庭の精」


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“一寸前の出来事・叛逆のろれつ”《襍感 ・/・拈華微笑25》

ギンリョウソウの果実(銀竜草)... ギンリョウソウの果実(銀竜草)  イチヤクソウ科(Pyrolaceae)
別名:ユウレイソウ
[学名] Monotropastrum humile (D.Don) Hara.
ヤマユリ(山百合) ユリ科(L... ヤマユリ(山百合) ユリ科(Liliaceae)
学名;Lilium auratum Lindley
日本固有種;本州(近畿地方以北)
ミツバウツギの実(三葉空木) ... ミツバウツギの実(三葉空木) ミツバウツギ科(Staphyleaceae)
学名:Staphylea bumalda
我が居所から近い里山、自転車で10分もかからない距離。
里山の植相の総ては公表されていない。何処にどんな花が見られるか!!
歩き探索して、気になる植物には、小枝等でマークしている。
其れとは別に里山管理事務所が、調査中の名札をつけたりもしている。
中には、散策路から外れ探し当てたもののみが出会えるって場所もある。
そんな場所の一ヶ所を1年を通して定点観察をしてる(個人的に)。
キンラン・ギンラン・マヤランその他10種類以上のクサ・樹が見れる。
そんな所で初めて出会った草本、ギンリョウソウ(銀竜草)らしき茎(果実か?)
イチヤクソウ科(学名:Monotropastrum humile、別名: ユウレイダケ)。
小さな花で今まで見落としていたのだろう!?! 1m四方の中に数個(果実)見えた。
画像が其れだ。落ち葉の中から数センチ姿をのぞかせている。
中に若芽と思える茎もあった。ゆっくりと観察する時間がなくて・・・!
茎の周りに小枝で囲いをたて目標にしてその場を離れた。
1週間あとにじっくりと観察しようと出かけてみると・・・!?!
その林周辺・全体が綺麗に下草刈りされてしまっているではないか。。。!
目的の場所にいってみると綺麗さっぱりと刈り取られていた。
里山管理事務所に連絡してみると、そこは管轄外の場所だとか???
しかし近くに調査中の場所があるではないかと苦言をのたもうたが後の祭り。
来年に期待するが???
人間にとって邪魔な草・樹、多様性の貧化が森を痩せさせている。
植物生態系を無視して人造林化させてはいかんと思うのだ。
自然との共存に乖離する。管理者は、全体を把握できないと申されるが、
せめて里山ボランティア組織に登録している面々には、指導して欲しく感じる。
がっかりしながら今一つの林に行ってみると、茎を大きく湾曲させてヤマユリが!!
挨拶してくれてるように花頭をたれて魅せてくれていた。
近くに三つ葉ウツギの実もこちらに微笑むように・・・一寸、気分が良くなった。

「2015/7/11泉の森」
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“囈・フェンシング”《襍感 ・/・拈華微笑24》

“囈・フェンシング”《襍感 ・...
暑いィ~~~! 全くの夏模様のここ数日。
雑務処理に懸命でニュース等全然見ていなかった。
家族が、“フェンシングの太田さんが・・・!”と食事の時に、、、。
モスクワで行われているフェンシング世界選手権第4日目の男子フルーレ個人戦で、
2008年北京五輪銀メダリストの太田雄貴(森永製菓)選手が決勝戦に勝利した。
それもアレクサンダー・マシアラス(米国)選手を破っての世界一。
“おめでとう・・・!!”とっても感慨深い。決勝の対戦相手が、米国の選手だったから。
北京五輪の時にも記したことだが米国フェンシング界と日本人には繋がりがある。

2020年の東京オリンピック問題で騒然としてるとき、
その誘致活動に尽力していた太田さんが、何かスッキリとさせてくれた!!
国立競技場建設が、白紙になりより良い・・最適なスタジアムになることを祈りたい。
日本人の創意工夫、建設施工者の尽力で万全な態勢を敷いてほしい。
昨今の隣国関係の中で、日本人の「和の文化」を堂々と魅せて欲しく期待する。
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“2015梅雨期・囈AZUSAI”《襍感 ・/・拈華微笑23》

ガクアジサイ(シーボルト「日本... ガクアジサイ(シーボルト「日本植物誌」ーーより)
シーボルト表記;v.1, p.104 Hydrangea azisai Sieb.
現在学名;Hydrangea macrophylla
(Thunb. ex Murray) Ser. f. normalis (E. H. Wils.) Hara

梅雨??・・・もう明けた・・・って思う天候。ひたすら“暑い”
自宅に居れる時間が少し戻ってきた。

梅雨の華・自生紫陽花を今年はついに拜することができなかった。
世に園芸種紫陽花が、百花繚乱の如く植裁され咲き誇っている。
鎌倉のある寺は、ヤマアジサイ園芸種の宝庫とも呼ばれているが!!
紫陽花を寺境内に植裁した鎌倉の寺は、北鎌倉「明月院」が最初だろう。
園芸種の多くは、自生地で発見された変わりものに品種名をつけたもが多い。
牧野富太郎博士によって「ヒメアジサイ」と名付けられた個体の挿し木増殖、
それの代表的な植裁場所が、高知の牧野植物園、鎌倉名月院、千葉本土寺である。
アジサイは、その性質によっていくつかの分類にわけられている。
さらに分類の下に沢山の園芸品種が存在。
ガク咲きをガクアジサイ、テマリ咲きの品種を西洋アジサイなど言うは、誤解の基である。
以下ほどに種類がある。画像を添付したいところだが、手持ち不足。
総てを網羅できない。雑多な一覧だけで恐縮だが知り得ているだけ表記。

アジサイの分類 アジサイ(ハイドランジア)、Hydrangeaceae (アジサイ科)
学名;Hydrangea macrophylla (Thunb.) Ser. var. macrophylla
以前、両親は、鉢植えで120品種以上のヤマアジサイを育てていた。
それらは、総て仲間の方々に遺品としてお引き受け頂けた。
今年は、紫陽花行脚ができなかった事もあって、文面だけで羅列してみたい。
見てくださった方の参考になればと思うが、、、!?!


日本のアジサイ;
1. ガクアジサイ Hydrangea macrophylla f. normalis
基本種のガクアジサイは伊豆諸島、三浦半島の海岸、伊豆半島西岸に分布。両性花、装飾花とも青。
a. アジサイ(ホンアジサイ) Hydrangea macrophylla f. macrophylla
ガクアジサイの両性花がほとんど装飾花になったもの。テマリ型
b. セイヨウアジサイ(ハイドランジャ) Hydrangea macrophylla f. hortensia
日本から渡った様々なアジサイをヨーロッパで改良したもの。園芸種多数。
c. 石化八重アジサイ Hydrangea macrophylla f. domotoi
日本の古品種。茎が帯状になる帯化で花は塊のような八重花。「十二単衣」
d. ウズアジサイ Hydrangea macrophylla f. concavosepala
日本の古品種。ガク片がまるまってカップ状にへこんだ形をしている。「うずの舞」
e. フイリガクアジサイ Hydrangea macrophylla f. variegate
江戸時代からある葉に白の斑が入るガク。黄斑も出る。花より葉を観賞。
f. 黒軸アジサイ Hydrangea macrophylla f. mandschurica
若枝が全て紫黒色になる古品種。花はテマリで青かピンク。
g. ヒメアジサイ(ロゼア) Hydrangea macrophylla f. amoena
ホンアジサイと違い葉に光沢が無く、質も薄い、寒さに弱く乾燥にも弱い。
h. マリエシイ(モモイロアジサイ)  Hydrangea macrophylla f. mariesii
里帰り古品種。イギリスの園芸家、チャールズ・マリーズが1879に持ち帰った。
装飾花の多い中間型のガクでセイヨウアジサイの元になった。

2. ヤマアジサイ Hydrangea serrata
落葉性低木。本州の関東地方(福島県)以西の太平洋岸、四国、九州に分布。
多くの変異が発見され園芸品種になっている。
a. ベニガク Hydrangea serrata f. rosalba(japonica)
ひし状円形の装飾花の縁に鋸歯を生じ、白から紅色に染まる。
b. シチダンカ Hydrangea serrata f. prolifera(stella)
シーボルトが紹介した幻の花、六甲山で再発見されたが同じ花か疑問も。装飾花が八重になる。
c. マイコ Hydrangea serrata f. belladonna
両性花が全て装飾花になりテマリ状になる。
d. キヨスミサワ Hydrangea serrata f. pulchella
千葉県清澄山で発見された。装飾花のガク片は紅の色に縁取られる。
e. コアマチャ Hydrangea serrata var. thunbergii
ヤマアジサイの中で特別に葉に甘味を持っているものを言い外見の違いは無い。
f. オオアマチャ Hydrangea serrata var. oamacha
アマチャの中で茎が太く大きくなるものをこう呼ぶ。長野県信濃町で栽培されている。
g. アマギアマチャ Hydrangea serrata var. amagiana
天城山自生のもの。葉が非常に細く鮮やかな緑色をしている。
h. エゾアジサイ Hydrangea serrata var. megacarpa(subsp. Yezoenis) 亜種
裏日本地帯から北海道南部にかけて雪国の主として山地に分布する。
従来、エゾアジサイはガクアジサイかヤマアジサイの北方型といわれてきた。
最近の遺伝子分析ではヤマアジサイよりもガクアジサイのほうに近いことが分かってきた。
その場合はHydrangea macrophylla f. megacarpaとなる。ヤマアジサイに比べて葉が大きく花も大きい。
i. ニワアジサイ(ユキアジサイ) Hydrangea serrata f. cuspidate
長野県野尻あたりから新潟県・山形県にかけて豪雪地帯で栽培されている。
エゾアジサイから生まれた園芸品種か。大変美しいが雪国以外での栽培は難しい。
j. ヒュウガアジサイ Hydrangea serrata var. minamitanii
宮崎県五ヶ瀬から鹿児島県境鰐塚山あたりに分布、ヤマアジサイの変種。
水がしたたる斜面を好む。ヤマアジサイとの違いは葉柄や葉裏全面に毛がないことと、枝が下垂すること。 
花色は淡いピンクからピンクへと変化する。 絶滅危惧IB類(EN)、南谷忠志氏が研究発表。
k. ナンゴクヤマアジサイ Hydrangea serrata var. australis
宮崎県、鹿児島県に分布。ヤマアジサイの変種。ヤマアジサイより葉が大きい。
この地域はヤマアジサイ、ヒュウガアジサイ、ナンゴクアジサイが混在する。

3. コアジサイ Hydrangea hirta
関東以西の本州、四国、九州に分布。落葉性の低木。青い両性花のみをつける。

4. タマアジサイ Hydrangea involucrate
福島県から岐阜県にかけて、伊豆諸島、四国、九州(トカラ列島)の湿潤な林縁に分布。
関東ではヤマアジサイと同所的に分布する。蕾は苞にに包まれ球形。
開花期は7月~9月とアジサイ類では最も遅い。
a. テマリタマアジサイ Hydrangea involucrate f. steilis
丹沢で発見、タマアジサイのテマリ型。
b. コ コノエタマアジサイ Hydrangea involucrate f. plenissima
箱根二子山で発見。両性花が無く、全て八重化して複雑華麗になっている。
c. ギョクダンカ Hydrangea involucrate f. hortensis
タマアジサイの八重化品、ガク片は円形。
d. ヨウラクタマアジサイ Hydrangea involucrate var multiplex
伊豆の大島で発見、甲府付近でも見つかっている。八重の無性花が幾重にも重なっている。
e. ヤエノギョクダンカ Hydrangea involucrate cv. Hortensis
装飾花と両性花が八重になる園芸種
f. シロバナタマアジサイ Hydrangea involucrate f. leucantha
装飾花、両性花ともに純白
g. ラセイタタマアジサイ Hydrangea involucrate var. idzuensis
伊豆七島などの大型で葉が厚く毛深い品種
h. トカラタマアジサイ Hydrangea involucrate var. takaraensis
鹿児島県トカラ諸島に自生(絶滅危惧種)

5. ツルアジサイ(ゴトウヅル) Hydrangea petiolaris
日本全国、南千島、サハリン、朝鮮南部の湿潤な森林内に分布。落葉性、つる性の木本。
気根を持ち樹上や岩上を這い上がる。
ガク片の発達した装飾花を持つ。両性花、装飾花のガク片は白。

6. ヤハズアジサイ Hydrangea sikokiana
葉の先端がヤハズ(矢筈)状に切れ込みがある。紀州から四国、九州にかけて分布する。
花序はガクブチ型でガク片の色は白。

7. ガクウツギ(コンテリギ) Hydrangea scandens
関東地方西南部から四国、九州に分布。ただし伊豆半島と中国地方には分布しない。
落葉性低木。ガク片の発達した白色の装飾花を持つ。強い香りがある。

8. コガクウツギ Hydrangea luteo-venosa
本州の伊豆半島、近畿、中国地方、四国、九州に分布。落葉性の小低木。
ガク片の発達した、白い装飾花のある花をつける。
強い香りがある。園芸種に八重テマリの「花笠」。

9. ノリウツギ Hydrangea paniculata
日本全国、南千島、サハリン、中国、台湾の林縁地に分布。
装飾花のガク片が紅色に着色する固体がある。
名前の由来は幹の内皮に含まれる粘液を和紙を漉くときの糊料に用いたことによる。
園芸種は矮性の「ダルマウツギ」、全て装飾花になった「ミナヅキ」などがある。
a. ミナズキ Hydrangea paniculata f. grandiflora
ノリウツギの両性花が全部装飾花になったもの。
b. ヒダカノリウツギ Hydrangea paniculata f. debilis
ノリウツギの装飾花の無いもの。北海道に稀産する。
c. エゾノリウツギ Hydrangea paniculata var. praecox
北方産ノリウツギで早咲き、普通のあじさいと一緒に咲く。
d. ビロードノリウツギ Hydrangea paniculata var. velutina
愛知県産、葉の両面に毛が密生する。
e. ベニノリノキ Hydrangea paniculata f. rosea
装飾花が紅色

10. リュウキュウコンテリギ Hydrangea liukiuensis 絶滅危惧種Ⅱ類
沖縄本島に分布。両性花のみのコンテリギ。

11. ヤクシマコンテリギ(ヤクシマアジサイ) Hydrangea grosseserrata
屋久島、トカラ列島、徳之島に分布。葉は細く鋸歯荒い。

12. ヤエヤマコンテリギ(シマコンテリギ) Hydrangea yayeyamamensis
八重山列島に分布。葉は厚く常緑。

13. トカラコンテリギ(トカラアジサイ) Hydrangea kamagoeana
屋久島、トカラ列島、奄美大島、徳之島、沖縄、台湾、中国に分布。

但し、野生にはコガクウツギとヤマアジサイの自然雑種や変種などが存在する。

学名の読み方;
「f. Forma 品種 var. Varietas 変種 cv. 園芸品種 subsp 亜種」

自然交雑種
コアジサイ×コガクウツギ アマギコアジサイ
ヤマアジサイ×コガクウツギ 五家荘ヤマアジサイ、伊予の五月雨、瀬戸の月

アジサイ属の近縁種
1. バイカアマチャ (バイカアマチャ属) Platycrater arguta
静岡以西~九州、暖地の山地に見られる落葉低木、花に特徴がある。

2. クサアジサイ (クサアジサイ属) Cardiandra alternifolia
本州(宮城県以南)、四国、九州に分布、多年草でアジサイに似た花をつける。
a. アマミクサアジサイ Cardiandra amamiohsimemsis
奄美大島、西表島、台湾、中国に分布、絶滅危惧種ⅠA類
b. オオクサアジサイ Cardiandra moellendorffii
西表島、中国南部、台湾に分布。
c. オオバナノクサガク Cardiandra alternifolia f. mirabilis
d. ハナクサアジサイ Cardiandra alternifolia f. Formosa
e. ミヤマクサアジサイ Cardiandra alternifolia var. oppositifolia

3. イワガラミ (イワガラミ属) Schizophragma hydrangeoides
北海道、本州、四国、九州の山地、落葉つる性木本 、白い1弁の装飾花を持つ。

4. シマユキカズラ (シマユキカズラ属) Pilecostegia vibrumoides
  奄美大島以南と和歌山県本宮町

5. ギンバイソウ (ギンバイソウ属) Deinannihe bifida
関東以西から九州山地の谷沿い。葉の先端が2裂

※分類体系はエングラーによる。※
1988年のクロンキストの分類体系では草本の属をユキノシタ科、
木本の属をアジサイ科(Hydrangeaceae)。

世界のアジサイ

◇タマアジサイ亜節
1. アスペラ Hydrangea aspera 中国、ヒマラヤ タマアジサイ類、花は白

2. カワカミー Hydrangea aspera 'kawakamii' 台湾 タマアジサイの近縁種

3. ロブスタ Hydrangea aspera 'robusta' ヒマラヤ、シッキム、ブータン

4. サルゲンティアナ Hydrangea sargentiana 中国 
アスペラの近縁種、葉が大きく枝に剛毛が生えている。

5. ウィローサ Hydrangea villosa 中国 
アスペラの近縁種、両性花は紫、ガク片は薄青紫

6. ストリゴーザ Hydrangea strigosa 中国、ヒマラヤ 
アスペラの別名?秋咲き種説

7. グラブリペス Hydrangea glabripes 中国 アスペラの近縁種

8. ロンギペス Hydrangea strigosa 中国 
アスペラの近縁種、葉柄が長く、花は桃褐色、ガク型

◇ノリウツギ亜節
1. ブレッチナイダリー Hydrangea bretchneideri 中国 ノリウツギ近縁種、白、ガク型

◇ツルアジサイ亜節
1. タイワンツルアジサイ Hydrangea anomala 台湾、中国南部、ヒマラヤ東部

◇アジサイ亜節
1. 台湾トキワアジサイ Hydrangea chinensis
台湾 アジサイ類 長葉コンテリギ同一?、常緑の小低木、両性化・装飾花ともに白

2. サンスクク Hydrangea serrata var. sp. 済州島、南朝鮮 ヤマアジサイ近縁種

◇アメリカナ亜節
1. アルボレスケンズ(アメリカノリノキ) Hydrangea arborescens 北米 ノリウツギ類
  a.アナベル Hydrangea arborescens cv Annabelle 純白、葉は小さい、テマリ型

2. カシワバアジサイ Hydrangea quercifolia北米 ノリウツギ類、切れ込みのある大型の葉
a. スノークィーン Hydrangea quercifolia cv snow-queen 装飾花の多いもの。
b. ハーモニー Hydrangea quercifolia cv harmony 花が全て装飾花になったもの。

3. ラデイアータ Hydrangea radiate北米 ノリウツギ類、花は白、ガク型


以上の参考資料

*グリーンブックス53 アジサイ 山本武臣著 ニュー・サイエンス社
*日本のアジサイ 日本アジサイ属園芸図鑑 山本武臣解説 一関観光協会
*園芸豆図鑑特集号 あじさい 相模原市みどりの協会
*NHK趣味の園芸 ハイドランジア紫陽花 花岡喜重 NHK出版


「襍囈」

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“森の定点観察(3)”《襍観 ・/・拈華微笑22》

“森の定点観察(3)”《襍観 ...
“森の定点観察(3)”《襍観 ...

ナンテン(南天) メギ科(Berberidaceae)
学名:Nandina domestica Thunb.

メギ科ナンテン属 Nandina(南天竹屬)は、全世界にこれ1種。
高さ1-3mの落葉低木。茎は肥大成長せず、あまり太くならない。
葉は密生し、小葉は長さ3-7cmの披針形でやや革質、光沢がある。
茎の先の円錐花序に白い花を多数つけ、芽吹き時や晩秋に葉は赤く染まる。
果実も多数つき赤く熟すが、果実が白色や紫色の園芸品種もある。
名前の由来、中国名「南天燭」の略称 。
ナンテンは、梅雨期に花を付け森に彩りを添えてくれるが、、、!
雨で花粉が流れてしまうと実が付きにくく野生化した南天は実がまばら。
葉にはタンニンが含まれ、防腐作用もある。
果実は、咳止めの薬や飴に今でも用いられているようだ。


「大和市・泉の森2015 6/24」

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“森の定点観察(2)”《襍観 ・/・拈華微笑21》

“森の定点観察(2)”《襍観 ...


コブシ(辛夷) モクレン科
学名:Magnolia kobus (=M. praecocissima)
別名:ヤマアララギ、コブシハジカミ

春に大きな白い花を付ける樹木だが、実の形は一寸グロテスク。
名の由來、実の形が(あるいは蕾の形が)拳に似てることから。。。?
別名のヤマアララギ・コブシハジカミは、実が有毒で、噛むと辛いからか!?!
(あららぎはノビル、はじかみはサンショウを意味する。)

昨今、この樹は同属の「タムシバ」か、とも思ってみたが。やはりコブシのようだ。 
コブシは、公園等でも見えるがタムシバにはなかなかお目にかからない。
日本海側山地、1000mを超す月山山麓では6月が見頃と聞く。
今年は訪ねたいと思っていたが、「朋、遠方より来る」で行けずに終わりそうだ。
コブシは花の下に一枚の葉が付くが、タムシバでは付かない。
白い萼片が3枚あり小さな花弁のように見え、葉の形はコブシに比べると細長い。
細い枝を折って匂うと、良い香りがするのでニオイコブシともいう。
学名、Magnolia salicifolia(モクレン科モクレン属)。
salicifoliaは「柳の様な葉」を意味する、コブシに比べ葉が細いことを指すか!!
この目で比べてみたいのだが。。。



「大和市・泉の森2015 6/24」

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“森の定点観察(1)”《襍観 ・/・拈華微笑20》

“森の定点観察(1)”《襍観 ...
“森の定点観察(1)”《襍観 ...
“森の定点観察(1)”《襍観 ...

マヤラン(摩耶蘭) ラン科(Orchidaceae)
学名:Cymbidium macrorhizon (C.nipponicum)

定点觀察している場所で今年も沢山の茎が立ち始めた。
以前は初秋に見られたが、初夏に姿を見せ始めて数年を数える。
今年は、観察する時間が持てず一寸の合間に出かけて見た。
未だ咲き始めだ。後1週間もすれば開花するだろう。
漢名では、腐生蘭という。胞子によって繁殖する腐生植物、葉がない。


「大和市・泉の森2015 6/24」



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“森の可愛い花”《襍草 ・/・拈華微笑19》

ムラサキシキブ(紫式部) シソ... ムラサキシキブ(紫式部) シソ科(Lamiaceae/Labiatae)
学名:Callicarpa japonica Thunb.ex Murray var.japonica
別名:ミムラサキ, コメゴメ



今年は、梅雨入りしてもそれほど降水量はない(神奈川県内)。
しばらく前、晴れた!!昼間、近間の森を散歩した。
小鳥たちの囀りしか聞こえない散策路で可愛い花と出会った。
庭木に見えるムラサキシキブ似の木は、コムラサキ(学名:Callicarpa dichotoma)である。
ムラサキシキブは自生種の落葉低木で樹高5m位に成長する。
自生野種のムラサキシキブは、枝の上部に花や実を付け花は、まばらにつく。
園芸種のコムラサキは、同間隔にまとまった実をつける違いがある。
コムラサキは、実の色が緑~白~赤紫色に熟す様子が見て取れる。
自生種も同じだろうと思うが変化を観察できたことがない。
この様子・変化は、短期間で変わり、毎日見ないと分からない。
樹名は、紫の実が敷きつめられた「紫敷き実(しきみ)」か「紫茂実(しげみ)」に由來する由。

「大和市・泉の森」



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