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- 今年の読書(94)『ヘンたて』青柳碧人(ハヤカワ文庫)
本書の副題は<幹館大学ヘンな建物研究会>とあるように、変な建物を見て回る活動をしているサークル「ヘンたて」のお話が、4編収録されています。
建築業界では、「トマソン」という名称でひとくくりしていますが、意味のない建築物や構築物に対して使用され、結構人気のある分野で、用途的に本当の窓のない 変電所 などにも、遊び心の仕掛けが施されています。
本書は、幹館大学に入学した新入生の<中川亜香美>を中心に、サークル「ヘンたて」の創立者で7年生の<上梨田>など7名の会員の活動記録とともに、サークル内での男女の恋心を描いた青春ミステリーです。
文庫本での「書き下ろし作品」ですが、まだ1年生の<亜香美>ですし、変な建物は現実的にも数多くありますので、続編が出てきそうな予感がしています。
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