“地味な樹”《襍感・/・点描‘17-17’》

ソテツ(蘇鉄) ソテツ科(Cycadaceae)
学名:Cycas revoluta Thunb.

※ ※ ※ ※ ※ ※
ソテツ(蘇鉄)
雌雄異株で、雄花は50cm~1mの先の尖った円柱状で、鱗片の間に花粉嚢が密生する。
ソテツの名は、枯れそうになった根に鉄屑を与えたり幹に釘を打つと蘇ることから付いた。
雌花は炎のように燃え上がる姿をした大胞子葉で包まれ、その中にオレンジ色種子を付ける。
日本では九州南部から沖縄に自生しているといわれている。
低木で幹は柱状、高さ2-4m位、表面は枯死した葉柄の基部に覆われている。
葉は茎頂に集まってつき、長さおよそ1mの1回羽状複葉、表面は深緑色で光沢がある。

研究者ノート(筑波大・國府方吾郎)
『ソテツのなかま(ソテツ目)は、1億5千万年以前の中生代中期にもっとも栄えた裸子植物で、
その形態や生殖様式が原始的であることから「生きた化石」とよばれています。
ヤシに似ているため、学名もドームヤシのギリシャ語[Koikas]に由来すると考えられています。
しかし、ヤシは被子植物で、ソテツはイチョウやマツと同じように裸子植物ですので、
両者は系統学的にかなり遠縁で、いわば他人の空似です。
裸子植物で、イチョウと同様に中世代のジュラ紀の地層から
多数のソテツ属の化石が発見されており、生きた化石ともいわれる所以である。
根に珊瑚状の根粒がある。幹は高さ8mになるものもある。
古来、不老長寿の効あり、とも言われたのはその豊富なでんぷん質のせいかと思われる。
沖縄では食料事情の悪いときにこのソテツの実から澱粉を取って足しにしていた由。
だが、水さらしが十分でないと中毒症状を起こすこともしばしばであった。
これを「ソテツ地獄」と呼んだそうである。』

ソテツといえば、子供の頃、ご近所のお宅の裏庭に大きなソテツの樹があった。
夏、この樹にカナブンが集まってきた。又、クワガタもいたような気がする。
昆虫採集に事欠かなかったあの頃を思うと、今は昆虫が少なくなった。
昆虫に限らないが、何でも手に入れることが容易になった今の時代。
お陰でペットも色々多種になった。又、ペットが逃げ出し野生化して問題になることも。
今、鎌倉市内で当たり前の様にどこでも見れる「タイワンリス」。
このリスは、伊豆大島からの移住到来種と云われている。
前の東京オリンピック(昭和39、1964年)でヨット会場になったのが藤沢市江ノ島。
1965年から1974年まで江の島ー伊豆大島間に高速ジェットフェリーが定期運航されていた。
その船に乗って大島から逃亡した「タイワンリス」が、緑濃い三浦半島で繁殖したと云われる。
2009年より年3回、直行便の運行が再開された。懐かしく昔の記憶が甦える。
話をソテツに戻して。。。! ソテツと母の思い出。
ソテツの葉を煮出していると、トウモロコシやそら豆を煮ている様なにおいがする。
黒々とした葉の姿からして濃厚な染液が出るやに思えるが普通の水ではなかなか色が出ない。
試行的にアルカリ水で煮出すと、薄黄色の液になったと記憶している。
なんとなく白濁でトロミがあるのは、多く含まれるでんぷん質によるものか??
努力してソテツ液で媒染するとあっさり色。鉄分での媒染で明るい飴色や枯野色とは、見事だ。
母は、楽しみで子供の浴衣等を自分で染めていた。戦後の物資のない時代だったからか??
記憶にあるのは、泥染め時、ソテツの葉を泥の中に入れていたこと。そんな事を思い出す。


※   ※   ※   ※   ※   ※

《時節感慨・・ひとりごと・・》
先日終戦(敗戦)の詔書を改めて読んでみた。終わりがあるのだから始めもある。
と大東亜戦争(太平洋戦争)の開戦の詔勅(米英両国ニ対スル宣戦ノ詔書)を読んだ。
<現代語訳文(正確な訳文か否か??>
神々のご加護を保有し、万世一系の皇位を継ぐ大日本帝国天皇は、
忠実で勇敢な汝ら臣民にはっきりと示す。
私はここに、米国及び英国に対して宣戦を布告する。
私の陸海軍将兵は、全力を奮って交戦に従事し、
私のすべての政府関係者はつとめに励んで職務に身をささげ、
私の国民はおのおのその本分をつくし、
一億の心をひとつにして国家の総力を挙げ
この戦争の目的を達成するために手ちがいのないようにせよ。
そもそも、東アジアの安定を確保して、世界の平和に寄与する事は、
大いなる明治天皇と、その偉大さを受け継がれた大正天皇が構想されたことで、
遠大なはかりごととして、私が常に心がけている事である。
そして、各国との交流を篤くし、万国の共栄の喜びをともにすることは、
帝国の外交の要としているところである。
今や、不幸にして、米英両国と争いを開始するにいたった。
まことにやむをえない事態となった。このような事態は、私の本意ではない。 
中華民国政府は、以前より我が帝国の真意を理解せず、みだりに闘争を起こし、
東アジアの平和を乱し、ついに帝国に武器をとらせる事態にいたらしめ、もう四年以上経過している。
さいわいに国民政府は南京政府に新たに変わった。帝国はこの政府と、善隣の誼(よしみ)を結び、
ともに提携するようになったが、重慶に残存する蒋介石の政権は、米英の庇護を当てにし、
兄弟である南京政府と、いまだに相互のせめぎあう姿勢を改めない。
米英両国は、残存する蒋介石政権を支援し、東アジアの混乱を助長し、平和の美名にかくれて、
東洋を征服する非道な野望をたくましくしている。
あまつさえ、くみする国々を誘い、帝国の周辺において、軍備を増強し、わが国に挑戦し、
更に帝国の平和的通商にあらゆる妨害を与へ、ついには意図的に経済断行をして、
帝国の生存に重大なる脅威を加えている。
私は政府に事態を平和の裡(うち)に解決させようとさせようとし、長い間、忍耐してきたが、
米英は、少しも互いに譲り合う精神がなく、むやみに事態の解決を遅らせようとし、その間にもますます、
経済上・軍事上の脅威を増大し続け、それによって我が国を屈服させようとしている。
このような事態がこのまま続けば、東アジアの安定に関して我が帝国がはらってきた積年の努力は、
ことごとく水の泡となり、帝国の存立も、まさに危機に瀕することになる。ことここに至っては、
我が帝国は今や、自存と自衛の為に、決然と立上がり、一切の障害を破砕する以外にない。
皇祖皇宗の神霊をいただき、私は、汝ら国民の忠誠と武勇を信頼し、祖先の遺業を押し広め、
すみやかに禍根をとり除き、東アジアに永遠の平和を確立し、
それによって帝国の光栄の保全を期すものである。
天皇の署名と印
昭和十六年十二月八日
*  *  *  *  *  *  *
始まり、と終わりの詔書を読み史実を遡って考え合わせると、感慨深いものがある。
1950年代幼・小・青年期を過ごす、当に「自虐史観」を教えられていた。
そんな中、小6担任の先生は、全きの軍人感覚の持ち主で誇りある日本人感覚を示して下さった。
そして、中学生時代に体験した「いじめ」、これらのことが僕の感性の源と思っている。
「護憲」「今の日本は、平和」等々と言い切っている国会議員。。。!?!
わが子たちには、比較衡量、物事を真摯に受け止める、
他人の論理をも受け止めた上で物事を思考できる人に育って欲しい。

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“ヒガンバナ科の華”《襍感・/・野華17-16‘》

ハマオモト(浜万年青) ヒガンバナ科(Amaryllidaceae)
学名: Crinum asiaticum L. var. japonicum Bak.
別名:ハマユウ(浜木綿)
海洋性気候・亜熱帯起源植物の北限地等々、
地形的、地史的な背景、特徴的な海岸風情、自然海岸其のもの。
「横須賀市・佐島天神島、2017/08/10」


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ハマオモト(浜万年青)
種子が海流によって運ばれ、海岸で育ち、姿がオモト(万年青)に似ているので名前が付く。
別名ハマユウ(浜木綿)。これは花が神事に用いる幣を作る木棉(ユウ)に似ていることから。
元々南方系植物だが、房総半島の家々では、園芸用として庭に植えている。
花だけをみるとシロバナヒガンバナにそっくり、ハマオモトもヒガンバナ科である。
和名は、葉がオモトに似て海岸に生えることから。一般にはハマユウのほうが知られてるか。
地下茎は鱗茎になる。葉は、帯状で厚く光沢があって先が尖る。
花茎は太く頂部の散形花序に固まって花を多数つける。
花序の基部に総苞片が2個あり蕾のときは包まれている。花被片は、白色。
花の芳香は、結構強い。夜間には、更に強く匂う。種子は、球形コルク質で種皮に包まれてる。
在来種で、 暖地海岸の砂地で生きている。
神奈川県レッドデータ生物調査報告書(1995年)によると(抜粋);
三浦半島ブロック、佐島・天神島周辺は、海岸段丘が発達している。
三浦半島は,黒潮が流れ込む海に面しているため,比較的温和な気候でもある。
海洋性気候を反映して三浦半島が亜熱帯起源植物の北限地と云われている。
三浦半島以北に分布しない植物にハマオモト,ハマボウなどがある。
このような地形的、地史的な背景から三浦半島に局在する種類とその種構成が特徴的でるのは、
護岸や埋立などのなされていない自然海岸には、
エビアマモ、タチアマモ、スカシユリ、ハマオモト、ハママツナ、ホソバノハマアカザ、ハマボウ、
スナビキソウ,イソギク,ワダンなどが見られる。
海岸段丘斜面には、ハマイブキボウフウ,ソナレマツムシソウなどが見られた。
絶滅種、絶滅危惧種の概要
 大楠山・芦名・子安・秋谷・大田和・長坂・荒崎などは相模湾側の半島西部で、
横須賀ではもっとも人口密度の低い地域であるが、最近丘陵地山林の宅地化が著しい。
天神島,荒崎などの海岸は自然海岸であるが、そこに生きる植物は絶滅危惧にさらされている。
ハマボウ(1935年に佐藤達夫が発見)、グンバイヒルガオ(1960年)、ソナレマツムシソウ、
ミズオオバコ(1960年)、ハマアザミ(1959年)などが記録されているのだが、
最近はめっきりと減っているやに見える。
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《時節感慨》
目に見えない国家間戦争が、愈々熾烈になってきた、と感じる記事を読んだ。
*  *YOMIURI ON LINE*  *
空自「宇宙部隊」創設へ…対衛星兵器など監視
防衛省は人工衛星の運用を妨げる宇宙ゴミ(スペースデブリ)や
対衛星兵器などを常時監視する「宇宙部隊」を航空自衛隊に創設する方針を固めた。
新たに監視レーダーを設置し、2023年度からの監視活動の開始を目指す。
人材育成のための関連経費を18年度予算の概算要求に盛り込む。
宇宙部隊は宇宙航空研究開発機構(JAXAジャクサ)とも情報共有し、
主にアジア地域に関係する宇宙空間を監視する。
また、米軍と連携することで全世界的な監視網を整備する。
18年度中に監視レーダーの設置場所を決める予定だ。
また、同省は中国などがレーダーで捕捉しにくいステルス性能を持つ
最新鋭戦闘機の開発を進めていることを受け、
ステルス機を早期に探知する新たな警戒管制レーダーの開発に着手する。
概算要求に関連経費約196億円を計上する方針で、24年度から運用を始めたい考えだ。
2017年08月18日 10時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
*  *  *  *  * 
安全保障・国土防衛、なんとも面倒くさい・・難しい局面に来たって感じる。
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“何・薮蘭!?!”《襍感・/・点描‘17-16’》


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ヒメヤブラン(姫藪蘭)クサスギカズラ科(Asparagaceae)
学名:Liriope minor (Maxim.) Makino
ヤブランよりちょっと小形。多分姫薮蘭。
花の大きさに大差ないが、花の付き方がヤブランは連続して付くが、姫は、まばら。
又、ヤブランは日陰を好むが、ヒメヤブランは日当たりの良い場所を好む。
根は、先端付近で肉質の紡錘形に太る。葉は、狭線形で基部は膜質の鞘に被われ葉縁は平滑。
花茎は、葉よりかなり短い。花は、単生か2~3個で束生する。
まれに白花のものもあり、シロバナヒメヤブランという由。
コヤブランにも似ているが、中々見分けられない(私観)。
居所近くの公園で偶然見つけたのだが、果たして何薮蘭か??確信は、持てない。
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《時節感慨・・ひとりごと・・》
隣国の報道発表に驚く。日本国政府の対応は聞こえてくるが、しかし!?!
国会野党の見解が見えない。有事の際は、ただただ、政府批判で終わりか??
脅威に対する前後策を何故に協議しないのか、不可思議だ。

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“地域限定の花”《襍感・/・点描‘17-14’》

イズカモメヅル(伊豆鴎蔓) キョウチクトウ科(Apocynaceae)
学名:Vincetoxicum izuense T.Yamashiro
!?!


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イズカモメヅル(伊豆鴎蔓);
コバノカモメヅルの変種で伊豆半島の海岸近くに分布。
コバノカモメヅルより葉ガ丸い。
カモメの名は、葉がカモメの翼に似ることから。他にアズマカモメヅルが在る。
絶滅危惧2類 (VU) 、一般的に砂礫地植物(海岸性)と言われている。
草丈30~80cmで茎は先端が伸びてつる状、葉は下部は厚く丸みがある。
コバノカモメヅルの海岸型といった感じである。(「海岸草木列伝」近田文弘著)
コバノカモメヅル(小葉の鴎蔓・学名:Vincetoxicum sublanceolatum)は、
都心で見ることもできる野草らしいが、箱根湿生花園でしか拝んだことがない。
かもめづるとは、葉がカモメの翼に似ることからに由。
数年前に伊豆高原近くの海岸線で確認した。
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《時節感慨・・ひとりごと・・》
安倍首相は8月3日、内閣改造を行い第3次安倍改造内閣を発足させた。
戦後の内閣の中でも成果・結果を出している方だが、倒閣しか表に出てこない(マスメディア)。
野党の無策でしかないのだが・・・・!?!
どうか、隣国の脅威を払拭する対策を示し、実践してほしく願うばかりだ。


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“可愛い果実”《襍感・/・点描‘17-12’》

ハマナス(浜茄子)の果実  バラ科(Rosaceae)
学名:Rosa rugosa
別名: ハマナシ(浜梨)
可愛い果実と鋭い棘を持つ樹茎。
「箱根湿生花園」

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ハマナス(浜茄子)の果実。
ハマナスと呼ばれていてもバラ科の植物。
花やトゲのある茎や葉を見ると明らかにバラ科と映る。
仲間には コハマナス、マイカイ、白花のシロバナハマナスがある。
実がナシに似る??でハマナシ(浜梨)がなまったという説が有るが、
赤い実を見ると、ナシには見えず、ナス科のトマトそっくり。
海岸の砂地に生え、樹高、1~1.5メートル。
1~2回3出複葉の葉は毛で被われ、枝には棘が多くある。
6月から7月ごろ、枝先に淡い紅色の5弁花を咲かせる。
花後の果実は平たい球形で赤く熟し、食べることもあるらしい。
画像は、多分園芸品種でルブラ(cv. Rubra)ではなかろうか???
茨城県鹿嶋市大小志崎が「自生南限地」と言われている(日本海側は島根県)。
太平洋側・日本海側ともに南限が「鹿島」という地名区域とは、偶然か??
数年前に茨城県北茨城市「五浦海岸」でも見た。
津波に耐えたのか、偶然発生したものか??いずれにせよ自然は凄い。
花には芳香がある。庭木、鉢植え、花材に用いられている。
果実にはビタミンCが多く含まれている。又、根にはタンニンを含み染料とされている。
花弁を乾燥させた生薬は胃痛、下痢止め等に用いられた。花からは油をとって香料に。

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《時節感慨・・ひとりごと・・》
隣国で又々、ミサイルの発射・・実験??を、それも今回は、東北・北海道方面。
あちこちへと打ち上げているのに、国内では打倒政権への愚論主張ばかりが目立つ。
国防・安全保障問題を蔑ろにして、国会議員の役割って何だ???
個人的には、僕自身の体調不良もあってボヤキばかりが出てくるのだが。。。
マスメディアの印象・・引証??操作は、あまりにも悍ましい。
わが子たち年代は、ネット等で諸論考を比較、自己判断はできようが、、、!
我々老齢者年代は、地上波TVや新聞が殆どのニュース源だろう。
獣医学部問題で、最後の岩盤規制を作り上げたのが前地方創生大臣だった!!
族議員は、与党内に多い。この問題が出てこないのがおかしい。
現政府の方策は、現実に見合っている。
憲法論議・憲法改正は、早急に対処しないといけない最重要問題だ。

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“山あいの華”《襍感・/・点描‘17-11’》

キバナアツモリソウ(黄花敦盛草) ラン科(Orchidaceae)
学名:Cypripedium segawae
プロフィールも中々のものだ^^)。


※ ※ ※ ※ ※ ※
キバナアツモリソウ(黄花敦盛草);
アツモリソウの黄色花種。形態として良く似た花にクマガイソウがある。
キバナアツモリソウはどことなく地味な花だ。
花は、葉の間だから花茎を伸ばして先端に咲く、草丈10~20cm位と言われている。
この面白い姿の為か盗掘が多く、絶滅危機種になってしまった。
昔、若いころ林野庁の山岳指導員をさせていただいたことがあった。
当時、山で使う「背負子」作りの名人を探して7月だったか?入笠山の麓を訪れた。
現物がなく、その年の秋でなければ作らないと云われた。
仕方なく周辺の植物をお聞きしたのだが、大まかな場所的位置周辺に咲く花を教えて頂いた。
作業場の脇をお借りして、ツエルトを張って3日間「ホテイアツモリソウ」の標本等を採取した。
バイトの特権・・植物採取に精を出した。
しかし花との出会い出合いは、中々訪れない。漸く3日目に群落を見つけた。
ホテイアツモリソウを探せたと喜んで2株採取して違う道を進むとキバナノアツモリソウが!!
キバナノアツモリソウの群落が眼前に広がっていた。場所的に熊が餌を求めて来るような場所。
キバナノアツモリソウは、笹で日差しが遮られ、風通しが良い場所に咲いていた。
生きている花々の場所は、人間にも気持ちよく感じる場所だった。
喜びいさんで山荘の老人に報告、笑った尊顔が今でも脳裏にある。
この老人、持って帰る処方を教えてくださり、お使いの背負子に括り付けて下さった。
夕飯は、ええ・・・・! 早く帰宅しろと。お言葉に甘えて駅まで車を走らせてくださった。
この時の2種類のアツモリソウ、東北方面の植物研究機関に継続して毎年花を咲かせている。


先日、白州のワイナリーを案内する機会があった。東京で、行動予定を説明した時、
お供をさせて頂いた方々にちょっとめずらしい野生の植物を見に行きましょうと、話しておいた。
事前に情報を得て目的地に向かうと、少なくなった感があったが、キバナノアツモリソウを探せた。
己の趣味を押し付けたようでもあったが、皆さん喜んでくださた、と確信してる。

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《時節感慨・・ひとりごと・・》
7月13日夕方に2010年のノーベル平和賞受賞者、中国人の劉暁波氏が死去されたとネット情報を得た。
日本では、余り大きく報道されていないようだ。何故なんだろう。
世界での人権弾圧の極みだった「劉暁波氏」の報道は、隣国の日本人としても哀悼の意を表明すべきだ。
こうした中、『ニューズウィーク日本版』(7・25)が追悼号を出した。
中に「中国と世界に遺した劉暁波、魂の書簡」と言う頁があった。
2010年のノーベル平和賞授賞式で読もうとしながら、出席がかなわず代読されたメッセージ。
もともとは前年に行われた「08憲章」をめぐる裁判での最終陳述書だった由。
〈妻の劉霞に、そして祖国に宛てたこの「手紙」は7年がたち、
本人が死去した今も劉の生きざまを雄弁に物語っている〉
〈あなたの愛は高い塀を乗り越え、監獄の鉄格子を貫く太陽の光だ。
その光は私の皮膚をなで、私の体の全ての細胞を温め、心に平穏と開放、快活さを常にもたらし、
獄中の全ての時間を意義あるものにしてくれる。
(中略)たとえ粉々に打ち砕かれても、私は灰となってあなたを抱き締めることができる〉
そして祖国への思い。
〈私は自分が、中国で綿々と続いてきた言論弾圧の最後の犠牲者となることを願っている。
(中略)表現の自由は人権の基礎であり、人間らしさの源であり、真実の母でもある。
表現の自由を抑圧することは人権を踏みにじり、人間らしさを抑え込み、真実を封印することだ〉

隣国の実情は、本当のところわからない。けれど諸々情報によると、自由とは何か、と危惧する。
中国の植物の素晴らしさ奥深かさ。朝鮮人(李朝)の木工技術の素晴らしさ。
諸々、素晴らしい文化を持った国が、何故に思想的に偏向するのか・・・不可思議だ。

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“池・沼の華”《襍感・/・点描‘17-10’》

ヒツジグサ(未草) スイレン科(Nymphaeaceae)
学名:Nymphaea tetragona Georgi var. tetragona
別名: カッパグサ, カメバス, コレンゲ等々
ヒツジグサを間近で観ると、蓮のような艶やかさは感じない。
しかし蕊や花弁は、独特の風情がある。
日本固有種であることが、日本人として見ると、楚々として感じるものがあった。


※ ※ ※ ※ ※ ※
ヒツジグサ(未草)は、スイレンの花より小さく、5~10cmの花をつける。
ひつじ(未)の刻、午後2時ごろに咲くというが、朝の10時に花は開いていた。
山のヒツジグサは早起きなのかも知れない。
なおスイレンの正式名もヒツジグサで、園芸種をスイレンと呼ぶとのこと。
多年生の水草で地下茎は太く短い。すいれん属唯一の日本固有在来種である。
葉は卵円形かあら楕円形で底着し,長さ8~19cm,幅5~12cm。
花は白色で広披針形から狭卵形,6月から9月に咲く。
花弁は8~15枚。果実は水中で成熟し萼に覆われている。
昔、花は止血や鎮痛剤に利用された。
花名の由来は、開花時期が昔でいう「羊の刻」つまり午後2時頃であることから。

「研究者ノート」(筑波大;加藤雅啓)
睡蓮科は今生きている日本の植物の中で最も原始的な被子植物である事は案外知られていません。
かつてはモクレン科とかキンポウゲ科などが最も原始的であると考えられたことがあったが、
最近の分枝系統解析からそうではないことがわかりました。
ちなみに、世界で最も原始的な被子植物はニューカレドニアに固有のアンボレラです。

高原で見る風情は、最近人気があるとか。そして高山では、同じ頃にコマクサが見れる。
植物鑑賞の聖地、 尾瀬ヶ原池糖では8月頃に見れた。
今年の「志賀高原」は天候に恵まれなかった。己の所業故か。
でもつかの間の光景っは、迫り来るものがあった。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

《時節感慨・・ひとりごと・・》
以前、鎌倉の鶴岡八幡宮源氏池の「孫文蓮」のことを記したが、未だ仔細は分からないままだ。
元気なうちに池の蓮DNAを調べて欲しい。観光だけでなく史実としてとどめてほしく感じる。

親父の知り合いを訪ねて花めぐり行脚をしている。
夏期は、出向くのがおっくう、怠惰な感覚でいるのだが。。。!
現役としての実務処理から身を引きのんびりと気ままに過ごせると、思っていた!?!
それば間違いで、知人の関係者が来訪、応対に四苦八苦の日々である。
案内する出先で、植物鑑賞をこっそりとできる時が至福なとき。

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“樹上の華”《襍感・/・点描‘17-9’》

フウラン(風蘭) ラン科(Orchidaceae)
学名:Neofinetia falcata (Thunb.) Hu
別名:フウキラン(富貴蘭)
移植されたものと思えないほどの姿だった。


※ ※ ※ ※ ※ ※
フウラン(風蘭)
セッコクと同じ様に木や岩の隙間に根を張り出したまま成長する着生植物。
日本の蘭原種の一つ。純白な姿、形が美しいことで園芸用として流通している。
が、自生固有種は絶滅危惧II類(VU)に指定されている。
葉は多肉質で湾曲し7月頃に下方の葉鞘腋から花茎を伸ばす。
花は白色で2~5花を総状につけ、花被片は長さ10mmくらいで細長い距を持つ。
栽培され園芸品種も多い。黄色やピンク色の花のものまで出回っている。
ヒスイラン属 Vanda に分類する説もある。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

《時節感慨・・ひとりごと・・》
昨年の7月、ブログルに「フウラン」の事を記載した。
親父の後輩より、山に移植したものが花を咲かせたと! お便りを頂いた。
ご自宅近くに所用があり初めてお訪ねした。裏山全てが自邸内!!
早速、散策に・・山麓の湿った所、古木の高所に風蘭が咲いている。
都会の喧騒を離れての日々、かく有りたいとしみじみおもった。
この所、かつてお世話になった諸師の関係者が来訪され各地を案内してる。
個人的なかつ癒やされた一瞬、感慨深かった。
昔、山で採取した植物を鉢植えにして育て、場所は違えど山に帰った風蘭。

帰宅して、梅雨明けしたことを知った。だが、天候自体は早、真夏の体だ。
長い目で見ると、季節感・天候自体が変化しつつあるのかもしれない。

各地を訪ねてみると、事象情報が、テレビ(地上波)と新聞に寄る事が多い。
とりわけ中高年層では?? ネット社会は、都会に限ったことのようだ。
地域での違いを分かっているからか、大手メディアは、偏った報道をする!?!
知らせない自由って??? 報道は、真実を全て見せるべきである。
比較衡量するのは、個人の自由だ。しかし知らされていなければ分からない。
せめてNHKは、ありのままの報道に心すべきだろう、って思うのは僕だけか。
※   ※   ※   ※   ※   ※



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“朝顔”《襍感・/・点描‘17-8’》

アサガオ(朝顔) ヒルガオ科(Convolvulaceae) 
学名: Pharbitis nil (L.) Choisy
Ipomoea nil (L.) Roth.
朝顔って全く分からない!?!
浴衣って、ヤッパリ情緒ある。いいなぁ~~!


※ ※ ※ ※ ※ ※
アサガオ(朝顔)
日本の夏を代表する花の一つだが、中国原産か??
遣唐使が奈良時代末期に薬として種子を持ち帰ったと云われている。
江戸時代に観賞用として多くの品種が作られた。
日本原産としてノアサガオがあるらしい。
名前は朝に花を開くことからだが、ヒルガオと同じヒルガオ科。
コヒルガオ、ハマヒルガオ、さらに、ユウガオ、ヨルガオ種もある。
アサガオは種から発芽するので、種を撒くと毎年アサガオの花がを見られる。
古くから漢方でこの種子を牽牛子(けんごし)と呼び、下剤や利尿剤に利用した。
広く栽培されている割りには、野生化したものが少ない。

※   ※   ※   ※   ※   ※
《時節感慨》
未だ梅雨明けしていないが、この季節の風物詩のひとつに「朝顔市」がある。
東京では、数カ所で開催されるようだが僕が参ったことがあるのは「入谷朝顔まつり」。
大きな朝顔市で入谷鬼子母神や言問通りに60軒程の朝顔業者と沢山の露店が並ぶ。
入谷の朝顔市は、江戸時代末期頃から開催されているといわれている。
日本における園芸種栽培の代表的な花の一つ。植木屋が造っていたようでもある。
江戸時代からの「夏の風物詩」「江戸っ子に親しまれてきた朝顔」。
かような表現がぴったりとする、伝統・・情緒あふるる催し。今後も続いて欲しい。

後先逆だが、又々、九州に甚大な災害が起きてしまった。
洪水により歿した方々に哀悼の意を、そして被災された方々にお見舞い申し上げます。

改めて思いますのは、森林等の「治水対策」です。
文明の進歩により木材の需要低下、其れによる森の保全を疎かにしてきた。
一方、戦後の「自然保護」の美名の基に森の整備を放置してきた。
「保護」「保全」という内容が混沌として、言葉だけが一人歩き、本質を忘れていた。

今国会で騒いでいた「大学設置」に関する問題が、論理的に「今災害」にも符合する。
既得権益でのせめぎ合い。つまりは、行政官庁と政治との攻防そのものである。
森林国である日本が、国土開発での強い線と弱い線の見極めを怠った。
これは、行政の中央集権化が災いしたものと思える。
各地独特の地形・気候風土に基いて、其々の地域で熟慮、対応することだ。
「地方創生」って、早急に検討されることだろう。
「ボトムアップ」「トップダウン」とか云われているが、
トップが「地方創生」を意識して「岩盤規制」を打破したのが、今回の問題だ。
本質を語らず、手続きが不透明???こんな主張は間違っている。
体制・反体制的で、党利党略だけで中身など全く無い質疑応答。
今件に関して言えば、獣医師育成だけの問題か???
各地における研究機関、拠点を如何に考えるかも重要事項であったはずだ。
天下りも一概に悪いとは思わない。天下り先が中央に多いのが問題。
それと、以前、「事業仕分け」等と悪結果をもたらした政治家が全く反省していない。
政権与党の体たらくも呆れるが、現政権の方向・事の進展は、評価をして然るべき。
隣国等々の事象を、危機感を国民としても意識すべきではなかろうか。
少し異国を知る者として思うのは、早急なる国防の強化!?!
自衛隊って、災害時の救援隊だけが任務ではないでしょう。
自衛隊員の地位を確立すべきが、優先と切実に感じます。
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“湯河原~箱根”《襍感・/・野華17-15‘》

箱根山中で見つけた植物。

※ ※ ※ ※ ※ ※
先日、キジカクシ科(Asparagaceae)のナルコユリ属;
*ナルコユリ(鳴子百合・Polygonatum falcatum A. Gray)、
*オオナルコユリ(大鳴子百合・ Polygonatum macranthum)、
*ミヤマナルコユリ(深山鳴子百合・Polygonatum lasianthum Maxim)、
上記種類のひとつと思われる植物(上記画像)を見かけた。
箱根旧街道、頂き近くで出会った。
斜面に1本だけ見かけたが近くにもあるかもしれない。
いかにも自然植生って感じで実に立派。
最近知った山小屋カフェでお茶を頂きながら談笑、至福のひとときだった。

※   ※   ※   ※   ※   ※
箱根の西南側に位置する「真鶴,湯河原」。
この地域は湯河原火山の鞍掛山,孫助山,箱根古期外輪山の大観山,白銀山,
聖岳峰から早川口の相模湾へ落ちる軸線の南西地域である。
神奈川県の西南部に位置し,三浦半島先端部に次いで最も温暖で,
年間降水量も豊富であることから暖地性植物と特にシダ植物が多く見られる。
沿海部は本来は椎帯の常緑広葉樹林だが、海抜200m以下の大部分はミカン類の栽培地だ。
真鶴半島に続く上部の幕山,南郷山方面の中腹は火山砕屑岩や安山岩系の礫で構成され,
植生は貧弱だが、幕山の上部はススキ草原があり向陽を好む草本類の種類が多い。
だが遊歩道整備を行い山頂部に大量の砕石を敷いた事により乾燥化が進み環境劣化を起している.
かつてよりあった植物は、絶滅に瀕している。
新崎川幕山堰堤付近にはサクラガンピの大径木とコカラスザンショウ(神奈川新産種)が見れる。
幕山にはタチフウロ,イヌガンピ,カセンソウ,イヨカズラ,ヒキオコシ,ハバヤマボクチ,
ソクシンラン,カキラン,ヤマトキソウなどの草原の植物が見られる.
南郷山下ではコガシワ、南郷山の北東側の採草草原中には小湿地があり,カキラン他特殊な草本がある由。
稀産種としてはキバナノショウキラン,バリバリノキ,ヒメバライチゴ,ダンドタムラソウ,カギカズラ,
イズカニコウモリ,シマホタルブクロ(真鶴道路)等が散見できる由。
※   ※   ※   ※   ※   ※
湯河原~伊豆半島に関して両親のメモ等を観ると、散策する場所は、山ほどある。
それらを見て回るのにどれだけ時間が必用か??ちょっと焦る。伊豆半島は、植物の宝庫。
山間に分け入りたい、植物観察散策を処したい。楽しみは、増えるいっぽうだ。
みかん入り温泉・・・!!も魅力のひとつである。秋には、ススキを見に行きたい。
幕山(幕岩)は、昔・登攀練習をした懐かしい所。その登山口まで所用あって出かけた。
岩場はそのままだろうが、周辺は全くの様変わりだった。秋に岩場まで行ってみるか!!
伊豆半島の四季、様々な植物を追いかけて。。。準備もできつつある。

《時節感慨》
昨日、参議院閉会中審査が行われていた。今朝の大手新聞紙一面を見て驚いた!?!
昨日の参考人発言の一方的部分しか報道されていない。あまりにも偏っている。
ネット録画をつぶさに見れる時代だが、だれしもがみてるわけでもあるまい。
昨日の閉会中審査の中で、これぞ質疑応答と関心する場面があっただけに紙面には呆れた。
公平に議論を紹介していない。この偏った報道は???
揚げ足取りでない真っ当な議論が、久しぶりに見られたのに。
今は、国土防衛・災害救援、急務的事項が沢山有るのに・・・しっかりしてほしいょ国会議員さん。
「己ファースト」な議員が多い。これは、選ぶ側にも問題がある。
#ブログ #花

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