『愛しの母国』@<チェン・カイコー>監督
Oct
25
祖国の7つの歴史的瞬間と関わった7組の名もなき人々の物語を描き、国民一人一人の目線から大きな時代の流れを捉えた作品となっています。本作の興味深い点は、あくまで歴史的瞬間そのものや、その出来事の当事者ではなく、その歴史的事象に関わった一般市民の奮闘を描いている点にあります。
1949年10月1日、北京で行われた中華人民共和国の成立宣言式典で国旗掲揚がスムーズに行われるよう奮闘した人々や、1964年の中国初の核実験成功の裏側で国防技術のために人生をささげた人々をはじめ、1984年ロサンゼルス五輪女子バレーボール決勝戦、1997年香港返還、2008年北京五輪、2015年中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年記念活動の式典パレード、2016年「神舟」による中国初の有人宇宙飛行と、中国の7つの歴史的瞬間を取り上げ、その裏で必死に生きた、ごく普通の人々を主役に据え、より身近に歴史を感じることができる心温まる作品になっています。