ファルコン昆虫記(202)旅路の果て(2)【テングチョウ】(2)
Nov
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鼻先の長い<パルピ(下唇髭)>が見て取れ、すぐにタテハチョウ科の 【テングチョウ(天狗蝶)】 だと分かりました。
飛び方がおかしかったのは、前翅も後翅も端部がちぎれてありません。
後翅が短いだけに、前翅の黄色い紋様や白い斑紋が日差しに透けて見えています。
自然の中で生き抜くには、幾多の困難が付きまとうものだと思いますが、裏翅の鱗粉の剥がれ落ちた 「ウラギンシジミ」 や、<尾状突起>のとれた 「ナミアゲハ」 たちを見ていると改めて考えさせられます。
【テングチョウ】は成虫のまま越冬し、早春からまた活動を始めます。
無事にこの冬を乗り切ってほしいと、願わずにはおられません。