今年の読書(64)『隠し味は殺意』七尾与史(ハルキ文庫)
Nov
27
室田署の地下食堂「ティファニー」には、「絶対味覚」を持つ天才シェフ<古着屋護>が作り出すランチメニューで大盛況になっています。警視庁一のグルメ刑事の<國吉まどか>は相方の<高橋竜太郎>とのコンビで、<古着屋>の作り出す料理の力を借りて事件を解決していました。
そんな織、カンボジアからの外国人技能実習生を抱えている「鵜飼鉄筋」の社長<鵜飼光友>が殺される事件が起こります。事件を調査する過程で、品行の良くない社員までもが殺害され、事件の背後には、カンボジア料理店の店員が絡んできているようで、またもや<古着屋>が登場、容疑者と思われる調理人の料理「アモック」の味を見事に再現、事件解決に導きます。
ただ驚いたことに本書でもって「ティファニー」が閉店してしまい、個性ある<古着屋>の今後が気になりながら読み終えました。