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- 今年の読書(146)『転び者:新・古着屋総兵衛6』佐伯泰英(新潮文庫)
前作 『〇に十の字』 で、無事に交趾(ベトナム)への買い付けに「大黒丸」と「イマサカ号」を送り出した<大黒屋総兵衛>は、<桜子>を京での案内役として江戸を離れますが、同行するのは手代<田之助>と<しげ>、そして薩摩藩から寝返った<北郷陰吉>です。
総兵衛一行は伊勢を巡り、<桜子>の実父の墓参りなどを済ませ、神君家康公が信長の死後速やかに逃げ延びた「伊賀加太峠越え」にあやかって、冬場にも関わらず困難な道中を選ぶのですが、薩摩藩は相も変わらず<総兵衛>を狙った刺客を送り込んできます。
伊賀加太峠の山奥には、伊賀者の末裔<柘植一族>が住んでおり、<陰吉>の機転で<柘植一族>を使い薩摩藩の刺客を追い払うのですが、この縁を契機に<総兵衛>は新しい生き方を模索していた<柘植一族>を自分の配下に収めてしまいます。
総兵衛一行は無事に京都に着き、これからの大黒屋百年の計の基礎作りにと、京在住の人物たちとのかかわりを築いていきますが、<桜子>と<しげ>が薩摩藩に拉致されたところで第6巻は終わりました。
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