なんとも奇想天外な小説で、これは好き嫌いが出るだろうなと感じながらも、最後まで読ませる構成に著者の力量を感じました。
物語に登場する主人公は鳥取県の製鉄会社の長女として「丙午」年に生まれた<赤緑豆小豆>で、鉄を自由に操れる能力を持っています。
中学校に入学する前の12歳の時に、緑ヶ丘中学校にたむろする女子暴走族<エドワード族>とひと悶着を起こし、入学式のときに傷めけられますが、気の合う「丙午」仲間の<菫>や<花火>・<ハイウェイダンンサー>などと共に仕返しに出向きます。
2歳年上の総番長<大和タケル>を後ろ盾に、永遠の友情を誓った<菫>が自殺するという悲しみを背負いながらも、島根県の「虚無僧乙女連(こむそうガールズ)」、広島県の「裸婦(ラブ)」、山口県の「下関トレンディクラブ」など中国地方全土のレディース制圧に乗り出していきますが、やがて自分も大人の世界に入りつつあることに気づいていきます。
「製鉄天使」と謳われた少女の伝説記ですが、完全なフィクションとわかりながらも、妙に痛快さを感じる一冊でもありました。
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Posted at 2014-12-12 15:16
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Posted at 2014-12-12 15:28
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