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神戸:ファルコンの散歩メモ

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『京都 大文字送り火 恩讐の殺意』柏木圭一郎(小学館文庫)

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『京都 大文字送り火 恩讐の殺...
主人公の<星井裕>は料理写真や旅情モノをメインに撮影している46歳のプロカメラマンです。

葵祭の取材を済ませ、京都の有名料理店の取材で撮影をこなしていたところ、お盆最後の行事「五山の送り火」の「大」の字が歪んでいるのに気が付きます。

「大」の字を汚すように今日の名店「料亭みなみ川」の主人<南川和雄>が他殺死体で発見され、<星井>は、元妻であり現在は京都府警の刑事をしている<安西美雪>と共に事件の捜査に乗り出していきます。

1200年尾歴史を背負いながら、名店としての重みを守らなければいけない運命に翻弄されるミステリーになっています。
著者は京都生まれの京都育ちだけに、地元ならではB級グルメなども登場、旅情感あふれる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『ガン病棟のピーターラビット』中島梓(ポプラ文庫)

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『ガン病棟のピーターラビット』...
評論やエッセイ、作詞・作曲のときは<中島梓>名義で書いていますが、小説を書くときには<栗本薫>名義で、『グイン・サーガ』や『伊集院大介』シリーズなどがあります。

著者は1991年に「乳がん」で一度癌手術をしていますが、17年後の2008年に「胆管がん(のちに膵臓がんとの診断)」が再発、入院から退院後までを綴ったエッセイ集です。

著者自らが、<「エッセイを読む」というのは、「その著者と膝をまじえて話をする」みたいなところがあって、>と書かれていますが、飾らない言葉の端々に作家の本性が見え隠れしながら、楽しめるのがエッセイの面白さだと思います。

あとがきで、<肝臓への転移が二つ、発見されてしまいました>と書かれていましたが、記録魔の著者としてはやくも心の機微を書き始めておられるのに、作家根性を垣間見るおもいで読み終えました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『ハートブレイク・レストラン』松尾由美(光文社文庫)

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『ハートブレイク・レストラン』...
28歳のフリーライター<寺坂真以>は、駅から少し離れたいつも空いているファミリーレストランを書斎代わりに利用してますが、郊外の旧街道沿いにあるということも原因の一つですが、店の雰囲気がどこか暗く、店員たちが薄幸そうな感じです。

そのお店には、20年前に80歳で亡くなった元地主のお婆ちゃんこと<幸田ハル>の幽霊が出没するのでした。

和服を上品に着こなした小柄な<ハル>さんは、客たちに起こる不思議な話を、驚くほどの明晰さでもって見事に解決する話が6短篇納められており、連作で楽しませてくれます。

心優しいお婆ちゃん探偵が活躍するほのぼのとした話で、レストランの<山田>店長や、なんとなく<寺坂>が憧れる刑事の<南野>の脇役たちもいい味を出している一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『クローズド・ノート』雫井脩介(角川文庫)

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『クローズド・ノート』雫井脩介...
主人公<堀井香恵>は、教育大学に通いながら、マンドリンクラブに所属、万年筆の品揃えで有名な「今井文具店」でアルバイトをしています。

下宿にしているマンションのクローゼットに、前の住民が忘れたと思わしき一冊のノートを見つけ、持ち主が取りに来るだろうとそのままでおいていたのですがその気配もなく、興味本位でノートを読みだしていきます。

持ち主は<真野伊吹>という小学校の先生で、4年2組を担当した1年間の子供たちの手紙や自分の教育に対しての考え方が書かれていて、<香恵>は
面識のない<伊吹>に対して憧れの感情を抱きます。

留学して日本を離れている友人の彼氏から言い寄られ、またアルバイト先で知りあったイラストレター<石飛隆作>に思いを寄せている<香恵>は、思わぬところから<伊吹>と<隆作>の関係を知ることになります。

読み始めの頃はどのように物語が展開してゆくのかと訝りながら、また延々と続く「万年筆」談義も疑問に感じていましたが、読み終ると共に「なるほど」と納得のできる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『背信』ロバート・B・パーカー(ハヤカワ文庫)

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『背信』ロバート・B・パーカー...
私立探偵<スペンサー>シリーズも、本書で31作目になりました。

浮気調査の依頼に訪れた<マーリーン>の夫<トレントン>の尾行を開始した<スペンサー>ですが、浮気相手の女<エレア>を尾行している探偵と鉢合わせします。

<トレントン>は、世界的エネルギー会社の最高財務責任者でしたが、社内で銃殺死体で発見されます。

持ち前の「好奇心」で調査を進めていく<スペンサー>ですが、やがて『心の問題』というラジオ番組の司会者<オッマーラ>を中心としたフリーセックスの団体があり、<マーリーン>や<エレア>達夫婦の奇妙な関係が発覚していきます。

<スペンサー>シリーズとしては裏社会を舞台とする作品が多いなか、大企業の会計汚職にまつわる異色な世界に活躍する<スペンサー>が楽しめる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『あおば鰹』~料理人季蔵捕物控~和田はつ子(ハルキ文庫)

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『あおば鰹』~料理人季蔵捕物控...
<料理人季蔵捕物控>シリーズとして、『雛の鮨』 ・ 『非桜餅』 に次ぐ3作目が本書です。

主君である鷲尾家の長男に許嫁を横取りされた<堀田季之助>は名を<季蔵>と改め、恩人である<長次郎>の居酒屋『塩梅屋』の二代目として料理を作る板前だけではなく、裏稼業の刺客としての顔を持っています。

足を悪くした料理屋『夢さくら』の主<梅屋新兵衛>は、若い娘二人に店の厨房を任せていましたが、天麩羅油による事故で火傷で亡くす事件が起こりますが、何某かによる付け火だとわかりますが犯人は不明のままでした。

季節は「初鰹」に替わり、先代に「医者殺し」(鰹のアラ煮)をご馳走になった廻船問屋の<長崎屋五郎右衛門>が店に現れ、常連とも顔馴染になったある日、首を絞められて殺されてしまいます。

<梅屋>は黒砂糖の江戸での采配人であり、<長崎屋>は白砂糖の采配人ということで関連を感じ取り、<季蔵>は北町奉行の<烏谷椋十郎>と共に裏事情を探っていきます。

江戸の市井に生きる義理と人情が絡んだ捕物帖として、また当時の料理事情の生活も良くわかり、面白く読み終えれるシリーズです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『糸針屋見立帖 韋駄天おんな』稲葉稔(幻冬舎文庫)

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『糸針屋見立帖 韋駄天おんな』...
主人公は、神田花房町で糸や針などの裁縫用具屋を営んでいる『ふじ屋』の女主人、28歳の<千早>です。

ある日橋のたもとで佇む若い女に声をかけると、<お夏>という行き場のない割には天真爛漫で快活な性格で、好奇心が強くて岡っ引き<伊平次>の手伝いから、人の手首を咥えた犬を探す羽目になり死体を発見、大工<常五郎>だと分かります。

<千早>と<お夏>は二人して犯人探しの事件を追うようになりますが、<常五郎>と同じ長屋に住んでいる浪人<小川金三郎>の助けを借りながら、事件の真相に近づいていきます。

<千早>や<お夏>、<小川>等はみな出自や過去に暗い人生を背負いながらも、明るく前向きに人生を歩もうとしている姿に安堵感を感じながら読み終えれました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『秘密』林真理子(ポプラ社)

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『秘密』林真理子(ポプラ社)
本書『秘密』(ポプラ社)は、「秘密」をテーマにした林真理子の短篇集です。

「お別れパーティー」「二年前の真実」「女優の恋人」「彼と彼女の過去」「土曜日の献立」「二人の秘密」「秘密」「実和子」の8作品を収録。どの作品にも、後味の苦い秘密が隠されています。

サラリーマンの<俊彦>は、女優の<衿子>を恋人に持つ。「俺は並の男ではないから、<衿子>と愛し合うことが出来る」と自分に言い聞かせ、優越感と「甘美な拷問」に酔う<俊彦>。クリスマス、<衿子>に指輪を送ろうと俊彦はホテルへ向かう。(「女優の恋人」)

2組の夫婦とシングルマザー、計5人による食事の席でのこと。<香苗>と<栗田>が元恋人同士であることは周知の事実だったが、終盤、「なんて下品なの。たった五人しかいないテーブルなのに、寝たカップルが四組もいるのよ」と<栗田>の妻が泣き出す。(「土曜日の献立」)

<常雄>は病院長という立場上、ゆすりや脅しの類は経験があった。だが、今回現れた<坂田>という男は、<常雄>の妻と不倫関係にあると言い、その証拠写真を買ってほしいと要求する。<常雄>は妻を守るため、人生最大の秘密をつくり、それを夫婦で半分ずつ背負うことを決める。(二人の秘密)

著者はあとがきで「私はどうも純愛というものが書けない。どんなに愛しあっている二人でも、駆け引きがあり、心の闇があるというのがかねてよりの私の持論である。このコレクションでは、作家としての私の意地悪さが最も濃く出ているはずだ」と記しています。読んでいて感じる、どことなく黒っぽいものは、著者の言う「意地悪さ」だったのかと納得させられます。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『蒲公英草紙:常野物語』恩田陸(集英社文庫)

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『蒲公英草紙:常野物語』恩田陸...
<常野(とこの)物語>は、 10話の短篇集である 『光の帝国』 から始まっていますが、本書は一冊の長編として書かれています。

物語の語り部としての<中島峰子>が、少女時代に書いていた日記の名称が「蒲公英草紙」です。

1900年代初頭のとある東北の農村の旧家「槙村家」を中心に、その家の次女<聡子>との交流を通して、<峰子>が少女から女性なる自立史でもあり、『光の帝国』の『大きな引き出し』に出てくる、<常野一族>の歴史を『しまう』(記憶する)<春田家>の先祖らしい親子4人が登場してきます。

20世紀という時代に入り、日本国が少しずつ変化していく時代を背景に、ひっそりと移動生活を続けながら<常野>の役目を守る<春田親子>と、旧家としての役割を与えられた一族との関連が、少女<峰子>の目線で、切なく淡く語られていく一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『いつか虹の向こうへ』伊岡瞬(角川文庫)

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『いつか虹の向こうへ』伊岡瞬(...
主人公は元刑事<尾木遼平>46歳、傷害事件で相手を死なせてしまい妻とは離婚、5年の刑期を終え、今は別れた妻に払う慰謝料のために売り出している家で、3人の居候と奇妙な同居暮らしをしています。

ある日酔って帰宅中、3人の暴漢に襲われますが居合わせた21歳の<高瀬早紀>の機転でなんとか切り抜けたものの、<早紀>までが居候として転がり込んできます。

<早紀>は、やくざの檜山組の会長<檜山景太郎>の甥の<久保裕也>と組み美人局を行っていましたが、<久保>が橋の上から落とされて死亡、<尾木>は<檜山>から真犯人を見つけ出すべく脅しをかけられ、<早紀>の無実のために奔走することになります。

よれよれの酔っぱらい<尾木>と、それぞれに過去を持つ居候3人の人生を交差させながら、骨太のハードボイルドアクションが楽しめ、またタイトルの「虹」の意味合いが切なく心に残る一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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