『Fantasy Seller』新潮ファンタジーセラー編集部編(新潮文庫)
Jun
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まだ読んだことのない作家の雰囲気や作風を掴むのには、このようなアンソロジーが便利で、納められているのは、下記の8篇です。
<畠中 恵>『太郎君、東へ』 <仁木英之>『雷のお届けもの』
<森見登美彦>『四畳半世界放浪記』 <堀川アサコ>『暗いバス』
<遠田潤子>『水鏡の虜』 <柴野貴李>『哭く戦艦』
<石川 晶>『スミス氏の箱庭』 <宇月原晴明>『赫夜島』
さすがにどれも「日本ファンタジーノベル大賞」の受賞者ということで、自分の専門分野で繰り広げられる世界は多彩で、江戸時代の河童が活躍する<畠中>氏の作品、人間が雷のなった<仁木>氏の作品、戦艦に憑りついた船霊の話の<柴野>氏の作品、竹取物語を主軸に据えた<宇月原>氏の作品等、どれも個性あるファンタジー作品が楽しめました。