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今年の読書(126)『嗤うエース』本城雅人(幻冬舎文庫)

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今年の読書(126)『嗤うエー...
スポーツ紙の元記者として、プロ野球などに精通しているだけに、野球賭博が主題のスポーツ小説かと思いながら読み始めました。

主人公<浪岡龍一>は、少年時代から名の売れたピッチャーで、甲子園の出場を経て、プロ野球チーム「スターズ」のエースとなります。
東京オリンピックを境に、高度成長してゆく時代を背景に暴力団の賭博の実態を織り込んでいますので、日本社会の裏面を垣間見ることが出来ます。

少年野球時代からプロ選手として活躍してゆきますが、常に<浪岡>の回りには八百長賭博の疑惑が付きまとい、読者は最後まで結末が分からないままに付き合わされるミステリー仕立ての構成です。

高校野球の同僚<四之宮>は、<浪岡>に野球部を追放された恨みを持ちながら、週刊記者として<浪岡>の八百長を必要に追い求め八百長記事を書き続けます。
暴力団絡みで自殺した父を持つ刑事<半澤>も、キャリアながら暴力団に対しての反感から、野球賭博の捜査に執念を燃やしています。

<四之宮>や<半澤>の脇役が物語を引きしめていて、最後まで飽きることなく、読み終えられました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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エメラルド
Commented by エメラルド
Posted at 2012-11-25 23:08

登場人物の描写を読んでいるだけで面白そうなのが伝わってきます。

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ファルコン
Commented by ファルコン
Posted at 2012-11-26 14:38

最後まで、主人公の投手が八百長をしたのかは、読者にゆだねる形で終わります。
スポーツ記者の経験を生かした一作だと思います。

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