早や80歳を超えられましたので、昔のように長編小説は書かれていないようですが、エッセイなどは相変わらず歯に衣を着せぬ文章で意見を述べられますので、好きな作家の一人です。
大人としての「成熟」とは何かを、全18話の体験談を通してまとめられています。
・・・「人間の努力がなくていいわけではない。しかし努力でなにごともなし得るというわけにはいかない。そう思えることが、一人前の大人の状態だ」
・・・「成熟した人間というものは、必ず自分の立場を社会のなかで考えるものだ」
・・・「品を保つということは、一人で人生を戦うことなのだろう。(略)自分を失わずに、誰とでも穏やかに心を開いて会話ができ、相手と同感するところと、拒否すべき点を明確に見極め、その中にあって決して流されないことである」
いつもながらの小気味の良い文体で、心に響く箇所が多々ある一冊でした。
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Posted at 2014-10-12 15:23
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Posted at 2014-10-12 15:48
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Posted at 2014-10-12 17:10
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Posted at 2014-10-12 17:13
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