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- 今年の読書(22)『余波(上・下)』ピーター・ロビンス(講談社文庫)
イーストヴェイル署犯罪捜査部警視代行の<アラン・バンクス>を主人公とするシリーズで、はや12作目になります。
初登場作品の『罪深き眺め』から5作目までは「創元社推理文庫」から出版されていましたが、6作目からは「講談社文庫」に替わっています。
隣家から悲鳴が聞こえ、絵本作家の<マギー>は警察に通報、2名の警官が現場に到着すると、その家の妻<ルーシ>は頭部を殴られて意識不明の状態でした。
急行した警察官<デニス>は、地下室で全裸の少女がベッドに縛られた状態で死んでいるのを発見するのですが、隠れていた当家の主人<テリー>に鉈で惨殺、相棒の<マギー>は、自分の身を守るために警棒で<テリー>を殴打、意識不明の状態にさせてしまいます。
地下室には行方不明となっている少女たちの遺体が埋められており、<テリー>が少女誘拐犯に間違いはなさそうなのですが、発見されない行方不明の少女や妻の<ルーシ>の小女時代の虐待事件が浮かび上がり、事件は思わぬ方向に向かい始めます。
<アラン>の別居生活の心情を描き、同僚刑事<アニー>や犯罪心理学者<ジェニー>という女性陣たちを絡ませ、シリーズらしい流れが楽しめました。
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