「おうし座流星群」
Nov
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9~12月まで、特に10、11月を中心に活動する流星群。流れ星が飛び出してくるように見える「放射点」が南と北に分かれているため、それぞれ南群、北群と呼ばれています。<火球>と呼ばれる明るい流星が多く流れ、母天体は、太陽の回りを約3.3年の周期で公転する「エンケ彗星(2P/Encke)」と言われています。
母天体を含む小惑星の複合体から過去に放出されたダストの塊がある特定の条件で地球に遭遇した場合に流星群の火球が著しく増加することが近年の研究で判明しており、この条件に合致するのが2022年といわれています。国際流星機構(IMO)によりますと、<火球>の著しい増加は7年周期で訪れており、2008年、2015年には顕著な数の火球活動が確認されています。
南群の極大は11月6日、北群は11月13日で、ともに1時間に5個ほど見える予想です。8日が満月でおうし座の放射点近くでまぶしい光を放つため、観測条件は良くありませんが、2015年には満月を上回る明るさの<大火球>が複数出現しており、期待ができます。ピークが緩やかなため、極大日にとらわれず、月が小さくなるタイミングに観測しても良さそうで、北群のほうが下弦の月に入り、だんだん月が小さくなってくるので南群より観察しやすいかもしれません。どこから流星が流れるか分からないため、望遠鏡や双眼鏡は使わないほうが観察しやすいかもしれません。
また、8日の満月は午後7時~8時台には「皆既月食」となります。放射点近くに位置する赤銅色の満月と、「おうし座流星群」の<火球>との共演が楽しめるかもしれません。