今年の読書(49)『Nのために』湊かなえ(双葉文庫)
Apr
21
現場に居合わせたのは大学生の男女4人、<貴弘>のDVから<奈央子>を助け出そうと計画したのですが、<貴弘>が<奈央子>を刺したあと、作家志望の<西崎真人>が、身近にあった燭台で<貴弘>を殴ってしまい、懲役10年の刑期が言い渡されます。
事件のあと10年が経ち、現場にいた<杉下希美>は余命半年の宣告を受け入院中ですが、<奈央子>の救出を考えた経過を振り返り、真実はどうだったのかを回想していきます。
<貴弘>の勤務する商事会社に入社した<安藤望>、<杉下>の高校の同級生<成瀬慎司>たちの回想も順次登場、それぞれ4人の人間関係を描写しながら、登場人物のイニシャルがすべて「N」であるなか、読者に謎解きが投げかけられていきます。
<杉下>の「究極の愛とは罪の共有」という言葉が重く横たわる、愛とは何かを感じさせるミステリーでした。
Posted at 2016-04-22 04:33
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Posted at 2016-04-22 18:01
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