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写真に撮りますと周辺の灯りの影響でしょうか、鮮やかな赤紅色的な感じに写ってしまっていますが、目で見た色は黒紫色で、正にブラックです。
ユリ科チューリップ属の明らかに園芸品種ですが、広げた花弁の花径は12~13センチと大輪です。
【ブラック・パーロット】の名称からも分かりますが、<パーロット咲き>に分類される品種で、花弁が<オウム(=parrot)>の鶏冠(とさか)のように、切れ込んだり波打つ形状から「パーロット」と呼ばれています。
「ダリア : 黒蝶」 ・ 「チョコレートコスモス」 ・ 「スイートピー : ショコラ」 等、黒色系の園芸品種が作出されていますが、花の華やかさを感じるのには難しい色合いです。
ご近所の玄関脇に「スイセン」を植え込まれている小さな花壇があります。
毎年1~2月にはきれいに開花する <ガリル> という白色の房咲水仙の品種ですが、今年はひと房だけしか開花していません。
房咲水仙は一般の水仙よりも早く開花するのが特性で、年明けから気にしていたのですが、3月も終わりだというのに寂しい景色で残念です。
<スイセン>は1万種を超える品種があり、分類上13系統に分けられ、花弁と副花冠の色合いで分類されています。
この<ガリル>は、「タゼッタ系」ですので第8区分、花弁は(W:ホワイト)・副花冠は(W:ホワイト)ですので、 花記号 では<8W-W>という表記になります。
これから咲きだすかもしれませんが、次年度に期待を寄せた方がいいかなと、眺めていました。
花径の1センチ程度の「カタバミ」は良く見かけますが、花径3センチほどの大きな花を咲かせる【オオキバナカタバミ(大黄花片喰)】の群生を、路傍で見つけました。
カタバミ科カタバミ属の多年草で、南アフリカが原産地です。
明治時代中期頃、観賞用に持ち込まれたモノが野外に繁殖しているようです。
【オオキバナカタバミ】が「カタバミ」と異なる点は、葉に紫色の斑点があること、葉が地面から生える根生葉であること、当然花径が大きいことで見分けがつきます。
写真中心点より右上がりに青色の小さな花がポツンと一輪ありますが、 「オオイヌノフグリ」 で、この【オオキバナカタバミ】の周辺に沢山咲いており、青色と黄色の対比がきれいな一角になっています。
お花好きで訪問されていた方に、謝らなければいけなことが判明しました。
「カサブランカ」の品種ということで、いままでに7種類を紹介してきており、今回も(8)番目かと考えておりましたが、これが間違いだと分かりました。
バイオ技術の進歩で、色々な品種が出てきているのは確かなことです。
「カサブランカ」は、ケルト語で「Lilium Orienntal hybrid」と呼ばれているように「li=(白い)」+「lium=(花)」であり、スペイン語の「Casa=(家)」+「Blanca=(白い)」でも分かるように、モロッコ王国の都市カサブランカの白い美しい家並みにたとえられた名称です。
色々な色がありますので、気になり品種名を確かめようと園芸店に出向きましたら、「カサブランカは、あくまで<白色>しかないのですよ」と教えていただきました。
レッドカサブランカ(リオネグロ)とかピンクカサブランカ(マレロ)などと表示があるようですが、これは勝手に販売店が名付けているようで、正式な名称ではないようです。
花径20センチを超える大きな花弁は、てっきり「カサブランカ」の変種だと素人判断してしまいましたが、この場を借りて訂正させていただきます。
JR神戸駅山(北)側の花壇の中で、きれいに咲き誇っている【オオアラセイトウ(大紫羅欄花)】を見つけました。
アブラナ科オオアラセイトウ属の耐寒性のある多年草ですが、日本の猛暑には弱く、一年草扱いにされています。
原産地は、シベリアから西アジア・ヨーロッパにかけて分布しており、属には約20種が分類されています。
茎の上の方に直径2~3センチの赤紫色の十字状の4弁花を、総状花序に付けます。
夕方になりますと、非常によい香りを漂わせるところから、属の「Hesperis」はギリシャ語の「夕方」に由来しています。
正式名称の【オオアラセイトウ】は植物学者の牧野富太郎が命名していますが、別名「ムラサキハナナ(紫花菜)」と呼ばれ、また諸葛孔明が成長が早いので戦いの時に陣地に植えて食料とした故事に因み「ショカツナ(諸葛菜)」とも呼ばれている花です。
古典園芸植物としては、 「観音竹」 ・ 「万両」 ・「蘭」・「錦糸南天」等がありますが、【オモト(万年草)】も代表的な植物で、「葉」の<斑>や<形状>・<地合い>など変化に富んで多彩です。
スズラン科オモト属の常緑多年草として、原産国は日本・中国で、学名は「Rohadea japonica Roth」と日本の名称が入り、また中国での漢字表記も「万年草」です。
徳川家康が江戸城本丸の完成した1607(慶長11)年9月23日、入城の際に床の間に飾られたことにより、おめでたい植物、不老長寿の縁起物として好まれています。
江戸時代には【オモト】の園芸栽培に熱が入り、特殊なモノはひと鉢何万両の値段で取引されていました。
畠中恵さんの江戸時代小説 『まんまこと』 には、万年青栽培の盗難事件が出てきます。
薄黄色の<斑>の【オモト】を見ていましたら、持ち主の御主人さんが出て来られ、「宝船」という品種だと教えていただきました。
ただ、この<斑>は交配種にての模様ではなく、薬品処理して薄黄色の<斑>を現わしていますので、翌年にはもとの青い葉に戻るそうです。
品種同士の掛け合わせはまだいいとおもいますが、薬品処理してまで色を落として販売するのは、どうかなぁと考えてしまいました。
南米、ペルー・コロンビアのアンデス山脈に分布する、キツネノゴマ科フイットニア属の熱帯性常緑多年草です。
日本には、明治時代の末から大正初期に持ち込まれ、【フイットニア】は植物学者の<フィットン>にちなんで名づけられています。
茎は匍匐性で地面に広がり、葉には軟毛が映えています。
網目状にきれいに広がる葉脈を楽しむ観葉植物で、小さな花を花穂状に咲かせますがあまり観賞価値は認められていない感じです。
【フイットニア】は2種類に分けられ、暗緑色地に紅色の網状脈が美しい「ベニアミメグサ(紅網目草)<フィットニア・フェルシャフェルティ>と、緑色地に銀白色の網状脈が美しい「シロアミメグサ(白網目草)<フィットニア・フェルシャフェルティ アルギロウネ>とがあります。
園芸品種としては葉の長さが3~4センチの「コンバクタ」という、矮性の品種が流通しています。
翼弁が紫紅色でよく目立ち、花弁の先端が黄色のコントラストが美しい【ポリガラ】です。
ヒメハギ科ポリガラ属の植物で、原産地はヨーロッパの高山に分布しています。
基本種である「ポリガラ・カマエブクス」は、高さ15~30センチ程度の匍匐性のある小低木で、白色または黄色の花を葉脇に1~2個咲かせ、和名では「シロバナトキワヒメハギ(白花常盤姫萩)」です。
写真の【ポリガラ】はその変種で、和名として「トキワヒメハギ(常盤姫萩)」として流通しています。
以前にも 「紅白色」 の【セイヨウクモマグサ(西洋雲間草)】を紹介しましたが、今回は赤紅色一色の花姿を見かけました。
「クモマグサ」と呼べば日本に自生する高山植物で、本州中部の高山の岩場の割れ肌などで見かけますが、ほとんど市販されておらず、園芸店などで流通しているのは、ヨーロッパ原産の野生種から作出された園芸品種で、「西洋クモマグサ」もしくは「洋種クモマグサ」と呼び分けています。
ユキノシタ科サクシフラガ属の植物ですが、属名はギリシア語で「サクム=岩」と「フランゴ=割る」からなり、胆石や尿道結石を取る効用があると考えられていたことに因みます。
芽の中心から花茎を伸ばし、直径2センチ弱の「梅」に似た花を1~3輪上向きに咲かせますので、高山に置いて雲に届きそうな姿に見立て「雲間草」と和名が付けられました。
いつもの立ち呑み屋さんが定休日ということで、今宵は「仙草」さんに出向きました。
おいしい料理や「突き出し」も楽しみですが、カウンターに飾られているママさんの大好きな【カサブランカ】の品種を確かめるのも、楽しみになりました。
今回も白色の【カサブランカ】からは想像もできない暗紅色の花で、<内花被>に入る根もとの黄色い模様や、点々と入る斑が印象的な品種です。
この【カサブランカ】シリーズも7種類目になりましたが、毎回驚きの花姿と対面しますので、どこまで品種改良が進んでいくのかなと、気になる<ユリ>の世界です。
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