ファルコン昆虫記(884)【キオビツチバチ】
Jun
12
ハチ目のなかでももっとも大形の種類を含み、ボルネオ島産のものには体長6センチメートルに達するものがあります。全身に剛毛があり、体は黒色でしばしば金属光沢を有し、腹部には種特有の黄斑や黄褐色毛帯をもつものが多く、この【キオビツチバチ】も黒色で、腹部に大きな黄色い紋があります。腹部はとくに大きくて長い形状です。
日本には、「キンケハラナガツチバチ」などのハラナガツチバチ属とツチバチ属の2属が分類されています。雌バチは地表すれすれに飛びながら寄主とするコガネムシの幼虫の地中生息場所を嗅覚で探り、地中に直角に掘り進み、幼虫の胸部下面を刺して麻痺させ、腹面のほぼ中央に1卵を産み付けます。孵化した幼虫は、産み付けられたコガネムシの幼虫を餌として成長します。
この穴に潜りこむ一連の動作は、時期的に土の中に「巣」を造っているのだとおもいますが、面白く眺めていました。