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- 今年の読書(43)『鍵のない夢を見る』辻村深月(文春文庫)
<辻村深月>による『鍵のない夢を見る』は、第147回直木三十五賞受賞作品で5篇の短編が長練られており、収録されています短編『芹葉大学の夢と殺人』は第64回日本推理作家協会賞短編部門候補作品です。2012年5月に単行本が、2015年7月10日に文庫本が発売されています。
『ツナグ』(原作本)・『朝が来る』(原作本)・『ハケンアニメ!』など映画化された作品も多く、読んだ最近作としては『かがみの孤城(上・下)』がありますが、短編集は初めてです。
著者が、今作ではより経験豊富な年代の人にも読んでもらいたいと読者に委ねる書き方を意識して執筆された作品が並んでいます。
誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返し転校を余儀なくされる友達のお母さん、結婚をせっつく田舎の体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったDV男との逃避行。人生に夢を持ち続ける男との関係を自ら清算しようとするする女、育児ノイローゼで、子供を放置する母親、普通の町に生きるありふれたごく普通の女性5人を主人公に、ふと魔が差す瞬間、転がり落ちる奈落を見事にとらえる五篇の短篇集になっています。
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