《時節感慨・・里山の今Ⅱ》 カラスノゴマ(烏の胡麻); 道端や水田に生える1年草。草茎は直立し、高さ30~90㎝前後になる。 葉は互生し長さ2~7cm、幅1.5~3.5cmの卵形。裏面に沢山の白毛の星状毛がある。 今頃(秋)に葉腋から直径約2㎝位の1つの黄色い花を付ける。 花弁は5枚、雌蕊を囲み仮雄蕊が5本、その外側に長さの異なる雄蕊が15本並ぶ。 萼片はそり返る。旧分類シナノキ科から新分類(APG)でアオイ科になった。 和名は種子をカラスの食べるゴマに例えたものといわれている(在来種)。 花の構造が複雑でちょっと変わっている。雄蕊のほかに、仮雄蕊がある。 本多郁夫氏の「植物生態観察図鑑」に、 仮雄蕊に集粉毛が生え、蕾の中で葯から花粉がでて仮雄蕊の集粉毛に付くに由。 長い雌蕊と花粉が付いた長い仮雄蕊が突き出ている花の様子は、 クサギやツツジの仲間、ユリの仲間などの雌蕊と雄蕊の様 子と似ている。 しかしながら、わざわざ仮雄蕊を作り、それに花粉を移すのか不可思議だ。 一昨年は10月3週頃、昨年は、9月最終週に確認した。徐々に早く咲くのは!?! * * * * * 秋らしくなってきた野山だが、自然界、社会の事象にこころ痛む。 来週にかけて、又々台風が通過するらしい。被害のないことを祈る。 「2019/09/20泉の森」