30日、米議会上下両院はつなぎ予算案を可決しています。<ジョー・バイデン>大統領が署名し、予算が成立しました。12月3日までの予算を手当てする内容で、政府機関の一部が閉鎖に追い込まれる事態は当面回避されました。
上院は与野党が50議席ずつで拮抗していますが、可決には60票が必要でしたが、野党共和党の一部が支持に回りました。下院は与党民主党が過半数を握っており、可決が確実でした。上院では賛成65、反対25、その後下院では賛成254、反対175でした。
つなぎ予算がまとまらなければ、新会計年度が始まる10月1日午前0時以降、国立公園や博物館など不要不急の施設が閉鎖されるほか、新型コロナウイルス対策などにも影響が出ると懸念されていました。与野党は激しく対立していましたが、年度末ぎりぎりになって歩み寄った形です。
米野党・民主党幹部の<ナンシー・ペロシ>下院議長は、<バイデン>大統領が提案した1兆ドル(約111兆円)規模のインフラ法案の採決を同日中に進めると述べています。この法案は、道路や橋、インターネット、その他の国内での優先事項に5500億ドル(約61兆円)を充てるというものです。
また、米政府は数週間以内に、債務が法定限度額に達し、資金が枯渇する恐れがあり、<ジャネット・イエレン>財務長官はかねてより、アメリカが10月18日までに債務上限に達するだろうと述べていました。
債務上限を引き上げることで米政府は既存の債務を返済できるようになります。可能性は低いものの、債務不履行は経済の悪化を引き起こし、給料や連邦政府からの援助に頼る何百万人ものアメリカ人が生活できなくなる恐れがありました。
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