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ファルコン昆虫記(974)【ツチイナゴ】(6)

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ファルコン昆虫記(974)【ツ...
バッタ類としては、留まっているときの後ろ脚は、危険を察知するとすぐに跳躍できるように体に沿うようにたたんでいる姿勢が普通だと思いますが、なぜか、拡げて踏ん張っていますバッタ目バッタ科ツチイナゴ属の【ツチイナゴ(土蝗)】です。

【ツチイナゴ】は、独特の模様がある褐色、黄褐色のバッタです。成虫の体長はオスが5オミリ、メスが60ミリほどになります。体型や大きさはトノサマバッタやクルマバッタに似ていますが、全身が褐色で、細かい毛が生えています。背中には黄白色の線が頭部から尾部まで走っていて、複眼の下に黒い線、胸部の側面にも黒い縦しまが見られます。

日本に分布するバッタ類は卵で越冬する種類ばかりですが、【ツチイナゴ】の活動時期は丁度半年分逆転しており、成虫で越冬します。成虫は10月ごろから現れはじめ、冬になりますとそのまま草原の枯れ草の下などで越冬します。春になると再び活動し、6月頃まで成虫は活動しています。他のバッタ類が成虫として活動する夏頃には、【ツチイナゴ】はまだ幼虫です。

夏場の草木に緑が多い幼虫期の体色は緑色をしており、秋・冬の成虫時には枯れ木に合わせて茶褐色をしているほうが、周辺になじむ擬態色となり目立たず、自然界での生態の変化に感心してしまいます。
#バッタ目 #ブログ #昆虫

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