今年の読書(77)『警視庁情報官:ブラックドナー』濱嘉之(講談社文庫)
Jun
15
恋人とハワイで休暇中の<黒田>は、偶然に暴力団極盛会組長の<宝田>を発見、体調不良と見られ姿をくらましていたはずが、入国できないアメリカでバカンスを楽しんでいることに疑問に感じます。
調べてゆくと<宝田>はアメリカの病院で臓器移植手術を受けたようで、調査の過程で臓器密売ルートの組織が浮上、持ち前の分析力と人脈を駆使して、組織の解体へと突き進んでいきます。
いつもながら情報官としての緻密な分析と、情報室の部下たちへの思いやり、タテ社会の警察組織のなかでノンキャリアとしての行動等、<黒田>の人間性がよく描かれていました。
この捜査の成功で<黒田>は昇進して万世橋警察署長として赴任することになり、情報室長から離れてしまいます。
この先、後任の<吉田宏>を主人公に新しい情報室としての物語りが展開するのか、警察署長としての<黒田>の活躍が楽しめるのか、期待がかかるところです。
Posted at 2013-06-15 15:38
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Posted at 2013-06-16 00:44
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