『犬はどこだ』米澤穂信(創元推理文庫)
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<大南>の紹介で訪れた依頼主は、孫の<佐久良桐子>が東京から行方不明になっているので探してくれという失踪人調査であり、また二人目は地元の神社に伝わる古文書の解明でした。
高校の剣道部の後輩<半田平吉>(ハンペー)は探偵稼業にあこがれ、歩合制の所員として入り込み、古文書の件を調査し始めます。
片田舎を舞台に、<紺屋>の女性の失踪事件と<ハンペー>の古文書の調査内容が重なり合い、事件は思わぬ方向に展開していきます。
チャット仲間<GEN>とのやり取りや、<桐子>の失踪の原因が彼女が開設しているブログが問題となるなど、現代社会の様相を捕えながら、田舎の時代歴史的な要素を絡ませての構成で、面白く読み終えれました。