< スーパーコンピューター「富岳」の試作機(画像:富士通) >
スーパーコンピューター 「京(けい)」 の後継機である 「富岳(ふがく)」 は、理化学研究所と 富士通 が令和3年の運用開始を目指して開発中です。開発費は国費だけで1100億円に及んでいます。計算性能は「京」の100倍に向上しますが、「京」と違って 世界ランキング での首位が目標ではありません。単純な計算速度よりも、利用者の使いやすさに重点を置いています。
「京」を使うには専用のプログラムを開発する必要がありましが、「富岳」は既存のソフトウエアを使えるように工夫されています。富士通は「プログラムの手間は最小にして、利用者には研究そのものに力を注いでほしい」としています。
健康長寿社会の実現や防災、エネルギー問題、産業競争力の強化など9つの重点分野を設定。これらの分野で使われているソフトウエアが、「京」に比べて100倍の速度で動くようにすることを目指します。「京」で1年かかる問題が数日で解けるようになると期待されています。
「京」が得意としたシミュレーションだけでなく、ビッグデータや人工知能(AI)などにも活用分野を拡大。性能が100倍でも、消費電力は3倍程度に抑えることも目指しています。
「富岳」の開発は、日本がスパコン開発を通じて培った半導体などの関連技術を継承し、国際競争から脱落するのを防ぐ狙いもあるようです。
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