新鋭作家として『凍て鶴』が、日本クライム文学賞を受賞した<待居涼司>に、作品の映画化の話が持ち上がります。
監督・脚本・主演に選ばれた奇才<小野川充>は、彼独自の理論を展開し、原作とは違う結末に、かって世間を騒がせた「落下の会」という自殺系サイトを主宰して自殺した<木ノ瀬蓮美>のイメージを持ち込もうとします。
<小野川>にこの「落下の会」の調査を受けたフリーライターの<今泉>は、情報やデーターを駆使して、この「落下の会」の元幹部との接触に成功しますが、思わぬ結末を迎えることになります。
「落下の会」の元幹部として生き残っているのは、読者に作家の<待居>か脚本家の<小野川>かと推測させながらの展開は緻密で、飽きさせません。
作家と脚本家という夢と野望が絡み合い、人間の「業」としての急転直下の結末に唖然とするとともに、納得できる怖さが余韻として残りました。
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Posted at 2012-09-08 12:40
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Posted at 2012-09-08 23:56
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