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今年の読書(102)『犯罪小説家』雫井脩介(双葉文庫)

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今年の読書(102)『犯罪小説...
新鋭作家として『凍て鶴』が、日本クライム文学賞を受賞した<待居涼司>に、作品の映画化の話が持ち上がります。
監督・脚本・主演に選ばれた奇才<小野川充>は、彼独自の理論を展開し、原作とは違う結末に、かって世間を騒がせた「落下の会」という自殺系サイトを主宰して自殺した<木ノ瀬蓮美>のイメージを持ち込もうとします。

<小野川>にこの「落下の会」の調査を受けたフリーライターの<今泉>は、情報やデーターを駆使して、この「落下の会」の元幹部との接触に成功しますが、思わぬ結末を迎えることになります。

「落下の会」の元幹部として生き残っているのは、読者に作家の<待居>か脚本家の<小野川>かと推測させながらの展開は緻密で、飽きさせません。

作家と脚本家という夢と野望が絡み合い、人間の「業」としての急転直下の結末に唖然とするとともに、納得できる怖さが余韻として残りました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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エメラルド
Commented by エメラルド
Posted at 2012-09-08 12:40

小説家が小説家の話を書いているのですね。びっくりの結末読んでみたいです。
(^▽^)

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ファルコン
Commented by ファルコン
Posted at 2012-09-08 23:56

小説も映画も、ひとつのものを作ることに対する執念のようなものを感じさせてくれる内容でした。
結末、言わぬが花ですね・・・。 (笑)

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