ファルコン植物記（１８７８）＜サクラ＞（４）【オオシマザクラ】＠湊川神社

【オオシマザクラ（大島桜）】は、大島をはじめとする伊豆諸島に自生しているのが名称の由来で、古くから薪炭用として植えられていたため、「タキギザクラ」の別名があります。
本種は、「エドヒガン」との一代交配種として「ソメイヨシノ」などの園芸品種を生み出している野生種です。

花期は３月～４月にかけ咲き出し、葉の成長と共に枝の先端から数輪の白い５弁花を咲かせます。
葉は長さ５～１０センチ程度で、先端が尖った倒卵形もしくは楕円形で互生、細かい鋸歯をもち、晩秋に紅葉する落葉高木です。

和菓子の「桜餅」は、この【オオシマザクラ】の若葉を塩漬けしたモノが用いられ、独特の香りは「クマリン」という成分が主体で、秋の七草である「フジバカマ（藤袴）」と同じ香りです。

右上の花弁に、長さ４ミリほどの黒い糸状のモノが写っていますが、孵化したばかりの毛虫ですが、さすがにこの大きさではどの「蛾」の幼虫かの同定は難しいのですが、バラ科に発生する「オビカレハ」の幼虫かなと見ています。

オオシマサクラを見るのは初めてです。綺麗な5弁ですね。桜餅に使われてるのがこの桜の若葉ですか。花と一緒に若葉も出ています。ソメイヨシノは花が先に咲きますから違いがあります。母親の桜のですね。

花の色も白っぽく、葉も芽吹いていますので、ソメイヨシノと見分けるのは容易だとおもいます。今週木曜日は雨模様の天気予報ですが、満開の桜もこのあたりで終わりかもしれませんね。