20日、将棋の第37期竜王戦七番勝負第2局が福井県あわら市「あわら温泉 美松」で前日から指し継がれ、後手の<藤井聡太竜王>(22/名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖の七冠)が103手で挑戦者の<佐々木勇気八段>に敗れ、シリーズを1勝1敗としています。佐々木はタイトル戦初白星となりました。
先手の<佐々木勇気八段>の封じ手前、藤井による60手目は<佐々木八段>の角の上からの打ち歩だったため、封じ手ではその角の進退が問われていましたが、61手目の封じ手は「▲9七角」でした。
封じ手に記された8筋の角の進退はほぼ2択。9筋に上がるか7筋へ退くか。封じ手について、<藤井聡太竜王>にとっても9筋への角上がりは予想の範ちゅうだったに違いありませんが、開封後から考慮に入り自陣の角を8筋へ進撃させ、<佐々木勇気八段>の角へぶつけました。封じ手に対する藤井の応手としては強気と言え、局面は激しさを増しました。
その後、角交換が起き、さらに68手目、<藤井聡太竜王>は手駒にした角を9筋の自陣へ放って「遠見の角」。王手をかけて攻勢を強めましたが、互いに強い姿勢で激しい展開に。挑戦者がペースを握り、形勢逆転を狙う<藤井聡太竜王>からは勝負手も出ましたが、及ばず。<佐々木勇気八段>が勝利しています。
第3局は25、26日、京都市「総本山仁和寺」で指されます。