今年の読書(143)『あかんべえ』宮部みゆき(PHP文芸文庫)
Oct
25
お店の初めての宴席の場所に、突然(亡者)の<おどろ髪>の男が現れ、抜身の刀で暴れ出すという出来事が起こりますが、(亡者)の姿が見えたのは<太一郎>夫婦の12歳の娘<おりん>だけでした。
<おりん>は子供の頃の病気で臨死体験があり、なぜか『ふね屋』に住みつく成仏できない5人のお化け(亡者)たちと次々に遭遇、『ふね屋』のある場所は30年前にお墓であり、菩提の興願寺には非道の住職がいたことが、お化けたちの話から分かります。
人間の心に巣食う欲望や見栄の大人の世界を垣間見ながら、健気で大人びた<おりん>の心の動きがよく描かれており、切ないながらも心に沁みるファンタジーとして楽しめた680ページでした。
Posted at 2015-10-25 16:36
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Posted at 2015-10-25 16:40
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