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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(29)『何もかも憂鬱な夜に』中村文則(集英社文庫)

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今年の読書(29)『何もかも憂...
文庫本にして190ページ程の小説ですが、非常に重たい内容の一冊でした。

施設で育った<僕>は施設長の教えを心に刻みながら、高校を卒業後刑務官として働いています。
施設で一緒だった<恵子>と関係を持ち、同級生が高校卒まじかに自殺してしまう心の傷を背負い、また実在するか分からない「弟」のことに関して心を痛めています。
そんな<僕>は、夫婦二人を殺害し死刑判決を受けた18歳の<山井>を担当していますが、控訴期限が迫る中、どこか過去の自分と似ていることが気がかりになり、<山井>に対して自ら接していきます。

人間の本質とは何か、生きていくということはどういうことか、犯罪者の気質とは等、人間の存在そのものに問いかけながら、読者に迫ってきます。

生きてゆく上では必ず苦しくて「憂鬱な夜」はありますが、必ず明日が訪れるのも自明なことで、どんな時にでも希望は捨てるなという応援歌として読み切りました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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birdy
Commented by birdy
Posted at 2013-03-03 04:01

ほんと重そう。

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ファルコン
Commented by ファルコン
Posted at 2013-03-03 14:06

好きな作家が、サルトルやカフカならば、面白く読めそうな雰囲気でした。
著者の作品としてはこれが初めてですので、まだ傾向が読み取れません。
また機会があれば呼んでみたいと思います。

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紫
Commented by
Posted at 2013-03-03 17:43

暗闇の重さが伝わってきます。

「人間の存在理由」へ深い問いかけは、答えが出ない分、悩ましいです。

夜の次には、朝が来る!!そう信じることが生きる道ですね。

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ファルコン
Commented by ファルコン
Posted at 2013-03-04 02:50

犯罪的な心は、紙一重で誰にでもあるという認識が必要のようですね。
青春時代の若者らしい反抗期を、今の若者には感じる取ることができずに、暴走化してしまう現状に、怖さを感じています。

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