わずかな嘘とひとつの真実
Feb
13
「嘘」というほどのものでもないのだけど。
あえて肝心なところを端折って話す颯太と、
その不自然さに気づいてしまう仲間たち。
そして、思わぬ形で「真実」を知ってしまった那智と、
彼女を支える仲間たちの様子を、
この曲を聴きながら書いてた。
……ということを書いている最中に
地震が起きた。
4階なので、結構揺れを感じましたが、
大丈夫でした。震度は3でした。
最大震度6強、
揺れも広範囲で心配ですね……。
皆さまのところは大丈夫でしょうか……?
読者の心理
Feb
10
何とはなしに読み始めたマンガ、「初×婚」。
https://manga.line.me/product/periodic?id=811253
マジでハマった!!もう、めっかわ!!
初ちゃんめっかわ!!
何考えてるんだかよくわかんない、
けど確実に初ちゃんに惹かれてってる紺くんもめっかわ!!
最新刊のラストが
めっちゃ気になるとこで終わってて、
もう、待ちきれなくて、
テンションがおかしなことになってる(笑)
ちょっと、なんでこんなとこで止めるの!?
続きが気になって仕方ないんですけど!?
いや、わかってる。わかってるんだ。
これが戦略だってことくらい。
自分が小説をUPするときだって、
あえて続きが気になるところで止めてる。
そうすることで、
更新を楽しみにしてもらえることを願ってる。
でも、いざ読者に立場に立つと、
けっこうキツイね、これ(笑)
早く続きが読みたいよぅ。
人類共通の問題です。
Feb
9
稲田朋美議員「わきまえない女でありたい」投稿に「沢山の批判きた」…森会長進退は?
>>>女性が話が長い人がいると聞いているとか、女性が競争心が強いとか、女性がわきまえている、わきまえていないという、『女性が』ということについては、私は違和感を覚えます
それな。
男性にも女性にも当てはまる人はいるだろうに、っていう。
森さん一人の問題じゃなくて、
日本社会全体の問題。
職場のアンケートでも、
似たような類の表現がいっぱいあったわ。
女性の活躍を推進するにあたり、
性役割等に対する各人の意識を問うアンケート。
「家事や子育ては、女性が行った方が良い」とか、
「介護は女性が行った方が良い」とかっていう設問に、
どのくらいそう思うのか、
思わないのかを4件法で答えるアンケート。
女性は、女性が、女性の、女性は、女性が、のオンパレードで、
何なんだよ、もうって思ったね。
家事は男女関わらず、生活する上で必要な行為。
育児は男女関わらず、親やそれに準じる人の責務。
設問の主語が女性だらけであること自体が偏見の塊なのに、
そのことにすら気づかず、
各人の意識を測るとか、笑っちゃう。
そもそも、「女性活躍」っていうけど、
なんで女性だけが活躍しなきゃいけないわけ?
みんな、もうとっくに活躍しているのに、
どうしてこれ以上活躍しなきゃいけないわけ?
専業主婦だって、ワーキングマザーだって、
バリキャリだって輝いているんです。
もちろん男性だって輝いている。
みんながみんな、
それぞれの持ち場で活躍している。
にも関わらず、女性だけが、
家庭に重きを置いている女性については特に、
「活躍していない」とレッテルを貼られ、
さらなる活躍を強要される。
女性だけが活躍を求められる社会なんて、
女性だけが輝くことを求められる社会なんて、
そんなもの、くたばってしまえ。
北川景子「家売るオンナの逆襲」「育児ってそんなに偉いのか」から「輝く女性」の欺瞞へ。対立の先に7話
「働く女性が輝ける」っておかしくない!?『家売るオンナの逆襲』の名言がママに話題
カルピスウォーター
Feb
8
最初の配属先で、路頭に迷い、「自分探し」に奔走した。
2番目の配属先は、
電話に出ただけで、名乗っただけで、
同業者から非常勤だと間違われる、
それほどまでに男社会の職場だった。
伝家の宝刀引っ提げて、
北風と太陽を使い分けて、
とある目的達成のために働く、
ちょっと特殊な仕事だった。
特殊な仕事だったし、
すごく男社会だったけど、
だけど案外、ワークライフバランスは
保ちやすい職場だった。
今となれば、「天国」にさえ思えてしまう、
そんな職場だった。
3番目の配属先は、
私がずっと興味を持っていた職場だった。
やりたいと思っていた仕事だった。
だけど、いざやってみたら、
思ってたのと違うことがたくさんあった。
失恋の痛手も癒えていない頃で、
仕事でも無力感が強くて、上司に怒鳴られまくって、
自己肯定感はズタボロだった。
だけど。
その配属先で3年間、
「晴天」を夢見て、「晴天前夜」を何度も聴いて、
何度も泣きながら、けれどがむしゃらに働いているうちに、
「評価」されるようになった。
私の実績を認められるようになった。
後輩もできて、彼女はまるで、
ほんの少し昔の私みたいで。
懸命に頑張る姿が、
自分は力不足だと落ち込みながらも、
懸命に頑張る姿が、
少し前の自分を見ているみたいで。
だからこそ、丁寧に教えていたのに、
ちょっとずつ成長していく姿が嬉しかったのに。
頼もしかったのに。
寿退社を告げられて、
まるで裏切られた気分になって。
相手には何の非もない、
私の勝手な醜い感情。
そのやり場がなくて、
「泥中に咲く」をよく聴いていた。
ヨルシカをよく聴いていた。
やり場のない思いを抱えながらも、
ここを出れば、きっと充実した生活を送れるはずだと、
私も「幸せな家庭を持つルート」に踏み出せるはずだと、
そう思っていた。
だから今はここで頑張ろうと、
踏ん張ろうと、そうやって頑張って、
私は「評価」を手に入れた。「自信」を手に入れた。
やがて私は、惜しまれながらも異動した。
「これからはプライベートを充実させてください」と、
そんな上司の言葉を餞に、今の部署に異動した。
だけど。
プライベートの充実なんて、
夢のまた夢だった。
私にとって、「幸せな家庭を持つルート」が
いかに遠いかを知った。
今の配属先に来たことで、
余計に遠ざかった気がして、辛くて辛くて何度も泣いた。
なんで私はここに来たんだろうと、
絶望に絶望を重ねて、心身に異常をきたしかけた。
何度も絶望を繰り返し、
そして悟った。
私にはこの生き方しかないんだと。
何だかんで、結婚は博打だと、出産も博打だと、
そんな風に思ってしまうのは私自身だ。
それよりはまだ、
仕事の方が、真っ当な評価を得られると、
そんな風に思っている私がいる。
今の部署は一刻も早く抜け出したいけど、
抜け出したからって、楽園が待っているわけじゃない。
組織の末端で疲弊するよりは、
中枢に行きたい。
それは私にとって、
決して楽な道ではない。
だけど、「楽だと思っていた道」が、
楽じゃないことを知った。
「憧れていた道」が、
果てしなく遠いことを知った。
手が届かないくらい遠くて、
無理に手を伸ばせば、凄まじい反動を食らうことを知った。
だから、「夢」見ることを辞めた。
「現実の道」を歩くことにした。
私にとって、実現性の高い道。
他の道に比べればまだ、可能性のある道。
そんな私が今聴いているのが、
この曲だ。
道
Feb
7
女性の家庭における役割もそのままで、
女性に男性と同等に働くことを求めるから、
無理があるんだよな。
もう本当に、今の部署に来てそれを思い知った。
仕事ばかりの人生は嫌だと、
仕事に追われているうちに、
結婚適齢期や出産適齢期を過ぎるのは嫌だと、
強く強く主張して、
働きやすい部署に異動したいと強く希望して、
異動になったのに。
希望が叶ったと思ったのに。
今後はプライベートを充実させてくださいと、
上司に言われて送り出されたのに。
プライベートの充実なんて、
そんな暇、これっぽっちもない。
結婚や出産なんて、
とてもじゃないけどできない。
私の人生に、どうやらその選択肢はないと言っても
過言ではないらしい。
今の部署に来てから、
毎日のように泣いてた。
小説を書くことだけが、
唯一の慰みと言っても過言ではなかった。
どうやら私にとっては、
「結婚して出産して幸せな家庭を作るルート」よりも、
「バリバリ働いて出世するルート」の方がまだ、
生きやすいようだから。
それはそれで茨の道だし、
果たしてその道をどこまで進めるのかもわからないけど。
別の道を進むことは、
不可能と言っても過言ではないくらい、
難しいようだから。
だから、この道を進むことにしました。
選んだふりをして、この道を進むことにしました。
徒花の涙
Feb
7
性差別の根強い社会なのか。
森会長の発言により、
世界的に知れ渡った気がします。
発言の一部をマスコミに
切り取られたものだけではなく、
前後の文脈も含めて、
彼の発言を読みました。
前後の文脈も含めた彼の言葉に対し、
「このどこが問題なんだ」と、
マスコミが意図的に切り取って
悪意のある報道をしただけだろうと、
そう主張する意見もいくつか読みました。
確かに、前後の文脈も含めて読んだら、
だいぶ印象が変わりました。
女性の数を増やせば
それでいいという問題ではない。
むやみやたらに数だけを
増やせばいいという問題ではない。
その点については、大いに賛同します。
ただ。
どうして、社会に参画する女性の数が
少ないのでしょうか。
上層部に、「幹部」と呼ばれる地位に、
「委員」と呼ばれる役職に、
女性が少ないのでしょうか。
人口に占める割合は、男女ほぼ同じで、
どちらかというと、女性が少しだけ多いというのに。
それを理解せずに、
数だけを増やそうとするから、
こういうことになる。
数を集めればそれでいいわけではなく、
質が大事なのは、男性だって同じです。
議論が活発なのは非常に良いことだし、
主張を簡潔に述べられるかどうかは、
男女の差異ではなく、個人のスキルの問題です。
女性が社会に参画できないのは、
そういう生き方を選べないからです。
幹部になれないのは、
組織の中枢に入れないのは、
そういう生き方を選べないからです。
一人の男性が、「夫」の地位と、「父」の地位と、
「幹部」の地位を手にすることは、
ままあることだけど。
一人の女性が、「妻」の役割と「母」の役割と
「幹部」の役割をこなすのは、
非常に難しいからです。
今の日本社会で、女性に幹部になれということは、
「社会で活躍しろ」ということは、
一部のスーパーウーマンを除き、
「家庭を捨てろ」と言っているも同然です。
そんなこと、できるわけないから、
だから、多くの女性は家庭を選ぶんです。
それしか選べないから、
だから社会に出れないんです。
社会に出ても、
低い地位に甘んじているんです。
以前、ネットでこのような話題を読み漁っていた時、
どなたかがおっしゃっていました。
そんなにも女性幹部を増やしたいなら、
結婚も出産も禁止すればよいと。
そして、そんなにも少子化を食い止めたいなら、
女が社会に出ることを禁止すればよいと。
大いに頷いてしまいました。
結婚も、子どもを持つことも、
社会的な地位を得ることも、
男性はできるのだから。
一人の男性が、それをなし得ることは、
ままあることなのだから。
「レディースデイ」の存在くらい、
大目に見てほしい。
でも、そんなことを言えば、
批判が渦巻くのだろうな。
でも、それくらいのささやかな希望がなければ、
女性は生きていけません。
女性にとって、結婚や出産と、
バリバリ働くことは、
全く別の線上にあるんです。
同じ線上にあるように見えて、
実は全く別の線上にある。
専業主婦と、ワーキングマザーと、
バリキャリは、全く別の生き方なんです。
同じ道の上にある複数の選択肢ではなく、
全く別の道に存在する、
それぞれの通過点であり、
選ぶしかない唯一の道なんです。
にも関わらず、
家庭に入ることを選んだ女性に、
家庭を優先することを選んだ女性に、
社会で「活躍」することを求めることは、
全く別の人生を歩めと言っているのも同じことです。
今の人生と全く別の人生、
ふたつ同時に歩めと言っているのと同じことです。
逆に、社会で活躍することを選んだ女性に、
家庭を持たずにバリバリ働いている女性に、
「どうして結婚しないのか」と、
「少子化問題について議論する暇があったら、
あなたが子どもを産めばいい」と、
そんな言葉をぶつけることは、
それと同じくらいの暴挙です。
そのことを全く理解していないから。
全く理解せずに、
「女性」を主語にして論じてしまうから。
無理やりに数を増やそうとしなくても、
実力社会に生きる男性に対して、
女性は実力の有無に関わらず、
本人の希望に関わらず、
選べる道が限られてしまうから。
それを理解せずに数だけを増やそうとすれば、
そりゃ、質的な問題も出てきてしまうかもしれない。
もっとも、会議に要する時間については、
発言者の質の問題だけでなく、
時間をかけて議論すべき内容に対して
必要な時間を確保できていなかったり、
会議の趣旨や目的が明確になっていなかったり、
議事進行がうまくなかったり、といった、
運営する側の問題もあると思うのだけど。
問題の本質を見ようともせずに、
「女性」を、「女性」だけを、
主語にして論じないでほしい。
説得力の背後にあるもの
Feb
6
帰蝶さまのセリフがめっちゃ説得力あったなぁ。
道三様であればどうするか。
そう光秀に問われて、
父に代わって答えよう、っていうあのシーン。
自分が父上であれば、信長様に毒を盛る。
そう答えたあのシーン。
そんな父上の答えを、
あなた自身はどう思うのかと問われ、
「私はそう答える父上が大っ嫌いじゃ」と答えるあのシーン。
あれ、実際に、
道三が帰蝶の夫を毒殺した過去があるからこそ、
あの怪演を視聴者が見ているからこそ、
そしてそんな父親に反発した帰蝶を見ているからこそ、
めっちゃ説得力があるんだよね。
あのシーンなしに、
ただナレーターが淡々と、
「道三は、帰蝶の夫である土岐頼純を毒殺し、
帰蝶に信長に嫁ぐよう命じました。
帰蝶はそれに強く反発しましたが、
光秀の勧めもあり、信長に嫁ぐことにしました」ってだけ語って、
すぐに信長への輿入れシーンに突入してたら、
今回のシーンの説得力は、塵のように消え去っていたと思う。
そういうことなんだよね、説得力って。
いやあ、ドラマでは描けなかったけどさ、
実は帰蝶が信長に輿入れした背景にはさぁ、
いろんなことがあったんだよねぇ。
道三が頼純にお茶を差し出して、
その中に毒が入っててさぁ。
それを知った帰蝶が激怒して大変だったの。
そういう裏設定があるから、今回のこのセリフがあるんだよ。
どう?すごいでしょ!?
って言われたって、「あ、そう」で終わりです。
どんなに緻密な裏設定があろうとも、
それを見せなければ、意味がない。
「ねえ、小説読んだ?帰蝶があのセリフを言った背景には、
こんな過去があったんだって!すっごいよね!?」とか言われたって、
「帰蝶があのセリフを言った理由、
小説を読めばわかるよ!」なんて言われたって、
「はい?」って話なんだよな。
映画と大河じゃ時間枠が全然違うから、
映画を媒体にした「天気の子」では、
描けるものに限りがあったとは思うけど。
だとすればなおのこと、
細かい枝葉なんて斬り捨てて、
本筋に力を注ぐべきだった。
私はそう思います。
設定に裏打ちされた説得力
Feb
6
「天気の子」、何やらいろんな細かい
裏設定があるようだけど。
裏設定ってさ、
作中では少ししか描けなかったけど、
実はこんな細かくて深い設定があるんだよっ!すごいでしょ!?
……って言うためのものではないと思うんだ。
まあ、作者しか知らない設定を、
読者や視聴者に言いたくなる気持ちはよくわかるんだけどさ。
でも、裏設定って、
そのためにあるわけじゃないと思う。
物語の舞台や登場人物の
骨格や肉付きを決めるための設計図。
その世界が、その人物が、
リアリティを持って息づくための、
細かなプロフィール。
それが、裏設定じゃないの?
その設定が実際の物語の中で、
どの程度反映されるかは、
諸事情により異なるだろうけど。
でも、作中に「裏設定のヒント」を散りばめて、
「どう?君は見つけられた?」、「ね?すごいでしょ!?」って
言うためのものじゃないと思うし、
それを見つけて喜んでるファンの心理も
あんまり理解できない。
……いや、かくいう私も、
神木くんの声に気づいたときは、
ちょっとした「発見!」って感じで
嬉しかったけどさ。
あ~、なんか「君の名は。」のキャラデザと
めっちゃ似たキャラ出て来たな、
あれ?声、神木くんじゃね?ってなって、
ネットで調べたら「似たキャラ」じゃなくて
同じキャラだった(笑)
確かに表札、「立花」だったね(笑)
三葉も出てると知って探したら、
確かにいたし(笑)
あと、何やら四葉もさやちんもてっしーも
いたとかいないとか(笑)
なんつーか、
そういう細かい枝葉部分に力を注ぐんじゃなくて、
もっと本筋に力を注いでほしかった。
ってか、そういう枝葉部分は、
本筋をしっかり描いた上で、
余力で行う「お遊び」としてやってほしかった。
世界観に、人物像に、キャラの言動に、
説得力を持たせるためにあるはずの設定が全部、
中途半端なお飾りになってしまっている。
作中では描かれていない裏設定を読み解くための
ヒントに成り下がっている。
だから、全く説得力を感じない。
だから、全く中身がないように感じる。
どんなに緻密に練られた裏設定だって、
それが物語の説得力を高めるのに
寄与していないとすれば、
リアリティを高めるのに
寄与していないとすれば、
それはないのと同じなんじゃないかな。
映画という限られた時間枠の中で、
そんな細かい「裏設定のヒント」、
描く必要ありますか?
それよりももっと、
描かなければいけないこと、
いっぱいあった気がするんだけど。
素材が良いだけに、
映像がすっごく綺麗なだけに、
なんかめっちゃもったいないんだよなぁ。
新海監督、
あなたにできることは
まだいっぱいあったと思います。
謎と必然性のバランス2
Feb
5
そういう意味ではさ。
大河「麒麟がくる」は大成功だと思うのよ。
「光秀はなぜ本能寺の変を起こしたのか」という
歴史上の大きな謎を、
丁寧に描き切ろうとしているわけだから。
宴の席での信長による
公開パワハラは有名だけどさ。
でも、この物語ではずっと、
「信長様であれば、麒麟を連れて来れるかもしれぬ」って
流れで来てたわけじゃない。
それが、いったいどこから
二人の歯車が噛み合わなくなってしまうのか。
いったいどうして、
長谷川光秀が染谷信長を殺すに至るのか。
その過程を追うのが、
すごくおもしろいんだよね。
途中、オリキャラ出過ぎで批判もあったけど、
オリキャラのパートを飛ばして見てた視聴者もいるけど、
それでも見放さずについてきた人、
けっこういるわけじゃない?
それってやっぱり、この世紀の謎を、
この作品ではどう描くのかを、
見届けたいからだと思うんだよね。
だから、「謎」を謎のままにして物語を展開し、
最後まで視聴者を惹きつけることは、
すごく重要なことだけど。
それをするためには、
起承転結の「起」から「転」に至る過程、
つまりは「承」を丁寧に描く必要があるんだよね。
それなしに、矢継ぎ早に
「転」と「結」をやられても、
わからんのだよ。
大げさな例を挙げるとすれば。
信長との初対面時に、
「信長様ならば、麒麟を連れて来れるかもしれぬ」って言って、
その日の夜に、「膳が違うっ!!」と公開パワハラを受けて、
翌日に本能寺の変を起こして、その次の日に秀吉に敵討ちされる、
そんな、「3日天下」ならぬ、
「3日物語」みたいな状態じゃあ、わけわからん、って話です。
感動も何もないだろ、って話です。
どうして、信長ならば麒麟を連れて来れるかもしれないと、
思うに至ったのか。
そして、そう思ったにも関わらず、
信長も光秀を重用していたにも関わらず、
どうして二人の間に溝ができたのか。
そしてそれがどう、
本能寺の変に発展していくのか。
そこら辺を描かないと、
視聴者は置いてけぼりを食らうわけです。
そして、それを丁寧に描いているからこそ、
少しずつ、少しずつ謎が解明されていくからこそ、
微妙な心情の変化がわかってくるからこそ、
最後まで見たいと思うんです。
それなのに、貴重なパーツを
うまくつなぎ合わせようとしないどころか、
単なる「雰囲気作りのための小道具」として
かき集めて使い捨てにしてたんじゃあ、
「雰囲気だけで内容の薄いミュージックビデオ」と
酷評されても仕方ないと思う。
謎と必然性のバランス
Feb
5
全体的に意味不明だった。
中盤あたりは、ストーリーの勢いや映像美に引き込まれて、
序盤の疑問や違和感が帳消しになりかけたけど、
またすぐに置いてけぼり感を味わうことになった(笑)
「は?」、「なんで?」、「いやいや……」、
「ダメだろっ!!」、「わけわかんない……」
何度もそんなツッコミを入れながら見ていました(笑)
最後まで見れば疑問や違和感がなくなるとは、
これっぽっちも思ってなかったけど、
まさかここまで、見れば見るほど、
疑問や違和感が積み重なっていくとは思わなかった(笑)
この作品、ぶっちゃけ必然性が薄いのよ。
理由付けが薄い。
薄いというか、もはやない。
なんで、陽菜が「天気の子」になったの?
もう一度、母親と一緒に青空の下を歩きたかった。
そう願えば、誰でも天気の子になれるんですか(笑)
あの廃ビルの屋上にある神社はいったい何なのか。
その説明も一切ないし。
なんで帆高が拳銃を拾い、
それを持ち歩くことになったのか、
その経緯の説明もないし。
別に、言葉でいちいち説明してほしいわけじゃなくて、
それとなく描写してくれればそれでいいけど、
それをところどころに散りばめてくれれば
それでいいけど、
それが全くないんだもの。
ほんの一瞬、「え?なんでこんなもの入っているんだ?」みたいな描写をして、
それで終わり。
「おもちゃだと思ってた」というセリフはあるけど、
だからって、ずっと拳銃を持ち歩くか?
本物だと知った後も、
何食わぬ顔で平然と持ち歩くのも理解できない。
持っていることに罪悪感を覚えるでもなければ、
護身用として持ち歩いていることを伺わせる描写があるわけでもない。
ただ、ピンチの時にいきなり取り出して、
震える手でかまえて、そんで発砲して、警官に追われる。
ただ、それだけ。
他にも疑問点はいっぱいある。
なんで、陽菜が「人柱」なんてものになってしまったのか。
この作品で言うところの「人柱」とは、「巫女」とは、いったい何なのか。
彼女が贄となることで、ならないことで、
何が起きるのか。
いったい何がどうなって、天気に変化が現れるのか。
その辺が全く描写されていない。
頼むから、お得意の「小説読めばわかるよ!」は辞めてほしい。
読者や視聴者を物語に引き込む誘因として、
「謎」はものすごく重要だけど、
次々と新たな謎を作り出して、
その答えもヒントも明示することなく、
「雰囲気でわかるでしょ?わからなかったら小説でも読んで」と
言わんばかりのストーリー展開は、違うと思う……。
……。
なんか、朝はめっちゃ天気よかったのに、
急に天気が荒れてきた……。
そんな時に何だけど、
「天気」、「雨」、「巫女」、「人柱」というワードで
思い出すのがこの曲なのだ。
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