主人公である<柴崎令司>は36歳、警視総監直属の筆頭課である総務部企画課の係長をしていましたが、部下の拳銃自殺事件の責任を取らされ、足立区の綾瀬署の警務課の課長代理へと左遷されてしまいます。
出世を望む上昇志向を持ちながら、上司の<中田>課長はお咎めもなく、嵌められた立場で綾瀬署に出向きながらも、本庁に返り咲く手段として<中田>課長の弱みを探り始めますが、所轄で起こる様々な事件と遭遇していきます。
現場捜査に出ることが無かった<柴崎>ですが、警察学校時代の上司<助川>が副署長としており、事務仕事だけでない分野での経験を、積み重ねていかざるを得ませんでした。
本書は連作短篇で7話が納められており、ひとつひとつの事件を通して慎重な行動の<柴崎>の成長がみてとれ、この先の展開が楽しみな構成でした。
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